台湾版アカデミー賞と称され、香港の金像奨や中国の金鶏奨と並び、中華圏「3大映画賞」の一つとして高い権威を誇る金馬奨の授賞式が11月26日、台北市で開催され、史上初めて最優秀主演女優賞が2人同時に選ばれるという前代未聞の受賞式となった。
第53回目となった今年の金馬奨は例年通り台北市内の国父記念館で授賞式が行われ、初の2人同時受賞となり注目を集めた最優秀主演女優賞には中国の女優チョウ・ドンユィ(周冬雨)とマー・スーチュン(馬思純)が中国映画『七月與安生』の演技をそれぞれ評価されて選ばれている。
最優秀主演男優賞には中国映画『ミスター・ノー・プロブレム(不成問題的問題)』で好演した俳優のファン・ウェイ(范偉)
また、最優秀作品賞には人気俳優を起用せず低予算映画ながら高い評価を得たチャン・ダーレイ(張大磊)監督がメガホンを取った中国映画『八月』が選ばれたほか、最優秀批評家賞も受賞。最優秀監督賞には中国映画『我不是潘金蓮』のフォン・シャオガン(馮小剛)監督が観客賞と合わせ受賞した。
『八月』は2016年東京国際映画祭の出品作品。また、フォン・シャオガン監督は前年、映画「老炮兒」で主演男優賞を受賞しており、今回は監督賞で2年続けての受賞となる。