公開された中国やフランスでも、ジャ・ジャンクー作品としては最大のヒットを記録し、評判を呼んだ『山河ノスタルジア』。年末から今年に入ってからもアメリカや日本でのベストテン選出で、世界でのジャ・ジャンクー監督への評価はますます高まっている。
まず、アメリカの月刊誌ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)が発表した、2016年に公開された映画の中で、特に優秀な作品10本を選んだ「今年の映画10本」に、アジアからは唯一、中国の鬼才ジャ・ジャンクー(賈樟柯)監督の映画『山河ノスタルジア』が選ばれた。続いて、アメリカの男性誌エスクァイア(Esquire)選出の「今年の映画TOP10」でも第10位にランクインしており、確実に海外で安定した高い評価を浴びている。
そして、1919年に創刊された日本で最も古い映画誌として知られるキネマ旬報社が1924年よりスタートさせた企画「第90回キネマ旬報ベスト・テン」の外国映画部門でも、『山河ノスタルジア』が、アジアからは唯一の選出となり5位にランクインし、相次ぐ海外での評価で本国中国でも話題になっている。
ちなみに発表された「キネマ旬報ベスト・テン」の外国語部門で1位に輝いたのはクリント・イーストウッド監督の『ハドソン川の奇跡』で、次いでトッド・ヘインズ監督の『キャロル』が2位に選ばれている。
『山河ノスタルジア』
監督・脚本:ジャ・ジャンクー
音楽:半野喜弘
出演:
チャオ・タオ
シルヴィア・チャン
チャン・イー
リャン・ジンドン
ドン・ズージェン
配給:ビターズ・エンド、オフィス北野