11月26日に行われる台湾版アカデミー賞・金馬奨のノミネートリストがこのほど発表された。
今年の金馬影展のオープニング作品に選ばれたのは、東京国際映画祭での上映も決まっている台湾の鍾孟宏(チョン・モンホン)監督の「一路順風」。8部門で最多ノミネートです。
続いて曾國祥(デレク・ツァン)監督の「七月與安生」が7部門、趙德胤(チャオ・ダーイン)監督の「再見瓦城」と中国の「皮繩上的魂」が6部門、香港の「樹大招風」と中国の「我不是潘金蓮」が5部門のノミネートとなりました。
作品賞の5本に残っているのは「一路順風」、台湾・ミャンマー・フランス合作「再見瓦城」、中国からは「我不是潘金蓮」と「八月」、香港は若手監督3人による「樹大招風」です。
気になる最優秀主演男優部門には、香港の俳優レオン・カーフェイ(梁家輝)、マイケル・ホイ(許冠文)、ジャッキー・チュン(張学友)の3人に加え、中国からファン・ウェイ(范偉)、台湾人俳優としては唯一、コー・チェントン(柯震東)がそれぞれ選出されています。
この中でコー・チェントンは14年8月に大麻事件を起こしたことをきっかけに、長い期間活動を自粛していましたが、復帰作となる台湾映画「再見瓦城」での演技が高く評価され、今回のノミネートへと繋がりました。
主演女優賞は「七月與安生」から周冬雨(チョウ・ドンユー)と馬思純(マー・スーチュン)の2人がノミネート、范冰冰(ファン・ビンビン)を加えた中国勢に吳可熙(ウー・カーシー)と許瑋甯(アン・シュー)という台湾の2人。
映画『再見瓦城』はミャンマー華僑のMidi Z(趙徳胤)監督がメガホンを取った作品として、先月開催された第73回ヴェネツィア国際映画祭で欧州映画連盟による最優秀作品賞を受賞するなど、海外でも高い評価を浴びており、また、フォン・シャオガン監督の「我不是潘金蓮」も先日のサンセバスチャン国際映画祭で最優秀作品賞と主演のファン・ビンビンに女優賞を受賞などすでに世界でも評判になっている作品。また、「八月」はまもなく開催される東京国際映画祭のアジアの未来部門にも出品されており、気になります。
発表は11月26日に台北の國父記念館で行われます。
作品賞の5本
◆最優秀作品賞
「一路順風」 (台湾)
「樹大招風」 (香港)
「我不是潘金蓮」(中国)
「再見瓦城」 (台湾・ミャンマー・フランス)
「八月」 (中国)
◆最優秀監督
鍾孟宏(チョン・モンホン)「一路順風」
杜琪峰(ジョニー・トー)「三人行」
馮小剛(フォン・シャオガン)「我不是潘金蓮」
曾國祥(デレク・ツァン)「七月與安生」
趙德胤(チャオ・ダーイン)「再見瓦城」
◆最優秀新人監督
程偉豪(チェン・ウェイハオ)「紅衣小女孩」
黃 進(ホアン・ジン)「一念無明」
許學文(フランク・ホイ)歐文傑(ジェボンズ・アウ)黃偉傑(ヴィッキー・ウォン)「樹大招風」
朱賢哲(チュー・シェンジャ)「白蟻」
張大磊(チャン・ダーレイ)「八月」
◆最優秀主演男優
梁家輝(レオン・カーファイ)「寒戰2」
許冠文(マイケル・ホイ)「一路順風」
張學友(ジャッキー・チュン)「暗色天堂」
范 偉(ファン・ウェイ)「不成問題的問題」
柯震東(コー・チェントン)「再見瓦城」
◆最優秀主演女優
許瑋甯(アン・シュー)「紅衣小女孩」
范冰冰(ファン・ビンビン)「我不是潘金蓮」
周冬雨(チョウ・ドンユー)「七月與安生」
馬思純(マー・スーチュン)「七月與安生」
吳可熙(ウー・カーシー)「再見瓦城」
気になる男優賞はこの5人
ノミネート発表の動画です