小野正嗣さん(作家)、内山昂輝さん(声優)、井上剛さん(NHK ディレクター「あまちゃん」『その街のこども』)、長島有里枝さん(写真家)など、各界のプロフェッショナルたちとご対面!
「ダルデンヌ兄弟の映画は、どの映画でも、つねに『いまこそ見る映画だ』と思える」と 仰られた、芥川賞作家の小野正嗣さん。
彼らの生い立ちから、何故フィクションを 撮るようになったのか、各作品の特徴や彼らの好きな文学についてなど、小野さんらしく冗談や突っ込みを交えながら詳細に質問。3 人での写真撮影では「弟ができたみたい」と言う兄弟に照れる小野さん。
「彼の小説を是非読みたい!」と小野さんお知識の豊かさに兄弟たちは感服していました。
この様子は 4月 6日発売のすばる5月号(集英社)に小野正嗣さんによる映画評とともに掲載予定。
i-D Japan の取材では、『ある子供』 の時に雑誌取材で撮影して以来、兄弟作品のファンという長島有里枝さんが写真撮影。
「あの女性写真家はどうしているの?」と来日の度に気にしていた監督にとってもお 互いに念願の再会。「次の写真集が出たら送ってね。サインを入れて」とジャン=ピエールが頼むと「僕にも送って。サインはなくていいから(笑)」ととぼけるリュック。長島さん 撮影の i-D Japan インタビューは 4 月 8 日の公開付近に掲載予定!
『少年と自転車』以来のダルデンヌ兄弟ファンであり、この日の為に過去作品も観てきたという声優界の実力派・内山昂輝さん。
「僕がこんな光栄なことさせてもらえるなんて!」とメモ帳には事前に考えられた質問案がびっしり!『午後8時の訪問者』に限らず、今までの作品についても時間の許す限り質問!写真撮影の 後、リュックが内山さんを見つめながら
「おじいちゃんと孫みたいだ。日本の若い人も僕たちの作品を観てくれてるんだね。嬉しいね」としみじみ嬉しそうに話していました。この爺孫(!?)鼎談は 3月 21日発売の映画秘宝5月号(洋泉社) に掲載予定!
最終日には『その街のこども』「あまちゃん」などを手掛けける NHKの人気 TV ディレクター井上剛さんと鼎談。
兄弟たちの姿を見ただけで「すげえ!本物だ」 とまるでいちファンになってしまった井上さん。
作品内容だけでなく撮影方法について井上さんが詳細に質問すると兄弟たちに火が付いた!
普段はひとつの質問に対し、兄弟たちはそれぞれ順番に応えるのに、あれこれと言い合い、身振り手振りを交えて受け答えする珍しい事態に。
制作の秘密を聞き、「今度僕も脚本家とやってみます」と言う井上さん。
兄弟たちも日本を代表する映像制作者からの突っ込んだ撮影技術についての鼎談を楽しみました。
この鼎談の模様は公開日付近のオリコンニュースでお届けします! 今回の来日でも新たに素晴らしい出会いがあって、大満足な兄弟たちでした。
ザワッ!「何?!あの巨匠監督がニコ生だと…?!」 WOWOW ぷらすと生出演!
ニコニ二生放送出演は初めてのふたり。
この日の出演者は映画評論家・ 松崎健夫さん、映画解説者の中井圭さん、ミュージシャンの西寺郷太さん、 女優の福永マリカさん。
カンヌ映画祭でパルムドールを二度受賞している監督とあり、スタジオは興奮気味……!
まさに“午後8 時に”監督たちが訪問した瞬間に、「こんな機会は滅多にないから」と全員で記念撮影。
ちょっとだけ皆さん、緊張の面持ちです。視聴者からも「本当にダルデンヌ兄弟が出演しているんだけど…!!マジか!」と驚きの声も!気さくな兄弟の様子に質問が止まらず、当初の出演時間を大幅に過ぎる大盛り上がりの出演となり ました。
食通のダルデンヌ兄弟、麺ランキングを決定?!
8回目の来日とあって、箸の使い方はお手のもの。日本食を好むダルデンヌ兄弟は、 滞在期間中、様々な麺類を食べ、ランキングしていた様子。写真はへぎ蕎麦に初挑戦の写真。
今回の滞在で、うどん、そば、焼きそばなどを食べてきた彼らが最終的にだした答えは、「沖縄料理屋で食べたソーキそばが一番!」とのこと。そのため、お兄さんのジャン=ピエールは「次日本に来た際には沖縄に行ってみたい」と 興味津々。
果たして次の来日で沖縄初上陸なるか?!また、ベルギー出身ということもありお酒も大好きな兄弟。しかし、好みは少し違う様で毎夜の夕食の席で、ジ ャン=ピエールはビール、リュックは赤ワインを注文。
ジャン=ピエールいわく「日本のビールは、アルコール度数も低く、飲みやすいから好き」とのこと。ビール大国のベルギーのビールはとってもヘヴィーなのだそう…。また、 甘いものが大好きなリュックは、締めのデザートをうれしそうに選んでいるのが印象的でした。
オフには、あの巨匠のお墓参りへ…
「とにかく田舎に行ってみたい!」という彼らの希望を日帰りで叶えるため鎌倉へ(あまり田舎 ではないですが)。円覚寺では、「無」という文字が刻まれた有名な小津安二郎監督のお墓にお参り。
境内にあった枯山水の写真を撮るジャン=ピエールはやたらとかがむ…と思うと、「ローアングル!」の突っ込みが。なるほど!小津監督にちなんでその角度で撮っているのですね!
切通などを通って鶴岡八幡宮へ。「『晩春』で、ここでお財布を拾うシーンがあるよね」と伝える と「!!」とあたりを見回すふたり。やはり、映画の景色は記憶に深く残っている様子。
川喜多映画記念館ではふたりで顔のはめ込みに挑戦。「ケイト・ウィスレットの顔はどこ?」とわざわざ目線のために確認しながら表情を作るジャン=ピエール、途中でリュックが「次はメガネをかけてみて!」とディレクション。
とってもチャーミングな写真が撮影できま した。その日の夕食は、馬頭ら細工日本酒の熱燗を呑み、「小津に“カンパイ”!」と鎌倉旅行を満喫しました。
「ベルギーに帰ったら、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙 -サイレンス-』を観に行くんだ!」と意気込んでいたふたり。巨匠になっても劇場に足を運んで観る姿勢、映画人の鏡です!
ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟最新作『午後8時の訪問者』
『午後8時の訪問者』予告
ストーリー
診療受付時間をとっくに過ぎた午後8時に鳴ったドアベルに若き女医ジェニーは応じなかった。
その翌日、診療所近くで身元不明の少女の遺体が見つかる。
それは診療所のモニターに収められた少女だった。少女は誰なのか?なぜ死んだのか?
ドアベルを押して何を伝えようとしていたのか? あふれかえる疑問の中、
なくなる直前の少女の足取りを探るうちにジェニーは危険に巻き込まれて行く。
彼女の名を知ろうと必死で少女のかけらを集めるジェニーが見つけ出す意外な死の真相とは――。
監督・脚本:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
撮影:アラン・マルコァン 編集:マリー=エレーヌ・ドゾ
出演:アデル・エネル、オリヴィエ・ボノー、ジェレミー・レニエ、ルカ・ミネラ、
オリヴィエ・グルメ、ファブリツィオ・ロンジォ―ネ
© LES FILMS DU FLEUVE - ARCHIPEL 35 - SAVAGE FILM – FRANCE 2 CINÉMA - VOO et Be tv - RTBF (Télévision belge)
2016年/ベルギー=フランス/106分/カラー/La Fille Inconnue(原題)
提供:ビターズ・エンド、KADOKAWA、WOWOW
配給:ビターズ・エンド