山形国際ドキュメンタリー映画祭 2017 にて小川紳介賞受賞した、ドキュメンタリー映画『乱世備忘 僕らの雨傘運動』が7月14日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開致します。

香港の新世代による
香港そしてアジアの未来を見つめる社会派青春群像劇ドキュメンタリー

2014年は香港・雨傘運動のほか、台湾・ひまわり運動では学生たちが立法院を占拠し、日本ではSEALDsの前身となる学生団体SASPLが結成された。明確な結果が見えず運動が終わった時、彼らは自分たちがどう闘い続けていくかという問題に直面する。若者たちの軌跡を紐解く事で、私たちアジアの未来が見えてくる。

画像1: ©2016 Ying E Chi All Rights Reserved.

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■2014 年香港の若者たちが未来の為に立ち上がった「雨傘運動」79 日間の記録
ー公開決定&メインビジュアルが完成!

 僕が生まれる前、1984年に香港が1997年に中国に返還される事が決まった。2014年、香港にはいまだに民主主義はない。自分たちで香港の代表を選ぶ「真の普通選挙」を求めて若者が街を占拠した、雨傘運動。

同じ「香港人」であるはずの警官たちからの浴びせられる催涙弾に皆が雨傘を手に抵抗し、僕はカメラを手にデモに向かった。そこで映画の主人公となる仲間たち、大学生のレイチェル、ラッキー、仕事が終わってからデモに駆けつけてくる建築業のユウ、授業のあと1人でデモに来た中学生のレイチェルたちに出会った。香港の街が占拠され、路上にはテント村ができ、自習室ではラッキーの英語無料教室が開かれた。

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テントをたて、水を運び、そして夜は一緒にマットを敷いて路上に寝る日々。討議がまとまらず言い争いになると「これが民主主義」だと、皆で笑いあう。こんな香港を見るのははじめてだった。香港に暮らす「普通」の僕たちが、「香港人」として「香港の未来」を探した79日間の記録――。

監督は「カメラは僕らを守ってくれる、興奮した人を抑制する力がある」という思いでデモの前線に立つが、同じ「香港人」である警官から容赦ない暴力を受ける。その中で出会った若者たちと、監督はカメラを手に行動を共にしていく。
時に怒り、恐怖を感じ、未来について、本当の民主主義について語り合い、思いやる姿が描き出されていく。進展がなく 結果が見えない中で、彼らは未来の自分たちへと問いかけていく。

当時27歳だった監督が仲間たちと過ごした、未来のための備忘録。
「僕たちは何かを変えたか——」

香港人としてのアイデンティティに突き動かされた、
普通の若者たちの言葉と感情から現代の香港、そして「未来」を描き出す

かつては中国大陸、台湾から逃れてきた人が集まった香港。そして時を経て、自由な生活を求め国外への移住を夢見た香港の人たち。彼らにとって香港は仮住まいの場であり、故郷ではなかった。
しかしイギリス植民地時代を経て、中国に 返還された香港で育った世代は、「香港人」としてのアイデンティティを強く持った世代であった。「香港人」としての未来、本当の民主主義を守る為に立ち上がった彼らは、香港独立を求めるわけでも、革命を起こす事が目的ではなかった。

しかしこの平和的に民主化を求める動きこそ中国にとっては脅威であった。
街を占拠する事で都市機能を麻痺させ政府へ 対応を求めるのではなく、日常生活の中で占拠を行っていく長期的持続的なデモを行っていった背景には、このデモがワンイシューではなく、本当の民主主義を作る為の香港の新世代による長期的な闘いを意味していた。
ヒエラルキーを形成するのではなく、対話し、助け合い、共に悩み、笑い、そして闘っていく彼らに、同じアジアで生きる私たちはどう向き合っていくのか。

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香港・雨傘運動、台湾・ひまわり運動、日本・SEALDs
——アジアの若者が立ち上がった意味とは

2014 年は香港・雨傘運動のほか、同時多発的にアジアの学生運動が盛り上がった。

台湾・ひまわり運動では、「中台サ ービス貿易協定」に関する審議を与党側が立法院の委員会審議をわずか 30 秒で終わらせたのに抗議した学生らが、24 日 間にわたり立法院を占拠した。
日本では特定秘密保護法に反対する学生団体 SASPL が結成され、後に SEALDs に発展した。
明確な結果が見えず運動が終わった時、彼らは自分たちがどう闘い続けていくかという問題に直面する。台湾、香港 では運動に参加していた若者たちが政治家への道を選び、政党を結成。
日本では被選挙権の年齢の問題などから政治家ではなく、研究者など民間の立場からのアプローチを模索する者が多数だ。各々の国がもつ背景は違えども、なぜ同時期に若者が立ち上がったのかを紐解く事で、私たちアジアの未来が見えてくる。

未来を変えるには時間がかかる。2014 年はすべてのはじまりであった。

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監督 陳梓桓(チャン・ジーウン/Chan Tze-woon)

画像: 監督 陳梓桓(チャン・ジーウン/Chan Tze-woon)

政策研究の学位取得後、香港バプテスト大学で映画制作を学ぶ。初期短編作 品『香港人不知道的(The Aqueous Truth)』(2013)と、ジョニー・トー主 宰の新人監督発掘コンペティション「鮮浪潮」の助成金を得て製作された短 編『表象および意志としての雨』(2015)は、香港の政治事件を写し取った モキュメンタリーの手法をとられた。
ドキュメンタリー映画『乱世備忘-僕らの雨傘運動』(2016)は長編デビュー作。
今作で山形国際ドキュメンタリー映画祭 2017 小川紳介賞受賞(日本) や第 53 回台湾金馬奨最優秀ドキュメンタリー賞(台湾)を受賞。1987 年 5 月 6 日生まれ。

奈良美智氏、池上千恵氏からコメント到着!

■奈良美智/美術家
彼らの最前線は宙に舞い飛び散ったのか?それは夢であったのか?香港の街は静かな夜に涙するだけなのか?否!道は続くのだ!と僕は思った。

■池上千恵/フリーライター・香港迷 香港迷とは、香港ファンの意味です。
普通選挙を求めて立ち上がった普通の学生たち。あの秋、高層ビルのにあった「香港人」たちの静かな情熱と黄色い雨傘。広東語と繁体字と自由、香港のアイデンティティを守ろうとする真っ直ぐな姿が胸を焼く。

★イラスト到着★

香港に関するイラストや著作も多く、食や暮らしをテーマにしたほんわかイラストが大人気のイラストレーターの小野寺光子様より描き下ろし特製イラストが届きました!

この雨傘運動のシンボルである黄色い雨傘をさした登場人物たちが描かれたイラストがポストカードになりました。
特別前売り鑑賞券(\1,300)を劇場でお買い求めいただくと、プレゼントいたします!※一部劇場ではお取扱いがござません。

特製イラストポストカード

監督 陳梓桓(チャン・ジーウン)
エグゼクティブプロデューサー 崔允信(ヴィンセント・チュイ) 
プロデューサー 任硯聰(ピーター・ヤム) 陳梓桓(チャン・ジーウン)
コプロデューサー 張鐵樑(チョウ・テツリョウ) 
編集 胡靜(ジーン・フ) 陳梓桓(チャン・ジーウン)
音楽 何子洋(ジャックラム・ホ) 
制作 影意志(雨傘運動映像ワークショップ)
原題 乱世備忘(Yellowing) 
配給 太秦
監修 倉田徹
2016|香港|カラー|DCP|5.1ch|128分
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2018年7月14日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開!

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