祖父の葬儀をきっかけに、それぞれの事情を抱えた家族が久々に集合、
みっともないほどの本音をさらけ出し、やっかいだけどそこから“本当の家族”へとそれぞれ踏み出していく珠玉の物語、映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』。
NHK大河ドラマ「真田丸」で
真田信繁の側室たか役をはじめ、映画・ドラマ・演劇(舞台「髑髏城の7人」
にて活躍めざましい実力派若手女優・岸井ゆきのを映画初主演に迎え、
ソフトバンク、microsoft、JRAなど話題のCM演出で業界若手No1監督として注目を集め、長編デビュー作ながら第30回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門正式出品が決定した注目作品の公開初日舞台挨拶となります。
記念すべき公開初日には、主演の岸井ゆきのさんはじめ、
岡山天音さん、光石研さん、美保純さんら豪華キャストや森ガキ監督をはじめ
総勢12人が登壇。熊本県人吉市で皆一緒に約2週間過ごすことになった、
撮影時の夏の暑い日の思い出や初日を迎えるにあたってのそれぞれの熱い想いを語り尽くし、舞台挨拶は終了いたしました。
テアトル新宿にて『おじいちゃん、死んじゃったって。』公開初日舞台挨拶
11/4(土)上映後舞台挨拶 12:50- 13:20
会場:テアトル新宿(東京都新宿区新宿3−14−20 新宿テアトルビルB1)
登壇者:岸井ゆきの、岡山天音、光石研、美保純、岩松了、小野花梨、赤間麻里子、池本啓太、大方斐紗子、松澤匠、山﨑佐保子(原作・脚本)森ガキ侑大(監督)
●一人一言ご挨拶>
岸井:今日はありがとうございます。良い天気でよかったです。
やっと幕が開いて、清々しい気持ちでみんなと立っています。
岩松:1年前に撮った映画がこうやってよみがえるのが嬉しいです。
美保:とても清々しい気持ちで、親戚を大事にしようと思うようになりました。
岡山;撮影が去年の夏で、こうしてやっと初日を迎えられて嬉しいです。
光石:この1年間僕ら家族一同、みんな楽しみにしていました。
小野:今日またこうして家族に会えたことがとても嬉しいです。
赤間:映画の中でも、普段でもみんな大好きな家族です。たくさんの方に観ていただきたいです。
池本:この家族の一員になれて本当に幸せです。余韻に浸っていってください。
大方:ボケ老人を演じました大方です。実力ある俳優さんたちと長い間、ご一緒できて嬉しく思います。
松澤:僕だけ家族ではないのですが、彼氏役の松澤です。この晴れた日に大勢の方に観ていただき嬉しいです。
山崎(原作・脚本):
初校を書いてから今日までで7年間かかってます。感無量を通り越して、もう浦島太郎状態です。
やっと公開して、皆さまにご覧いただけて嬉しいです。
森ガキ監督:
今日は本当にたくさんの方に来ていただいて、ありがとうございます。
ようやく公開できて、本当にうれしく思います。大好きな役者の方々とこの映画でデビューできて本当に嬉しく思います。
宣伝費があまりない中、スタッフみんなも宣伝してくれて。でもそれだけ、
みんなこの映画に魅力を感じているんだと思います。皆さん本当にお忙しい中、集まってただいて心から感謝です。
岸井:
熊本、とにかく暑かったですね。森ガキ組の皆さんのおかげで、吉子としてお芝居できたなと思って本当に感謝しています。
この撮影を終えて、考え方がすごく、前向きになりました。あぁ、私も真ん中に立てたというか。
周りの皆さんに支えられて、一人でやってるんじゃないな、本当に支えらているんだって思いました。
仕事のスタンスがすごく前向きになったというか、変わりました。
岩松:
本当に人吉に居っぱなしで。70%は現場にてあとの30%は人吉をブラブラしていました。
光石くんとの喧嘩は本当に楽しかったんですが、焼肉に行ったのを今思い出しました。
僕喫茶店が大好きで、人吉の喫茶店に行ってはそこにいたおばさんと友達になっていました。
今、あのおばさんは元気かなと今日を迎えています(笑)
光石:
岩松さんとの喧嘩のシーンはもう、お互い良い年齢なので、ケガだけはしないように
注意してメイキングにも入っているのですがいっぱいお布団引いていただいて、
その上でやったりとにかく、スタッフの皆さんにケアしていただきました。
人吉の方々の本当にご協力、僕らかき氷や焼き肉とか食べさせていただきました。
本当に良い現場でした。岸井さんは演じる度、顔が違っていて。
ついこないだ、某局の玄関で会ったときも、その時は人吉の顔じゃなかったので、
思わず敬語で話しちゃうぐらいでした。
岸井:
私は、某局で会ったときは嬉しくて、「あ!光石さん!お父さん!」となったのですが
光石さんは、「あ、岸井さん。」と他人行儀すごい寂しくて(笑)
人吉の空気もあって、あの家族だったっていうのもすごくわかります。
美保:
岩松さんは、劇中の役で毎回サスペンダーしてて、いつか引っ張ってやろうと思っていました(笑)
別の仕事の都合でみんな行っていたBBQなどには参加できなくて、でも空港で買って、
熊本のグッズがすごい増えたんですよ(笑)小さい鞄はすごく便利で!熊本のお肉、本当に最高でしたね。
岩松さんとはこの前も夫婦役やったですが一緒のシーンはありませんでした。仲いい夫婦いつかやりたいですよね。
岩松:
僕たちのシーンは車の中だけなので、家族という実感が今一つなかったですよね。
美保:
岩松さんとはメル友になったんですが、「夫婦になったけど、絡みはなかったね。」って連絡が来て、
え、ベッドシーンのこと?!って思って(笑)ドキッとしました。
岡山:
花梨ちゃんとのシーンが最初は距離感があったのですがずっと撮影していたので最後の方は、
仲良くなってすごいイジられてゆとりの代表格だなとか言われて(笑)でも、
皆さんに途中から本当に兄弟だねって言われるぐらいになりましたね。
森ガキ監督:
本当に二人は仲良くて、二人が会話しているところに、入っていけないぐらい仲良くなっていたよね。
岡山:
そんなことはないです(笑)
司会:
お芝居以外でも実際、岩松さんが演じたようなお父さんだったらどうします?
小野:
いや、どうしようもないですよね。デリカシーもクソもないというか。
そんな適当なお父さんだから、あんな風になっちゃったんでしょうけど。でも撮影は、本当に楽しかったです。
岩松:実際の俺とは違うって言っといてくれ(笑)
小野:「実際の岩松さんと演じた役は本当に違くって!」(笑)
司会:岸井さんとご一緒しての感想は。
赤間:
初主演ということですが、本当に岸井さんはみんなに目を配って気をつかっていただいて、
この若さで素晴らしい人だなと思いました。葬儀場で、みんなで並んだ時に、
姪っ子たちがすごい格好をしてならんでいて、うちの子たちはちゃんと育って良かったと思いました(笑)。
すごい面白かったです。
池本:
本当に僕は映画が大好きで、この撮影が始まる前はずっと、
家で引きこもって1人で映画ばかりみていて。
テアトル新宿にもよく観にくるのですが。この映画の出演をきっかけに、引きこもりも卒業して。
プロの映画を作る方々と一つの作品を作るということで本当にテンションがあがりました。
現場に行ったらとにかく映画を語れる人を見つけたいってことで。
森ガキ監督:
池本くんは、僕が撮影を終わってお風呂に入るのをずっと待ってて(笑)映画の話を永遠にしてくるっていうね。
池本:監督が撮影を終わるのをずっと待ってて、
毎日一緒にお風呂入って映画の話をしていました。
森ガキ監督:
僕は次の日の朝も早起きなので早く寝たいのに、ここで断ってモチベーションを下げちゃいけない!と思って
永遠と池本の好きな映画を聞いていました。
池本:
本当に撮影前はずっと閉じこもっていたので、撮影始まってプロの役者さんと
一緒に同じ空間で芝居をしていたいので人生って何があるかわからないなと思いました。
司会:大方さん、今回の皆さんの家族という現場はいかがでしたか。
大方:ものすごく楽しかったです。待ち時間すら楽しかったです。
待ち時間で何気なくお話しすることも、皆素敵で飽きなかったし、
現場は現場で素晴らしい演技をされるので、飽きなかったです。本当に良かったです。
森ガキ監督は、生と死という深い内容を非常に面白く、切なく魅せていただける監督だなと思いました。
森ガキ監督:大方さんに言われたら嬉しいです。
司会:今回、家族ではなく岸井さんの彼氏役ということですがいかがでしたか。
松澤:岸井さんは元々知り合いであったので、僕が熊本に入って撮影が休みの日は、
一緒にかき氷食べたりしていました。一回東京に戻ってから、
また人吉へ撮影に来て皆さんと合流した後は家族が家族になっていたので、
僕は転校生のような気分でした。そんなときに光石さんは「お前は俺の娘の彼氏なのか!」とか言ってきて、
僕は怖気づいてしまったんですが(笑)それ以降は仲良くしてもらいました。僕も、駅前の喫茶店僕も行ってました。
岩松:自転車で一回すれ違ったよね。僕はマッサージに行った帰りだった(笑)
森ガキ監督:あの時の人吉はこの豪華なメンバーで人吉にいたので、町が本当ににぎわってましたよね。
花火大会もやっていたり。
司会:森ガキ監督との出会いは?
山崎(原作・脚本):
この映画の編集をしている平井くんが森ガキくんがずっと仕事をしていて。
森ガキくんがずっと映画を撮りたいって言っていたのと、私は映画化したい脚本があるってことで
3人で飲んで意気投合して、3人で始めました。
お話自体は、自分のおじいちゃんが亡くなったときのことを書いてたんですが、
この映画みたいにそんなにすごく悲しかったわけでもなく、いろいろ思うことはあって。
そこに森ガキさんはすごく面白がってくれて。
劇中のシーンは、親戚やお父さんには見せられないなっていうシーンがありますね。
お母さんは爆笑してくれたんですが。お父さんに見せる勇気はまだないので、
1回森ガキ監督と実家に行ってもらって(笑)キャストの皆さん、本当に最高なんですよね。
スクリーンの中でも外でも最高なんです。
この森ガキ組の、森ガキさんの力が本当に大きくて。
司会:最後に一言お願いします。
岸井:
この作品はみんなが必ず最初に属する集団の、家族のお話なので
いろんなところで皆さんが共感していただけるように、飛び立ってほしいなと思います。
森ガキ監督:
初監督の僕にテアトル新宿さんはこんなに大きな舞台を用意してくれて。
松竹さんの力で、すごく広めていただけて。嬉しく思っています。
すごく素敵なスタッフと役者陣と汗まみれ、泥まみれになりながら作った作品です。
是非暖かくこの映画と、今後のオリジナルを撮れるような
日本の映画業界に皆さんに力を貸していただければと思います。
森ガキ侑大監督『おじいちゃん、死んじゃったって。』予告
<STORY>
とある夏の地方都市。吉子(岸井ゆきの)彼氏とのセックスを中断して鳴り続ける電話をとると、
それは、祖父の訃報だった。二階から、草むしりをする父・清二に声をかけるー
「おじいちゃん、死んじゃったって。」祖父の葬儀のために、久々に 集合した祖父の3人の子とその家族は、
祖父の死を悲しむひまなく準備に追われていく。そんな中、それぞれのやっかいな事情が表面化し、
親たちの兄弟ゲンカがはじまると、みっともないほどの本音をさらけだす。そんな親族に呆れながらも、流れに身を任せていた吉子はー。
監督:森ガキ侑大
原作・脚本:山﨑佐保子
出演:岸井ゆきの、岩松了、
美保純、岡山天音、水野美紀、光石研/小野花梨、赤間麻里子、池本啓太、大方斐紗子、五歩一豊、松澤匠
主題歌:Yogee New
Waves「SAYONARAMATA」(Roman Label/BAYON PRODUCTION)/
特別協賛:セルモ
協賛:豊成、全日本空輸
ロケーション協力:熊本県人吉市、インド・バラナシ
原作本:山﨑佐保子「おじいちゃん、死んじゃったって。」(10.6発売予定/幻冬舎文庫 刊)
劇中写真協力:藤原新也「メメント・モリ −死を想え」(三五館刊)
製作プロダクション:nice/マグネタイズ
製作:「おじいちゃん、死んじゃったって。」製作委員会:nice、S・D・P、ガキ社
マグネタイズ、ARAKINC、インディヴィオン、プライド・ワン・エンタテインメント
配給統括:マグネタイズ/劇場営業:松竹メディア事業部
©2017「おじいちゃん、死んじゃったって。」製作委員会