「世界を壊せ」
梅田ココア17歳、女高生。地方都市の埋もれた生き方にウンザリの毎日。
ダメな父と出戻りの兄に囲まれた逆境にめげず、ひとり大学進学に満身しようとするが、お金欲しさに出演していた“あるビデオ”の存在が学校にバレ、推薦を取り消されてしまう。
傷だらけのココア、最大の危機!青春なんて大嫌い!
本作は、群馬県桐生市で開催されている「きりゅう映画祭」の企画コンペで選出され短編として制作された作品が元になっている。
監督の松上元太は大阪芸術大学卒業後にフリーのディレクターを経て自ら映像制作会社を設立、満を持しての劇場映画デビュー作。
貧困家庭を舞台としながらもユーモア溢れる人物造形と演出により、力強い青春活劇に仕上げた。
主演には、現在若手女優の登竜門として知られる「ミスiD」に入選した希代彩を起用。
逆境に負けず健気に生きる主人公・ココアを熱演した。
2019年1月には、クリストファー・ノーラン等を輩出した米・スラムダンス映画祭に唯一の日本映画として正式出品。
映画初主演ながら優秀演技賞を受賞する快挙となった。
映画祭コメント)
「女子高生」というありふれた題材でありながらも、そのイメージに頼ることなく少女の成長物語が描かれている。松上のJKエレジーは階級や富という普遍的なテーマを見事に探求している映画だ。
主人公ココアのまっすぐな勇気に観客は拍手を送りたくなることだろう。
ステイシー・マーベリー(スラムダンス映画祭ブレークアウツ部門プログラマー)
受賞コメント)
あの夏にがむしゃらにやった事は忘れられません。
今回このような賞をいただき、この映画に出会えた事、
演じられた事を改めて嬉しく思いました。
今後この賞に恥じぬよう精進して行きたいと思います。
希代彩(主演女優)
ココアの相手役、カズオを務めたのは舞台を中心に活躍し若者に絶大な支持を得ている新鋭、猪野広樹。ココアの友人役には、現在主演映画の公開を2本控える芋生悠。
その他、大作からインディーズまで縦横無尽に活躍する川瀬陽太をはじめ、NHK朝ドラ『まんぷく』や大河ドラマ『いだてん』で注目を集めた若手演技派の前原滉など実力派が脇を固める。
劇伴を担当したのは、第21回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門のMV作品で優秀賞を受賞したyuichi NAGAO。主題歌を伝説的ヒップホップ・ユニットのMoe and ghostsが6年ぶりに本作の為に描き下ろすなど、旬のアーティストとのコラボレーションが冴え渡る作品となっている。
映画初主演 希代彩が米 スラムダンス映画祭で優秀演技賞を受賞!
『JKエレジー』特報
STORY
群馬県桐生市にある遊園地の売店でアルバイトをしている、高校三年生の梅田ココア (希代彩)。学校では成績優秀なココアだが、家庭は貧しい。共に暮らすギャンブル狂の父・シゲル(川瀬陽太)と、元漫才師でニートの兄・トキオ(前原滉)の犠牲者だと感じながら生活しているため、自分の将来に希望が見出せないでいる。
そんなココアには秘密があった。学校とバイトの合間に、あるビデオに出演しているのだ。そのビデオとは「クラッシュビデオ※」と呼ばれ、ネット上などで一部の愛好家に楽しまれている動画である。※クラッシュビデオ【小動物や植物、食べ物など、形あるものが女性に踏み潰される(破壊される)様を見て性的欲求を満たす目的で作られた動画】
当初は、兄の元相方であるカズオ(猪野広樹)から無理やり頼みこまれて出演していたが、次第に本人も踏み潰す感触に快感を覚え乗り気になってくる。ある時ココアは、大学に特待生
/奨学金という制度があることを知り一念発起して進学を目指すことに。数少ない友人のサクラ(芋生悠)は大学への進学を希望、もう一人の友人アイコ(小室ゆら)は年上の彼氏と付き合っている中で妊娠が判明、母親になるつもりだ。それぞれの進路、将来がある。ココアは二人と過ごしていくうちに自らの将来に希望を見出していく。
そんな中、クラッシュビデオの出演が学校にバレてしまう。ココアは推薦を取り消され、学校に居場所がなくなり進学を諦める。友人たちとも疎遠に。絶望の中、ビデオ出演でコツコツ貯めたお金がココアにとっての僅かな希望だ。しかしその貯金も、兄が無断で持ち出してしまいなくなってしまう。一方、カズオはビデオ販売の件で横山(阿部亮平)とトラブルになり、金を強奪して逃走。絶望の中、交錯するココアとカズオ。ココアを心配する友人たち。ココアの決意はいかに−−−−。
<監督:松上元太(まつがみ げんた)>
1981年広島県出身。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業。2005年、卒業制作において監督した『酸欠の海』(16mm/63分)が、ぴあフィルムフェスティバルほか数多くの映画祭で入選・上映される。その後、映像ディレクターとして活動しながら短編映画『mon amour,mon amour』(TAMA NEW WAVE入選)や、若手俳優のワークショップで制作された『夜明け前の女たち』と『Answer』を監督する。
現在は映像制作とWebデザインを主軸としたプロダクション「16bit.inc」を設立し、映画のほかに多岐に渡るクリエイティブワークを展開中。
■キャスト
希代 彩
猪野広樹
芋生 悠 小室ゆら 前原 滉
山本剛史 森本のぶ
阿部亮平
川瀬陽太
■スタッフ
監督:松上元太
脚本:香水義貴/松上元太
撮影:堀 智弘
照明:今岡尚弥
録音:吉方淳二
美術:門馬雄太郎
編集:寺田周平
音楽:yuichi NAGAO
主題歌:Moe and ghosts「GO AHEAD,MAKE MY DAY」
協力プロデューサー:戸山 剛
製作・配給:16bit.
配給協力・宣伝:細谷隆広
Ⓒ2018 16bit.inc.
2018年/88分/日本/カラー/DCP/ステレオ/アメリカンヴィスタ
2019年・夏 テアトル新宿ほか全国順次公開
尚、14回大阪アジアン映画祭正式出品作www.oaff.jp
として、3月10日(日)12日(火)
の上映が国内初のお披露目上映があります。
当日はスタッフ、キャストの舞台挨拶(予定)