フランシス・フォード・コッポラの孫娘で、ソフィア・コッポラの姪にあたる映画界のサラブレッド、ジア・コッポラが監督を務めたショートフィルム。
ジア・コッポラは1987年生まれで、2013年に初長編作品『Palo Alto』を発表して話題を集めた女性監督です。
2016年に発表されたこの作品は、ハイ・ブランド”GUCCI”とコラボし、ギリシャ神話の『オルフェウスとエウリュディケ』をベースにした短編映画で、舞台を現代のニューヨークに置き換えてつくられています。
出演はやはり映画監督のジャック・ドワイヨンと女優兼歌手のジェーン・バーキンの間に生まれたサラブレッドのルー・ドワイヨンのほかMarcel Castenmiller、Laura Loveなど--
作品は4部構成の短編映画で出来上がっており、第1章から第3章まで無言で綴られていく詩的な映像ですがジア・コッポラは今回の制作にあたってはジャン・コクトーの『オルフェ』を参考にしたと語っています。
作品ではクリエイティブ・ディレクターアレッサンドロ・ミケーレの2016年のGUCCIコレクションからの衣装も象徴的に現れていますが、衣装スタイリングはマドンナが監督した『W.E.』などでアカデミー賞コスチューム部門に2度ノミネートされているアリアンヌ・フィリップスが担当しています。音楽も、デヴ・ハインズなどが最終章に使われる音楽(作曲)などに参加しています。
グッチストーリーと名付けられていますが、是非このシリーズ続けていただきたいですね。
特に、今回のような感性豊かな感覚的な短編はブランドとうまく溶け込んで次を期待してしまいます。