今ハリウッドで誰もが話題にしている最注目映画、その名は『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)』のワールドプレミアが現地時間の12月18日(月)実施された。
レッドカーペットには、本作のメガホンを取ったリドリー・ スコット監督と主演のミシェル・ウィリアムズ、クリストファー・プラマーやマーク・ウォールバーグといった主要キャストが、シックなブラックカーペットに登場し、会場は大盛り上がりを見せた。
◆日程:12月18日(月)
現地時間18:30/日本時間12月19日(火)午前 カーペットイベントスタート
◆ゲスト:
ミシェル・ウィリアムズ、クリストファー・プラマー、マーク・ウォールバーグ、チャーリー・プラマー、
リドリー・スコット監督
◆場所:サミュエル・ゴールドウィン・シアター(LA、ビバリーヒルズ)
ワールドプレミアは現地時間の12月18日(月)にサミュエル・ゴールドウィン・シアター(LA、ビバリーヒルズ)にて開催され、寒空の会場に鮮やかなレッドカーペットが敷かれる中、多くのファンやメディアが詰めかけた。それもそのはず、本作はハリウッドの大プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインのセクハラ告発に端を発した一連の騒動から派生し、12月22日の全米公開を目前に、あろうことか本作に名前を連ねていたケビン・スペイシーの降板劇が発生。
お蔵入りすらささやかれたが、急きょ代役を立て、オスカー俳優であるクリストファー・プラマーを新たにゲティ役に抜擢!
短期間での再撮影を敢行、予定通り全米公開することが発表され、無事に再撮影は終了。
この短期間で撮り直しされるのも異例中の異例だが、更に本作はアカデミー賞の前哨戦となる“第75ゴールデングローブ賞”で3部門(監督賞、助演男優賞、主演女優賞)にノミネートをする大逆転劇となった!
プレミア上映前、主演のミシェル・ウィリアムズ、監督のリドリー・スコット、マーク・ウォールバーグ、チャーリー・プラマー、そしてケビン・スペイシーの代役を務めたクリストファー・プラマーらがカーペットに登場した。
再撮影について聞かれたリドリー・スコット監督は「即決した。いい流れが来ていたので留まりたくなかった」と強い意志を持って本作を完成させたことを話してくれた。
誘拐されたポールの母、ゲイル役を演じたミシェルはブラックカーペットに映えるルイ・ヴィトンの真紅のドレスで登場、リドリー監督に対して「一緒に仕事ができることに最大の魅力を感じ、イエスと即答した」と語り、リドリー・スコットの求心力の強さをアピールした。
交渉人のフレッチャー・チェイス役のマークは自身が演じた役柄に対して「何よりもリドリーの作品であることが重要だった」とこちらもまたリドリーが作る作品へ出演できた喜びを熱く語った。
そして、今回、急きょとなる代役で大富豪・ゲティを見事に演じきったプラマーはゴールデングローブ賞へのノミネートに対して「撮影した直後だったので少し驚いたが、嬉しいよ」と笑顔で喜びのコメントを。また、ジャン・ポール・ゲティという役について「単純に白、黒ではなく、様々な色を持った役。演じるのは非常に面白いことだと思った」と語った。
その後、リドリー監督およびキャストは本作の完成に期待を寄せる1000人以上ものファンで熱気に包まれたプレミア上映会場へ。
会場のスクリーンには「本作に関わった800人以上のキャスト、スタッフ全員の尽力なしにこのプレミアは実現しえなかった」の文字と、本作に携わったキャスト、スタッフ等関係者全員の名前が映し出された。そのスクリーンをバックにリドリー監督から謝辞が述べられ、観客からは惜しみないスタンディングオベーションが巻き起こった。
■監督:リドリー・スコット
Q:ゴールデン・グローブ賞にノミネートされていかがですか?
A. 素晴らしいことです。自分の作品が認められたということが何よりも最高です。
Q:再撮影はどのように決断を?
A. 即決しました。判断に要したのは3分です。そこから再撮影をし、すでに調理してあるものと組み合わせただけです。いい流れが来てましたので、辛いことがあってもそこで留まることはしたくなかった。
Q:この作品で体験した一番の恐怖は?
A. 世に出せないかもしれないと思ったことです。「ごめんなさい、我々はこれ以上もうお金が掛けられません」と言うことは簡単です。下手に出し惜しみをすれば作品は死んでしまいます。しかし、なんとか乗り越えることが出来ました。
Q:我々はこの映画から何を得られるのでしょうか?
A. スリルな体験に驚くと思います。億万長者の男の話ではありますが、スリラーの要素もあります。私が大好きな真実に基づくスリラーで、まさに『事実は小説より奇なり』です。
■ゲイル・ハリス役:ミシェル・ウィリアムズ
Q.あなたの役のどんなところに魅了されましたか?
A. まず役よりもリドリーと一緒に仕事ができることに最大の魅力を感じましたし、光栄に思いました。こんな魅力的で強い母親役を演じられるなんて喜んでやりたいと思い、イエスと即答しました。簡単な決断でした。
■ジャン・ポール・ゲティ役:クリストファー・プラマー
Q.脚本のどんなところに魅力を感じ、演じたいと思いましたか?
A. 私が演じるゲティという人物が非常にうまく描かれていたからです。ゲティ氏はただ単純に白、黒ではなく、様々な色を持った役だった。事件が表に出て解決するまでの葛藤や謎解きもあり、演じるのは非常に面白いことだと思った。
Q.ゴールデングローブでノミネートされたことについては、どう思いましたか?
A. 嬉しいです。撮影した直後だったので、少しは驚きましたがね。
■フレッチャー・チェイス役:マーク・ウォールバーグ
Q.様々な役を演じてきた中で、今回の役はどう思いましたか?
A.何よりもリドリー・スコットの作品であることが重要だと思いました。長年彼のファンでしたから。今回やっと連絡が来て、出演できることは興奮するほど嬉しかった。ただタイミングは最悪で、夏に妻と子供達と行こうとしていた大きなプランと撮影が重なっていたのだけど、こんな機会は滅多に無いので受けることにしました。素晴らしい才能の人と働くには時々このような決断をしないといけないんです。
■ジョン・ポール・ゲティ三世役:チャーリー・プラマー
Q.どのように今回の役作りの準備をしましたか?
A. 出来る限りリサーチをしました。今日こうやって素晴らしいメンバーと一緒にカーペットを歩くことが出来て幸運に思っています。自分ができる精一杯の役割を果たしたと思います。
Q.大きな挑戦を乗り越えてこの作品を初披露できる今日、あなたはどれだけ誇りに思っていますか?
A. 大変誇りに思っています。制作に関わった何百人のスタッフがいなければ、今日を迎えることはできませんでした。このような作品に関わることが出来て素晴らしい体験ができたことは、僕の誇りです。
本作はフォーチュン誌によって、世界で初めての億万長者に認定された石油王ジャン・ポール・ゲティの1973年に起きた彼の孫の誘拐事件を、『オデッセイ』、『アメリカン・ギャングスター』、『ブラックホーク・ダウン』、『グラディエーター』、『エイリアン』の巨匠リドリー・スコット監督が映画化。
デヴィッド・スカルパによる脚本は、2015年度のハリウッドのザ・ブラックリスト(※映画スタジオ重役が選ぶ、映画化前の優秀脚本リスト。リストに載った作品はアカデミー賞、ゴールデングローブ賞を受賞することが多いことで有名)にも選ばれている。
“世界中のすべての金を手にした”と言われた大富豪ジャン・ポール・ゲティ。
愛する17歳の孫ポールが誘拐され1700万ドル(約47億円※)という破格の身代金を要求されたゲティは、こともあろうかその支払いを拒否。
彼は大富豪であると同時に、稀代の守銭奴だったのだ。離婚によりゲティ家から離れ中流家庭の人間となっていたポールの母ゲイルは、息子のために誘拐犯のみならず世界一の大富豪とも戦うことに。一方、一向に身代金が払われる様子がないことに犯人は痺れを切らし、ポールの身に危険が迫る。
しかし、事件は思いもよらぬ展開へと発展していく。昨日まで普通の母親だった人間が、世界中の金(All the Money in the World)を手にした男と手段を選ばない犯人グループにどう立ち向かうのか?息子の命を救えるのは母の愛か、金の力か?
重厚なドラマと最後まで目が離せないスリリングな展開にご期待ください!
※事件が発生した1973年11月当時の為替レート1ドル=278.263円で算出
監督:リドリー・スコット
出演:ミシェル・ウィリアムズ クリストファー・プラマー ロマン・デュリス チャーリー・プラマー and マーク・ウォールバーグ
脚本:デビッド・スカルパ
原作:ジョン・パーソン ”Painfully Rich: The outrageous Fortunes and Misfortunes of the Heirs of J.Paul Getty”
配給:KADOKAWA
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2018年 初夏 公開