ニューヨークがニューヨークであるために、なくてはならない町の今。
巨匠フレデリック・ワイズマンの“町ドキュメンタリー”の傑作。

1967年の第1作から50年以上のキャリアを持ち、アメリカを代表するドキュメンタリー監督として、世界中から尊敬されている巨匠フレデリック・ワイズマン。
その記念すべき第40作目で、第28回東京国際映画祭で上映されて好評を博した本作が『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』の邦題で、10月イメージフォーラムを皮切りに全国順次公開されることが決定した。

画像1: ニューヨークがニューヨークであるために、なくてはならない町の今。 巨匠フレデリック・ワイズマンの傑作『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』

今回ワイズマンが描いたのは、ニューヨーク、クイーンズにある町、ジャクソンハイツ。
通りを歩けば英語以外の言葉がたくさん聞こえる。世界中からの移民とその子孫が暮らし、167もの言語が話され、マイノリティが集まり、エスニックな味と多様な音楽があふれる町だ。「ここがニューヨーク?」と聞きたくなるが、実はニューヨークがニューヨークであるために、なくてはならない町なのだ。その理由は?そして今、その町のアイデンティティーが危機に瀕しているとしたら?

画像1: (C) 2015 Moulins Films LLC All Rights Reserved

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教会、モスク、シナゴーグ、レストラン、集会、コインランドリー…。地域のボランティア、セクシャル・マイノリティ、不法滞在者、再開発の波にのまれる商店主たち…。ワイズマン監督の視線はジャクソンハイツという町のあらゆる場所、あらゆる人に向けられている。What is ニューヨーク?What is アメリカ? ひとつの町から、そんな問いかけも見えてくるワイズマン流“町ドキュメンタリー”。

これまで何度も特集上映が開催され、日本にも多くのファンを持つワイズマン監督だが、劇場公開された作品は『パリ・オペラ座のすべて』『クレイジー・ホース』『ナショナル・ギャラリー英国の至宝』など、舞台やアートに関わる作品のみ。
長年にわたりアメリカを観察し、記録し続けてきた監督の面目躍如たる傑作が劇場公開されるのは初となる。町がもつエネルギーと多様性を表現したカラフルなアートワークのポスタービジュアルにもぜひ注目して欲しい。

監督:フレデリック・ワイズマン

1930年1月1日、ボストン生まれ。現在88歳。「現存の最も偉大なドキュメンタリー作家」と称される。イェール大学ロースクール卒業後、陸軍法務部に配属され、除隊後、パリ・ソルボンヌ大学法学部に入学。帰国後、ボストン大学ロースクールで教職を得て、シャーリー・クラーク監督作品『クール・ワールド』(1964)をプロデュースしたことから映画に関わるようになり、67年、自らの初監督作となるドキュメンタリー『チチカット・フォーリーズ』を発表。その後、本作までに40作のドキュメンタリーを監督。これまでの作品には『高校』、『福祉』、『メイン州ベルファスト』、『パリ・オペラ座のすべて』、『クレイジーホース』、『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』などがあり、『セラフィータの日記』と『最後の手紙』の劇映画2本を除けば、ほぼ年に1作のペースでドキュメンタリーを発表し続けている。本作の後に完成させた『エクス・リブリス‐ニューヨーク公共図書館』(仮題/2017年)も2019年日本公開予定。 最新作は本年度ヴェネチア国際映画祭特別招待作『Monrovia, Indiana』(2018)。2014年にはヴェネチア国際映画祭で金獅子賞(特別功労賞)を、2016年にはアカデミー賞名誉賞を受賞している。

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ジャクソンハイツとは?
ニューヨーク市クイーンズ区北西に位置し、人口は13.2万人(2015年統計)。
ヒスパニック系が57%、アジア系19.8%、白人14.3%、黒人3.5%。近年ブルックリン、マンハッタンの地価の上昇により、注目を集め、再開発が進行中。

映画ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ

第81回ニューヨーク映画批評家協会賞

最優秀ノンフィクション映画賞受賞、第72回ヴェネチア国際映画祭正式上映作

監督・録音・編集・製作:フレデリック・ワイズマン
原題:IN JACKSON HEIGHTS

2015年/189分/カラー/ドルビー・デジタル/ヴィスタサイズ/アメリカ・フランス合作 
配給:チャイルド・フィルム/ムヴィオラ

10月、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開!

公式サイト
child-film.com/Jackson

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