アカデミー賞8部門受賞作『アマデウス』に続き、遂に誕生したモーツァルト映画最新作『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』が、12月2日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開の運びとなります。
世界中で親しまれ、数々の名曲を生み出したアマデウス・モーツァルト。本作は、偉大なる天才音楽家の生誕260年を記念して、アカデミー賞8部門受賞作『アマデウス』(84)以降、満を持して制作された本格的モーツァルト映画となる。
1787年、モーツァルトがプラハで「ドン・ジョヴァンニ」を作曲したという史実に想を得て、猟色家ドン・ファンを主人公にしたオペラ創作の背景に、モーツァルト自身を巻き込んだ愛と嫉妬と陰謀の三角関係があったとする独創的な作品だ。
『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役に大抜擢!サマンサ・バークスに注目!
モーツァルトの10年来の友人で、彼をプラハに招待するきっかけをつくる重要な役、ヨゼファ・ドゥシェク夫人役を演じたのは『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ役に抜擢され注目を集めたサマンサ・バークス。
もともとは歌手としてデビューし、その後、オーディション番組へ出場したのをきっかけに、ミュージカル『キャバレー』や『アラジン』、『レ・ミゼラブル』などに出演し、舞台の場でキャリアを積んできた。そして舞台版『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ役を演じた際に、その演技と歌唱力をプロデューサーのキャメロン・マッキントッシュに絶賛され、映画版『レ・ミゼラブル』への出演も勝ち取ることに。当初、『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ役はテイラー・スウィフトで決定と報じられていたため、大逆転での起用だった。
『レ・ミゼラブル』では歌のライブ録音が話題となったが、本作の歌唱シーンでも吹き替え無しで、サマンサ・バークス本人の美しく迫力のある歌声が堪能できる。特に、「フィガロの結婚」で彼女が披露する、伯爵夫人のアリア“Porgi Amor(愛の神よ)”は、きっと誰もが耳にしたことがある有名なフレーズとなっているので必見だ!
本作でサマンサ・バークス演じるヨゼファ・ドゥシェクは、国際的歌手として活躍し、モーツァルトの招聘と『ドン・ジョヴァンニ』の作曲依頼にも大きく関与していたのではないかと推測されている実在の人物だ。
プラハ滞在中、ヨゼファのためにモーツァルトが演奏会用アリアを作曲するなど、ふたりの関係があまりにも親密だったため、ある高名な研究者が20年ほど前にモーツァルトとヨゼファの不倫説を発表し、ちょっとした話題になった。現在では、その可能性は否定されているものの、ふたりの不倫説は本作のプロットにも少なからず影響をあたえている。
愛と嫉妬と陰謀に塗れた天才モーツァルトの映画が再び
『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』予告
STORY 1787年、プラハはオペラ「フィガロの結婚」の話題で持ちきりだった。上流階級の名士たちは、モーツァルトをプラハに招き新作を作曲させようと決める。その頃、モーツァルトは三男を病で亡くし失意のどん底にあり、陰鬱な記憶に満ちたウィーンを逃れるために、喜んでプラハにやってきた。友人ヨゼファ夫人の邸宅に逗留して、「フィガロの結婚」のリハーサルと新作オペラの作曲にいそしむモーツァルト。やがて、彼は、「フィガロの結婚」のケルビーノ役に抜擢された若手オペラ歌手のスザンナと出会い、その美貌と才能に大いに魅了される。一方、スザンナもモーツァルトが妻帯者と知りながら、その天才ぶりに引き付けられずにはいられなかった。急速にその距離を縮める二人。しかし、オペラのパトロンであり、猟色家との噂のあるサロカ男爵もまた、スザンナを狙っていた
監督:ジョン・スティーブンソン
出演:アナイリン・バーナード、モーフィッド・クラーク、ジェームズ・ピュアフォイ、サマンサ・バークス
2016年/UK・チェコ/103分/カラー/シネマスコープ/5.1ch
© TRIO IN PRAGUE 2016
原題: Interlude in Prague 配給:熱帯美術館 提供:熱帯美術館/ミッドシップ