ヌーヴェルヴァーグを代表する名優ジャン=ピエール・レオーを主演に迎え、『M/OTHER』『不完全なふたり』の諏訪敦彦監督が『ユキとニナ』から8年ぶりに撮り上げた、仏日合作作品『ライオンは今夜死ぬ』が、1 月20日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開となります。

画像: 『ライオンは今夜死ぬ』場面写真 © 2017-FILM-IN-EVOLUTION-LES PRODUCTIONS BAL THAZAR-BITTERS END

『ライオンは今夜死ぬ』場面写真
© 2017-FILM-IN-EVOLUTION-LES PRODUCTIONS BAL THAZAR-BITTERS END

南仏コート・ダジュールを舞台に、老俳優が洋館で出会った子供たちと共に映画を作り、心を通わせていく心温まるストーリーは、第65回サン・セバスチャン国際映画祭をはじめ、各国の映画祭に出品され絶賛されている。

この度、映画の最新作の公開を記念して、アテネフランセ文化センターにて諏訪監督の特集上映が決定いたしました。

今回の特集上映では、自主制作時代の8㎜作品から、35㎜フィルム、近年のデジタル作品まで、DVD化されていないものを含めて諏訪監督作品9本を上映。
さらに、諏訪監督による5日間連続のトーク(「映画のレッスンー諏訪敦彦映画を語る」)も開催されることが決定いたしました。

数々の名優を抜擢してきた、輝かしき監督のフィルモグラフィ―!

諏訪監督は“即興演出”で知られ、定型のシナリオを作らない手法で有名!
俳優の内面から溢れる輝きを切り取る名手と言っても過言ではありません!これまでも、数々の名優を起用してきました。

☆デビュー作の『2/デュオ』では、いまや映画やTVドラマで引っ張りだこの西島秀俊を起用。
作品の完成度の高さが国内外で絶賛され、ロッテルダム国際映画祭でNETPAC賞を受賞しました。
2作目『M/OTHER』では『64 -ロクヨン』や『アウトレイジ』シリーズでおなじみの三浦友和、3作目『H Story』では『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』でその名を知られる女優ベアトリス・ダルを起用!さらに『不完全なふたり』では、サルコジ元仏大統領の妻カーラ・ブルーニの実姉 ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ!オムニバス映画『パリ・ジュテーム』ではフランスを代表する名女優ジュリエット・ビノシュが主演!

また監督のみの活躍にとどまらず、2008年~2013年まで東京造形大学の学長職を務め、現在は東京藝術大学大学院教授を務めている。近年は子どもたちへ映画製作を教えるワークショップの講師としても参加。

今回の特集上映では、諏訪監督の足跡をたどりながら、輝かしき俳優たちの名演技にもぜひ合わせて注目いただきたいです!

諏訪監督コメント「未知の映画について考えてみたい」

今年完成した『ライオンは今夜死ぬ』を含めて、6本の長編映画といくつかの短編。
気がつくと、それらを制作するのに 30 年以上を費やしてしまっていた。
それなのに、「私はまだ映画と呼べるものを 1 本も作れたことがない」という実感だけが残っている。
これらは私の作品であるけれど、私は映画の作者が監督であるということを疑っている。
誰も頷いてはくれないが、映画を作ったことがある者なら子供でも知っていること。これらは私の指図だけで作られたものではなく、みなで作ったもの、様々な偶然、出会いや別れ、愛や抵抗、喜びや苦しみが織り合わされて、たまたま一つのフィルムとしてまとめられた出来事に過ぎない。そして、それらが存在するのは誰かに見られているその瞬間、別の人生を生きるその見知らぬ人によって作られて消えてゆく。私の映画は実はどこにも存在しない。
しかし、これらの作品が時を経て今また誰かによって見られ、さまざまな映画として新たに生まれるのだとしたら、私はそれを傍で感じながら、未知の映画について考えてみたい。これは私のための「映画のレッスン」である。

諏訪敦彦
Nobuhiro SUWA
1960年広島県生まれ、大学時代から自主制作映画を作りはじめる。84年に8㎜で撮った異色のフィルムノワール『はなされるGANG』でPFFに入選。97年には『2/デュオ』で長編映画監督デビュー。ロッテルダム映画祭でNETPAC賞を受賞。2作目『M/OTHER』では三浦友和を起用してカンヌ映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アラン・レネの傑作『二十四時間の情事(ヒロシマ・モナムール)』を大胆にリメイクした3作目『H Story』など、日仏の名だたる俳優とコラボレーションしながら「新しい映画」を模索。ヨーロッパを中心に現代映画の担い手として世界的な評価を得る。日仏合作映画『不完全なふたり』は、ロカルノ映画祭(スイス)で審査員特別賞を受賞、フランスでもロングランを記録した。また、映画教育を「映画を探究する場」として位置づけ、東京造形大学、映画美学校、東京藝術大学大学院で学生たちとコラボレーションをするとともに、近年では小中学生を対象にした「こども映画教室」の講師もつとめている。最新作はヌーヴェルヴァーグを代表する俳優ジャン=ピエール・レオー主演による『ライオンは今夜死ぬ』。

諏訪敦彦監督特集―諏訪敦彦との5日間
Rétrospective Nobuhiro SUWA ou la Leçon de Cinéma 上映作品

はなされるGANG

1984年/85分/デジタル
監督:諏訪敦彦
撮影:諏訪敦彦
出演:加村隆幸 伊藤理恵

『2/デュオ』

1997年/95分/35mm
監督:諏訪敦彦
撮影:田村正毅
出演:柳愛里 西島秀俊

『M/OTHER』

1999年/147分/35mm
監督:諏訪敦彦
撮影:猪本雅三
出演:三浦友和 渡辺真起子

『H Story』

2001年/111分/35mm
監督:諏訪敦彦
撮影:カロリーヌ・シャンプティエ
出演:ベアトリス・ダル 町田康

『a letter from hiroshima』
- オムニバス『After War』の一篇

2002年/36分/デジタル
監督:諏訪敦彦
撮影:池内義浩
出演:キム・ホジュン 諏訪敦彦

『不完全なふたり』

2005年/108分/35mm
監督:諏訪敦彦
撮影:カロリーヌ・シャンプティエ
出演:ヴァレリア=ブルーニ・テデスキ ブリュノ・トデスキーニ

『ユキとニナ』

2009年/93分/35mm
監督:諏訪敦彦
撮影:ジョゼ・デエー
出演:ノエ・サンビ アリエル・ムーテル

『黒髪』

2010年/10分/HD
監督:諏訪敦彦
撮影:池内義浩
出演:片山瞳 鈴木卓爾

『世界の質量』

2015年/42分/HD
監督:諏訪敦彦
撮影:柳島克己
出演:栁俊太郎 片山瞳

連日 18:00 より、「映画のレッスンー諏訪敦彦映画を語る」第 1 回―第 5 回トークを開催
新作『ライオンは今夜死ぬ』公開記念 
日程:1月15日(月)-1月19日(金)
場所: アテネ・フランセ文化センター(千代田区神田駿河台2-11 アテネ・フランセ 4F)
時間: 連日18:00~18:40(予定)

映画上映スケジュール他詳細は下記にて

新作ではヌーヴェルヴァーグの申し子 ジャン=ピエール・レオーを起用!
最新作『ライオンは今夜死ぬ』

最新作『ライオンは今夜死ぬ』では映画史に残る傑作『大人は判ってくれない』でおなじみの、ヌーヴェルヴァーグの申し子 ジャン=ピエール・レオーを主演に起用!

「ジャン=ピエール・レオーを主演に映画を撮りたい!」と監督が長年温めていた想いにより誕生した本作。ここでしか見ることのできない、生き生きとしたジャン=ピエール・レオーの姿が存分に堪能できる傑作が誕生しました。

画像: 主演 ジャン=ピエール・レオ―×諏訪敦彦監督『ライオンは今夜死ぬ』予告 youtu.be

主演 ジャン=ピエール・レオ―×諏訪敦彦監督『ライオンは今夜死ぬ』予告

youtu.be

<ストーリー>
南仏コート・ダジュール。死を演じられないと悩む、年老いた俳優ジャン。過去に囚われ、かつて愛した女性ジュリエットの住んでいた古い屋敷を訪ねると、幽霊の姿となってジュリエットが彼の前に現れる。さらに、地元の子ど もたちが屋敷に忍び込んできて…子どもたちからの誘いで突然はじまった映画撮影。撮り進めるうちに過去の記憶と向き合い、残された時間、ジャンの心に生きる歓びの明かりがふたたび灯されていく。

監督・脚本:諏訪敦彦
出演:ジャン=ピエール・レオー、ポーリーヌ・エチエンヌ、イザベル・ヴェンガルテン
2017 年/フランス=日本/103 分
配給:ビターズ・エンド
© 2017-FILM-IN-EVOLUTION-LES PRODUCTIONS BAL THAZAR-BITTERS END

1月20日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開

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