著名監督が居並ぶ中で、最後の最後で、追加でコンペティション作品に加わったリューベン・オストルンド監督の『THE SQUARE』』。
カンヌでは最終段階の下馬評でロバン・カンピヨ監督『BPM (ビーツ・パー・ミニット)(英題) / BPM (Beats per Minute)』アンドレイ・ズビャギンツェフ監督の『ラブレス(英題) / Loveless』への受賞が噂された中で、見事にパルム・ドールの栄冠に輝いた。
スウェーデンのリューベン・オストルンド監督は2014年に『フレンチアルプスで起きたこと』で同映画祭の「ある視点」部門の審査員賞を受賞し、脚光を浴び、2016年には「ある視点」部門の審査員などにも選ばれていますが、今作がパルムドールを受賞したことで、世界の映画界でますます評価されていくことは間違いないでしょうー
受賞作の『The Square』は、現代美術の世界を皮肉り、それらに群がるセレブリティをも風刺した作品。
主人公のクリスチャン(デンマークの俳優クレス・バング)は、現代美術館の尊敬されるキュレーターであり、妻とは離婚したものの2人の子供を育てる良き父でもあります。
クリスチャンは次の企画で「The Square」と題された展覧会を準備し、これはインスタレーションを取り囲み観客たちに、「利他主義」を掻き立て、人間としての役割を思い出させるというものだった。
そして、この展覧会を盛り上げるために、美術館の広告エージェンシーが新たなキャンペーンを打ち出す。しかし、それに対する反応は彼と美術館を追い込んでいく。
また、同じく起こった携帯電話の盗難に対するクリスチャンの愚かな反応が、彼を恥ずかしい状況に導き彼は次第に、自身の価値観とともに生きてゆくことに困難を感じていくー
といった内容。
カンヌでもクリップは出回ったものの、今作は予告がなく今回の予告が初のものとなります。
クリス・バングの他エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、Claes Bangなどが共演