日本を代表する名優・山﨑努と樹木希林が初めて共演し、世代を超えた豪華キャストが脇を固める映画『モリのいる場所』(配給:日活、監督・脚本:沖田修一)が5月19日(土)本日よりシネスイッチ銀座、ユーロスペース、シネ・リーブル池袋、イオンシネマ他全国公開しております!
ともに文学座の出身で60年以上のキャリアを持つ山﨑さんと樹木さん。
実は共演するのは本作が初めてですが、50年以上を共にした夫婦を見事な存在感で演じています。
撮影は昨年の7月、暑いさなか葉山での撮影を共に乗り切った沖田監督ほか共演者の方々と、とっておきの秘話を披露して頂きました。
7月16日から始まる、北米最大の日本映画祭「ジャパンカッツ」で、樹木希林さんが、国際的に活躍する日本人俳優に授与される賞を受賞しました。本作が目玉作品として上映されることも決定しております。
5月19日(土) シネスイッチ銀座
【登壇者】 山﨑努 樹木希林 池谷のぶえ 沖田修一監督
舞台挨拶
●ひとこと挨拶
山﨑:おととしの夏、沖田監督より話があってからずっとモリカズさんに漬かっておりました。モリカズさんの漬物みたいになりました。今日でおしまいです。寂しいようなほっとしたような。ぼくはもともと家から出ないタイプですが、今日はみなさんにお礼が言いたくて、出かけてきました。ご来場ありがとうございました。
樹木:二十歳の孫が見に来ました。「いままで見たことのないような映画だった」。期待してください。
山﨑:孫ばかなんで・・・勘弁してやって下さい。(笑)
監督:2011年「キツツキと雨」撮影時、山﨑さんからモリカズさんのことを聞いて、映画をつくれたらなあーと思って、ここまできました。自分も、モリカズ漬けになりました。素晴らしいキャストの方と映画がつくれて感動です。
●感想
山﨑:もともと自分の出ている作品は冷静に見られないのですが。今回は、ほっとしたような気持ちです。
樹木:のちに残っていく映画の1本になると思います。
池谷:ご夫婦のシーンが魅力的です。見終わると、結婚したくなりました。
監督:長年、庭で過ごした画家の話なので、そんな気分にひたりながら撮影しました。
●モリカズさんについて
山﨑:もともと、モリカズさんを好きだったので、まさか自分が演じるとは・・・戸惑いました。準備もきつかったです。
●樹木さんと共演して
山﨑「撮影時は、暑さに負け、ぐったりしていました。樹木さんは励ましてくれました。自分が実は、劇団の先輩なんですが、立場が逆転して、樹木さんが現場をリードしていただきました。
●山﨑さんと共演して
樹木「至福の時間でした、まさか山﨑さんの奥さん役とは。最初に、共演と聞いていて「やらせていただきます」と即答したのですが、まさか奥さん役とは・・・。ただ、本当の熊谷守一さんの娘さんに聞いたら「まああんなもんじゃないですか」と言われました。
●熊谷夫妻は結婚52年目です、夫婦の長続きの秘訣は?
樹木「私が言う資格はまったくないです(笑)、ただ、うまくやっていくには、夫の言葉に、違うとか否定はしないで、ああそうですか、はいはい、とまずは言ってみること。学びました。もう遅いけど(笑)」
山﨑「同感です。お互い調子の悪い時は、NOから入る。秘訣はYESから会話すること。」
●ジャパンカッツ受賞のこと
樹木「知りませんでした。もらえるものは四の五の言わずにもらっとけと。ありがとうございました。」
●最後に
監督「モリカズ先生は大きな存在の方を、若干40歳の自分が監督するなんて。見たことのない1本になるといいなと思います」
『モリのいる場所』予告
〈ストーリー〉
昭和49年の東京。30年間自宅のちいさな庭を探検し、生きものたちを飽きもせずに観察し、時に絵に描く画家モリ(94歳)と、その妻秀子(76歳)。彼らの毎日は人がひっきりなしにやってきて大忙し。そんな二人の生活にマンション建設の危機が忍び寄る。陽がささなくなれば生き物たちは行き場を失う。慈しんできた大切な庭を守るため、モリと秀子が選択したこととは---。50年以上をともに過ごしてきた老夫婦の絆、心豊かに充足した人生のある夏の1日。
監督 /脚本:沖田修一
出演:山﨑努、樹木希林、加瀬亮、吉村界人、光石研、青木崇高、吹越満、池谷のぶえ、きたろう、林与一、三上博史
2018年/日本/99分/ビスタサイズ/5.1ch/カラー
配給:日活
(c)2017「モリのいる場所」製作委員会