インディペンデント映画や外国映画を中心とし世界から選ぶオンラインで開催される国際シネフィル賞/ICSこと(International Cinephile Society Award)が発表されました。2003年に創設されて、今年は第15回を迎えます。
審査は、世界各国の映画ジャーナリストや研究家から構成され、80人の会員から選ばれています。
アメリカの賞やヨーロッパの賞はやはり、地域性が出るものですが、ここはグローバルな視点で同列で作品が選ばれるところが他の映画賞と違うところであり面白いところです。
昨年も、日本からも『沈黙-サイレンス-』で助演男優賞にイッセー尾形、同じく助演女優賞に『海街diary』から長澤まさみがノミネートされたりして、幅広く世界から選ばれることも特徴です。
今までも作品賞でも、日本作品がノミネートされてきましたが、今回は劇場未公開の20本という順位のない枠に日本から1本選ばれています!さてどの作品?
最優秀作品ベスト11
1. 『君の名前で僕を呼んで』ルカ・グァダニーノ監督
2. 『ファントム・スレッド』ポール・トーマス・アンダーソン監督
3.『パーソナル・ショッパー』オリヴィエ・アサイヤス監督
4. 『BPM ビート・パー・ミニット』ロバン・カンピヨ監督
5. 『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』ジェームズ・グレイ監督
6. 『On the Beach at Night Alone』ホン・サンス監督
7. 『レディ・バード』グレタ・ガーウィグ監督
8. 『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』テレンス・デイヴィス監督
9. 『グッド・タイム』ジョシュア&ベニー・サフディー監督
10. 『ノクトラマ/夜行少年たち』(仏・独・ベルギー)ベルトラン・ボネロ監督
11. 『ブレードランナー 2049』ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督
最優秀監督賞
ポール・トーマス・アンダーソン監督
『ファントム・スレッド』
次点 ルカ・グァダニーノ監督
『君の名前で僕を呼んで』
外国語映画賞
1. 『BPM ビート・パー・ミニット』
2. 『On the Beach at Night Alone』
3. 『ノクトラマ/夜行少年たち』
4. 『Faces Places(英題)』アニエス・ヴァルダ&JR監督
5. 『ルイ14世の死』アルベルト・セラ監督
6. 『鳥類学者』ジョアン・ペドロ・ロドリゲス監督
7. 『垂直のまま』アラン・ギロディ監督
8. 『立ち去った女』ラヴ・ディアス監督
9. 『シエラネバダ』クリスティ・プイユ監督
10. 『RAW 少女のめざめ』ジュリア・デュクルノー監督
最優秀主演男優賞
ティモシー・シャラメ 『君の名前で僕を呼んで』
次点
ロバート・パティンソン 『グッド・タイム』
最優秀主演女優賞
ヴィッキー・クリープス『ファントム・スレッド』
次点
キム・ミニ 『On the Beach at Night Alone』
最優秀助演男優賞
マイケル・スタールバーグ 『君の名前で僕を呼んで』
次点
アルノー・ヴァロワ『BPM ビート・パー・ミニット』
最優秀助演女優賞
レスリー・マンビル『ファントム・スレッド』
次点
ローリー・メトカーフ『レディバード』
脚本賞
『ファントム・スレッド』ポール・トーマス・アンダーソン
次点
『ゲットアウト』ジョーダン・ピール
脚色賞
『君の名前で僕を呼んで』ジェームズ・アイヴォリー
次点『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』ジェームズ・グレイ
撮影賞
『ブレードランナー 2049』ロジャー・ディーキンス
次点『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』ダリウス・コンジ
編集賞
『グッド・タイム』ロナルド・ブロンスタイン,ベニー・サフディー
次点
『A Ghost Story』デヴィッド・ローリー
美術賞
『ブレードランナー 2049』デニス・ガスナー
次点『ファントム・スレッド』マーク・ティルデスリー
作曲賞
『ファントム・スレッド』ジョニー・グリーンウッド
次点
『グッド・タイム』ダニエル・ロパティン(ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー)
アンサンブル賞
『BPM ビート・パー・ミニット』
次点『レディ・バード』
アニメーション賞
『手を失くした少女』Sébastien Laudenbach監督
次点『リメンバー・ミー』 リー・アンクリッチ&エイドリアン・モリーナ監督
ドキュメンタリー賞
『Faces Places(英題)』アニエス・ヴァルダ&JR監督
『エクス・リブリス ― ニューヨーク公共図書館』フレデリック・ワイズマン監督
次点『ドーソン・シティー:凍結された時間』ビル・モリソン監督
劇場未公開最優秀作品
(劇場未公開とは、アメリカでの公開ということだと思われます。またこの20本はランキングではありません)
日本の監督から唯一選ばれたのが--
『バンコクナイツ』富田克也監督
• 『24フレーム』アッバス・キアロスタミ監督
• 『A Ciambra』ジョナス・カルピニャーノ監督
• 『Braguino』Clément Cogitore監督
• 『Claire’s Camera』ホン・サンス監督
• 『Closeness』Kantemir Balagov監督
• 『The Day After』ホン・サンス監督
• 『Giant』Aitor Arregi&Jon Garaño監督
• 『Jeannette: The Childhood of Joan of Arc』ブリュノ・デュモン監督
•『Lean on Pete』アンドリュー・ヘイ監督
• 『Les garçons sauvages』Bertrand Mandico監督
• 『レット・ザ・サンシャイン・イン』クレール・ドゥニ監督
• 『Lover for a Day(L'Amant D'Un Jour)』フィリップ・ガレル監督
• 『Mektoub, My Love: Canto Uno』アブデラティフ・ケシシュ監督
• 『心と体と』イルディゴ・エンエディ監督
• 『The Rider』Chloé Zhao監督
• 『Sicilian Ghost Story』ファビオ・グラッサドニア&アントニオ・ピアッツァ監督
• 『Western』ヴァレスカ・グリーゼバッハ監督
• 『You Were Never Really Here』リン・ラムジー監督
• 『サマ』ルクレシア・マルテル
15周年記念賞
この賞は今までの受賞作品から国際シネフィル協会賞15年を記念して選ばれたものです。
『ホーリー・モーターズ』レオス・カラックス監督
次点『キャロル』トッド・ヘインズ監督
それにしても量産するホン・サンス監督。
ここでは最優秀作品ベスト11以外に2本も入って計3本ですー