フランスのリヨンで毎年10月に開催されるリュミエール映画祭(10月8日-16日)でカトリーヌ・ドヌーヴが今年度のリュミエール賞を受賞した。
この映画祭、もう一つの毎年開催されるパリに在駐する約50ヶ国のジャーナリストによって選ばれる優秀な映画を決めるリュミエール賞と混同されそうだが、こちらの映画祭では過去の名作の修復作品の上映と、トリビュート、レトロスペクティヴが中心に構成されている。
と同時に目玉の一つになっているのが、映画界に貢献した人物に対して、毎年一人を選び贈られリュミエール賞となる。
2009年スタートのクリント・イーストウッドの受賞以来、ケン・ローチ、クエンティン・タランティーノ、ペドロ・アルモドバルなどそうそうたる映画人が受賞し、昨年はマーティン・スコセッシが選ばれている。
昨年のマーティン・スコセッシ監督の受賞のために作られた映像
そして、2016年は、女性として初めてカトリーヌ・ドヌーヴが受賞となった。
映画祭の会期中にはドヌーヴの、数多くの名作に出演している中から、特集上映が開催。
また、この映画祭では、受賞者がマスタークラスを持つのも恒例になっており、今回もドヌーヴが受け持ったクラスが開催されている。
上映されたカトリーヌ・ドヌーヴ出演の名作
『反撥』“Répulsion”(1965) 監督:ロマン・ポランスキー
『暗くなるまでこの恋を』“La Sirène du Mississipi”(1969)
監督:フランソワ・トリュフォー
『海辺のホテルにて』“Hôtel des Amériques”(1981)監督:アンドレ・テシネ
『ハンガー』“Les Prédateurs(The Hunger)”(1983) 監督:トニー・スコット
『ヴァンドーム広場』“Place Vendôme”(1998) 監督:ニコール・ガルシア
そして、最後のグランドフィナーレ作品は4Kでリマスターされた
『インドシナ』1992年 ”Indochine” 監督:レジス・ヴァルニエ
この他にも、以下の作品がドヌーヴ関連の映画が上映された。
『別離』“La Chamade”(1968) 監督:アラン・カヴァリエ
『ロバと王女』“Peau d'âne”(1970) 監督:ジャック・ドゥミ
『哀しみのトリスターナ』“Tristana”(1970) 監督:ルイス・ブニュエル
『ハッスル』“La Cité des dangers(Hustle)”(1975) 監督:ロバート・アルドリッチ
『うず潮』“Le Sauvage”(1975) 監督:ジャン=ポール・ラプノー
『夜のめぐり逢い』“Drôle d'endroit pour une rencontre”(1988) 監督:フランソワ・デュペイロン
『夜の子供たち』“Les Voleurs”(1996) 監督:アンドレ・テシネ
『夜風の匂い』“Le Vent de la nuit”(1999) 監督:フィリップ・ガレル