10月6日に開幕し、現在韓国で開催中の第21回釜山国際映画祭だが、そのレッドカーペットには中国映画界からの参加者が誰も出席せず、その異例とも言える事態に反響が集まっている。
6日の開幕式レッドカーペットに中華圏からのスターは香港の女優クララ・ワイ(恵英紅)のみであり、映画祭のために現地入りしている俳優も映画『再見瓦城』を代表して訪韓した台湾の俳優コー・チェントン(柯震東)らに限られており、中国映画関係者の姿は1人もいない。
近年、世界各地で開催される映画祭には必ず中国映画人たちが参加をしている様子が常態化しており、その中で1人の映画関係者が参加をしないメジャー映画祭というのは極めて異例だろう。
過去の釜山国際映画祭においても、これまでに女優タン・ウェイ(湯唯)が司会を務めるなど、数々の中国人スターが華やかに盛り上げてきた経緯がある。
その大きな要因が今年8月から施行されたとされる政治的な問題だと指摘されており、米軍の「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を決めた韓国に対し、中国が報復手段の一つとして、近年中国国内で大ブームとなっていた韓流の締め出しを取り決めたとされる禁韓令(韓流禁止令)の影響だという。