第 70 回カンヌ国際映画祭でプレミア上映されるや、観客総立ちで拍手喝采を浴び世界中のジャーナリストたちに、
“最高傑作”-LA タイムズ/ローリング・ストーン、
“歴史に残ることが運命付けられた作品”—アイリッシュタイムズ、
“この映画は、ディズニー・ワールドよりマジカルだ!” -アリゾナ・リパブリック
と絶賛され、全世界で 107 ノミネート 57 受賞(2018.3.5 時点/IMDB 調べ)し、アカデミー賞助演男優賞(ウィレム・デフォー)ノミネートも果たした話題作『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』 が 5 月 12 日(土)新宿バルト 9 他にて全国公開致します!
監督・脚本は、 全編 iPhone で撮影しロサンゼルスの街で暮らすトランスジェンダーの女性たちをポップに描いた『タンジェリン』(15)で世界中を驚愕させたショーン・ベイカーが今度は全編 35mm で撮影。
本作の舞台は“世界で最もマジカルな場所”といわれるフロリダのディズニー・ワールドのすぐ外側にある安モーテル。どこか現実離 れしたパステルカラーに彩られた世界で、夢に満ちた毎日を生きる幼いムーニー、変えられない現実に抗う母ヘイリー、そして同じく社会の片隅で生きる人々 の日常を、眩いほどの映像美でカラフルにそしてリアルに描き出します。
主人公ムーニーを演じたのは本作で数々のブレイクスルー賞を受賞した天才子役ブルックリン・キンバリー・プリンス。ヘイリー役には監督自身がインスタグラムで発掘した演技未経験のブリア・ヴィネイト、さらにモーテルの管理人ボビーを演じるウィ レム・デフォーは本作でアカデミー賞®助演男優賞にノミネート、本年度ベルリン国際映画祭でこれまでに 100 本以上の映画に出演した功績をたたえ名誉銀熊賞が贈られた。
本日、4 月 9 日(月)に本作のジャパンプレミアを実施!
監督を務めたショーン・ベイカー登壇のティーチインイベントが行われました。
ショーン・ベイカーと言えば、これまでに全編 iPhone のみで撮影をしたり、SNSで俳優をキャスティングするなど今最も前衛的で才能溢れる監督の一人!本作では世界中の映画賞を席巻し、さらなる才能を批評家たちに知らしめたショーン・ベイカーが観客との熱い Q&A に答え本作の魅力・制作秘話について明かしました!
【日時】4 月 9 日(月) 20:25~20:55 ※上映後イベント
【場所】新宿バルト 9 (新宿区新宿 3 丁目 1-26 新宿三丁目イーストビル 9F)
【登壇者】ショーン・ベイカー監督(47)
【イベントの様子】
本編上映後、盛大な拍手に迎えられ登場したショーン・ベイカー監督。
まずは映画を観終えたばかりの観客に「今日は来てくださってありがとうございます。映画はどうでしたか?皆さんからの質問を楽しみにしています。」と挨拶。観客からは再び大きな拍手が上がった。
まずは、アカデミー賞をはじめ様々な賞にノミ ネートされ、多くの賞を受賞している本作の日本での公開について、「日本では 3 作目(劇場公開は2作目)の作品ということで、大変嬉しいです。」と喜びを述べた。
子供たちの瑞々しい演技が特徴的な本作について、「子供たちがエネルギーをもたらしてくれました。観客の方々にはムーニー(主人公の女の子)と その仲間たちのひと夏を観察するのではなく、彼女たち、ちびっこギャングの一員になったような気持ちで、いたずらや様々なアドベンチャーに参加した気持ちで観てもらいたいです。」と語った。
また、フロリダのロケーションに関して「ロケーションもキャラクターになり得ます。今回のロケ地もユニークで惹かれました。共同脚本のクリス・バゴーシュが(今作の舞台である)192 号線沿いで起きている現状の新聞記事を送ってくれたのがきっかけで知りました。彼の母親がその地域に住んでいたことがあって、詳しく教えてくれたんです。子供たちにとっては世界で最も幸せな場所と言われているディズニーワールド。そのすぐそばの安モーテルで定住する家を失った人々が暮らしている。その対比がとても鮮烈で心に刺さりました。」と本作を制作したきっかけを熱く語った。
続いて、観客との Q&A では非常に多くの手が挙がった。
ディズニーワールドと、そこへ続く道沿いに立ち並ぶモーテルの対比についてや、キャスティングに関して質問が挙がった。キャスティングに関しては、「僕はストリートキャスティングが好きです。本作は、そこに実際に暮らしている人たちにも出演してもらいました。 本作のキャストはあまり有名な俳優はいませんが、演技未経験の役者(監督はファーストタイマーと呼ぶ)とウィレム・デフォーのようなプロフェッショナルな役者を ミックスさせるのが好きなんです。彼らはとても素晴らしい演技をしてくれました。」と、独特な手法を明かした。
子役の演技について高評価を得ている日本の作品として是枝裕和監督の『誰も知らない』(04)について聞かれると、「もちろん知っています。本作の製作にあたって改めて観ました。子役たちの演技が素晴らしい作品だと思います。子供たち向けにアクティングコーチに入ってもらって演技指導をお願いしました。是枝監督は口頭で子供に台詞を伝え、演技指導をされると聞いたことがあります。僕自身、子供と仕事をすることが初めてだったことや、この映画では演技未経験の子供たちが多かったこともあり、子供たちには基礎をしっかり覚えてもらうため台本を渡し台詞を頭に入れてもらいました。でも主役のブルックリンはアドリブもとても上手で関心させられました。彼女のアドリブはとてもユニークで本編にも活かされています。」という秘話も飛び出した。
多くの手が挙がる中、惜しくも終了の時間となり、最後に観客に向けて「ありがとうございます。作品をもし気に入ってくださったら是非周りに広めていただけ たら嬉しいです。」とメッセージを述べた。観客の熱量を物語る再びの盛大な拍手とともにイベントは幕を閉じた。
ショーン・ベイカー監督『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』予告
<あらすじ>
6歳のムーニーと母親のヘイリーは定住する家を失い、フロリダ・ディズニー・ワールドのすぐ外側にある安モーテルでその日暮らしの生活を送っている。周りの大人たちは厳しい現実に苦しむも、ムーニーはモーテルに住む子供たちと冒険に満ちた毎日を過ごし、そんな子供たちをモーテルの管理人ボビーはいつも厳しくも優しく見守っている。しかし、ある出来事がきっかけとなり、いつまでも続くと思っていたムーニーの夢のような日々に現実が影を落としていく—
監督・脚本・編集:ショーン・ベイカー
出演:ブルックリン・キンバリー・プリンス、ウィレム・デフォー、ブリア・ヴィネイト
2017 年/アメリカ/カラー/DCP5.1ch/シネマスコープ/112 分
提供:クロックワークス、アスミック・エース
配給:クロックワークス
(C)2017 Florida Project 2016, LLC.
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