2月23日より全国で公開される『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』。

画像: ©2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.

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1月18日(木)に映画『The Beguiled/ビガイルド欲望のめざめ 』のソフィア・コッポラ監督と、本作の公開を記念して発売されたメモリアルフォトブックの写真家であるプロデューサーのアンドリュー・ダーハム氏を招いてのトークイベントが開催されました。

長年にわたり友人として、また仕事のパートナーとしての関係を続けてきた2人だからこそ実現した和やかで親密なトークイベントとなりました。

映画『The Beguiled/ビガイルド欲望のめざめ 』トークイベント
◆日時:1月18日(木) 18:15~
◆会場:TSUTAYA TOKYO ROPPONGI
◆登壇者:ソフィア・コッポラ、アンドリュー・ダーハム

メディア陣や、ソフィア・コッポラ監督のファンで埋め尽くされたTSUTAYA TOKYO ROPPONGI。温かい拍手に迎えられて、欅坂通りに並ぶイルミネーションを背負い、ソフィア・コッポラ監督とアンドリュー・ダーハムが トークイベントに登壇しました。
2人は今回会場となったTSUTAYA TOKYO ROPPONGIを見渡し「アメリカにもこんなお店があればいいな。アメリカは配信が主なので、DVDショップがほとんどないんです」(ソフィア)と特に子供向けの作品の売り場に興味を示していました。

画像: 右よりソフィア・コッポラ、アンドリュー・ダーハム

右よりソフィア・コッポラ、アンドリュー・ダーハム

アンドリュー
「ソフィアとは25年くらいになるかな?」と顔を見合わせてと確認するふたり。

アンドリュー「ぼくはもともとスナップ用のカメラを持ち歩いているタイプだったので、ぼくらの若かりし頃に旅行にいったり、パー ティにいったりする時にはよくスナップを撮っていたんです。ソフィアが映画を作り始めた頃に、「現場で写真を とってくれない?」と声をかけてくれたんです。でもその写真は昔と何もかわらない親密なものでした。そこから始まって、彼女のいままでの映画制作のアーカイブのようなものが出来上がってきました。ぼくの方は楽しいからやっているという感じだったんです。」とこのたび映画の公開に合わせて限定2000部が日本で発売されることになったメモリアルフォトブックについての経緯を説明。

ソフィア「アンドリューは、私の初期の作品からずっとセットに付いて写真を撮ってくれているので、このメモリアルフォトブックを見ると、当時の思い出が甦ってきます。とても良い思い出が沢山詰まった本になっています。」と ソフィア自身にとっても貴重な写真集であることを話してくれました。

また、
アンドリュー「ソフィアとぼくは好きな写真家やタイプがとても似ている。プロ仕様のものよりカジュアル、 ナチュラルなものが好き。ぼくらのスナップもそういった写真なのです。現場にはスチールカメラマンが入っているが、それとは別に役者がどんな雰囲気で撮影しているのかを捕えようとしていて―」

ソフィア「彼の写真はその場の雰囲気を撮影したもので、現場の印象を伝えてくれる写真なっています。」

アンドリュー「ソフィアの言葉がパーフェクトに表していると思います。映画の現場を覗き見しているようなプライベートな写真をシェアしているような感覚です。」と、アンドリューがソフィアの現場で撮影するスナップの魅力について語りながら、

アンドリュー「ソフィアは、映画の現場で素晴らしい雰囲気を生み出すことができる人、写真を撮るぼくの仕事もとてもやりやすくなる。いつも彼女は現場でリラックスしていて、それは彼女自身の性格からもきているし、素敵なトーンを彼女自身が作り出しています。おかげでスタッフもリラックスできる環境があり、作品がとても親密な穏やかなものになっていくんです。」とソフィアの撮影現場の穏やかな様子も語られた。

さらには、
アンドリュー「映画作家としても独自のビジョンと鋭い目をもっている。作品を観ただけでソフィア・ コッポラ作品だと分かるというのは今の映画界ではとても難しくなっているから。彼女は妥協しなければいけないことが多い中、決して妥協しませんし、そんな彼女から常に感銘とインスピレーションを受けています。」と映画作家としてのソフィアをベタ誉めするアンドリュー。

それに対し、
ソフィア「アンドリューのすごいところは、細かいディティールまで気が付いてカメラに納めることなんです。私も自分の作品で同じようなことをしているので、共通する部分があるのではないかと思います。彼の性格がとてもフレンドリーなので、みんなが心を開く。それによって彼はとても親密な写真を撮ってくれる。彼の素晴らしい点だと思いっています。」とソフィアもアンドリューの魅力を語りました。

ソフィアとの仕事で得たエピソードの1つとして様々な魅力的な場所でのロケを上げたアンドリュー。話は『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』のロケーションについても及びました。

ソフィア「ロケーションがとても重要なのは確かです。ロケーション自体がキャラクターになると思っているので今回の『The Beguiled/ビガイルド 欲望 のめざめ』では、実際の場所で撮影することが私にとって非常に大切でした。」とソフィア。

ソフィア「本作はストーリーがジャンル映画、スリラーであり、南部ゴシックなどのジャンル作品でありながら、 自分自身のスタイルを入れることが大きなチャレンジだったと考えています。出来上がった作品を観て自分の作品だなと思うし、新たなストーリーテリングにも挑戦できたと自負しています。私の目標としてはエンターテインメントでありながらアートフルであること、これが両立できる作品を提供したいなと思っています。」とまもなく日本での公開を迎える新作について語りました。

そんなソフィアを長年の友人であるアンドリューは最後に、
アンドリュー「彼女のことを長く知っているだけに、彼女が大人になり母親になり、2人の子どもの母親になったという変化は見守ってきたので、そういった変化はありますが、アーティストとして、特に映画作家として考えた場合に、テクニカルな部分はすごく進化したと思う半面、彼女のビジョンや美的感覚は18歳の頃から今まで、アーティストとして全くブレていないと思います。ただ年齢を重ねたことでより自信をもって映画を作っているのかなという印象はありますが、一人の人間としては出会った頃と変わっ ていません。」
と友人ならではのソフィアの魅力を教えてくれました。

『The Beguiled/ビガイルド欲望のめざめ 』 ジャパンプレミアイベント

そして前日、1月17日(水)に映画『The Beguiled/ビガイルド欲望のめざめ 』のジャパンプレミアイベントが開催され、映画監督としても2児の母としても輝き続けているソフィア・コッポラ をゲストに迎え、さらに花束ゲストとして女優の草刈民代が駆け付け、世界を股にかけ活躍する2人の女性によるトークと、公開 に先駆けて本編の上映が行われました。


会場はには、来日したソフィア・コッポラ監督を一目見ようと駆けつけた多くの女性などでいっぱいに。舞台には日本らしい桜の花が活けられ、場内にも桜のアロマを焚いてソフィア・コッポラ監督を迎える準備は万全!前日に日本に到着したばかりのソフィアコッポラはシックな黒いドレスに身を包み、大きな拍手の中舞台に登壇いたしました。

MC 会場のファンの皆様に一言お願いいたします。

コッポラ監督 「この作品は昨年ニューオリンズで撮影しておりまして、皆さんよくご存知のキルスティン・ダンスト、ニ コール・キッドマン、エル・ファニング、そして何人かの素晴らしい女の子たちとコリンファレルも出演してくれています。 皆さんぜひ楽しんでいただけたらと思います。」

MC 今までの題材と比べるとスリラー色が強く新境地を切り開いたという声が世界中からあり、日本のファンも大変楽し みにしています。今回、長編6作品目になりますが、このような題材の作品を撮ろうとした理由はなんでしょうか?

コッポラ監督 「かねがね、このアメリカの南部の物語、南北戦争時代に大変興味を持っていました。また、当時そこで暮ら していた南部の女性たちに興味を持っていました。今も繰り広げられている男女の力関係、愛憎劇を描いてみたいと思いました。」

MC 本作は、女性監督、そして多くの女性キャストやスタッフによって制作されていますが、近年の映画界でも、同様に 女性の活躍が大変目立ってきております。そういった現状について、監督ご自身はどのようにお思いでしょうか?

コッポラ監督「本作は大変稀な作品で、ほとんどの出演者が女性、男優さんは一人しかいない、しかもスタッフもほとんど女性。そういった状況の中で映画を作れたことを大変嬉しく思っていますし、近年たくさんの女性監督が活躍されていることを嬉しく思っています。女性から見た、違った視点から描かれる映画があるということは素晴らしいと考えています。」

そして、この度花束ゲストとして舞台に登壇したのは、自身のソフィア・コッポラ監督作品のファンだという女優の草刈民代さん。大きな花束を抱え、ソフィア・コッポラ監督へと手渡しました。

映画『The Beguiled/ビガイルド欲望のめざめ 』ジャパンプレミア
◆日時:1月17日(水) 18:30~18:55
◆会場:LUMINE0(千駄ヶ谷五丁目 24 -55 NEWoMan Shinjuku 5F )
◆登壇者:ソフィア・コッポラ(46)、草刈民代(52) MC:奥浜レイラ

画像: 右より草刈民代、ソフィア・コッポラ

右より草刈民代、ソフィア・コッポラ

MC 草刈さん、既に映画『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』をご覧きましたが、いかがでしたでしょう か?

草刈「 本当に美しく厳しい映画だと思いました。スリラーというよりも、生きていく上でとても現実的なことを描い ているんなんじゃないかと思いました。女性が生きていくために、子供達を守るためにあのような判断を下す、とてもリアルな厳しさを感じました。」

MC コッポラ監督、ご感想を伺っていかがですか?

コッポラ監督 「登場人物たちになりきってこの脚本を書きました。これまでの私の作品よりは非常にドラマチックな 作品になっているんですけれども、人間味を忘れてはいけないと思って、自分だったらどうするだろうと常に考えな がら作りました。」

 MC 草刈さんはコッポラ監督作品が大変お好きと伺っております。コッポラ監督作品の魅力とは何ですか?

草刈 「人物がとてもリアル。そして説明がなくても映像の積み重ねで話がものすごくわかる。それがコッポラ監督の 作品の大きな個性なのかなと思いました。」
コッポラ監督 「観客が登場人物たちになって物事を見たり聞いたり感じて、その物語を生きて欲しい思っています。 それを感じとっていただけたことを大変嬉しく思っています。」

MC 本作は、一人の男によって、秩序が乱れ、本能が目覚めていってしまう美女たちの愛憎劇となっております。 様々な設定の女性たちが登場しますが、草刈さんは、どの登場人物が印象的でしたか?

草刈 「ニコール・キッドマン、キルスティン・ダンスト、エル・ファニング。少女たち一人一人の個性が明確で、全員の心のうつり変わりが手に取るようにわかったので、作品の凄さだなと思いました。」

MC コッポラ監督、3人の女性メインキャラクターはやはり各世代の反映を意識しましたか?

コッポラ監督 「それぞれ3人がどのように彼に接するのか、どのようなリアクションをするのか、そしてそれはなぜなのかというところをすごく考えました。それぞれ人生の違うステージにいます。それと同時に男性も一人一人の女性に違った面を見せているんですね。そこもどういうことが展開されるかなと考えながら作りました。」

MC また日本で撮影をされる予定はありますか?

「私は日本が大好きですし、日本の文化伝統にとっても興味を持っていま。具体的なプランはないのですが、ぜひまた日本に長く滞在したい皆さんにぜひ楽しんでいただければと思っております。」

ソフィア・コッポラ監督最新作
『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』本予告

画像: ソフィア・コッポラ監督最新作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』本予告 youtu.be

ソフィア・コッポラ監督最新作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』本予告

youtu.be

秩序か、欲望か、彼女たちの審判にあなたの心は乱される
2017年カンヌ国際映画祭 監督賞受賞、極上の愛憎スリラー

【STORY】
アメリカ南部の世間から隔絶された女子寄宿学園に暮らす美しき女性7人。ある日、負傷した北部の敵 兵に遭遇し屋敷へと運び手当をする。女性に対し紳士的でかつ美しい男性と触れ合う中で、誰もが彼に心を奪われ ていく。しかし、次第に彼女たちは情欲と危険な嫉妬に支配されてしまう。秩序を守るか、欲望を取るか、彼女た ちが最後に下した決断とはー
ソフィア・コッポラ監督の長編6作目となる本作は、 過去のソフィア・コッポラ作品のイメージを大きく覆 す新境地”スリラー”に挑んでいる。トーマス・カリナ ンが1966年に書いた小説「The Beguiled」を女性視点 で描いた。本作を彩るキャスト陣にはソフィア映画史 上最も豪華ともいえる面々が集まり、企画当初から話 題を呼んだ本作は、第70回カンヌ国際映画祭にて女性 として56年ぶり2人目の快挙となる監督賞を受賞!この ニュースは一気に世界を駆け巡った。

【監督】
ソフィア・コッポラ『SOMEWHERE』『マリー・アントワネット』『ロスト・イン・トランスレーション』

【出演】
 ニコール・キッドマン『LION/ライオン ~25年目のただいま~』『めぐりあう時間たち』
 エル・ファニング『ネオン・デーモン』
 キルスティン・ダンスト『マリー・アントワネット』
 コリン・ファレル『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
2017/アメリカ/93分/英語/ヨーロッパビスタ/ドルビーデジタル/原題:The Beguiled
提供:東北新社
配給:アスミック・エース STAR CHANNEL MOVIES
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2月23日(金)TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国公開

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