ゴダールが絶賛し、トリュフォーが嫉妬した———。ヌーヴェル・ヴァーグというフランス映画のうねりの中で、その伝説が一人歩きした監督、ジャック・ロジエ。

約10年に1本という寡作な彼が描いてきたのは、 常に男たちを翻弄するコケティッシュな少女たちの、決して特別ではない、ヴァカンスの日常。
ドキュメンタリーのようにリアルでほろ苦い情景を映し続けてきた彼の今年90歳を迎えたことを記念する特集上映「ジャック・ロジエのヴァカンス」が、10月22日からシアター・イメージフォーラムで開催される。

画像: http://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/227/

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ジャック・ロジエ (Jacques Rozier)
プロフィール
1926 年 11 月 10 日 パリ生まれ。「ヌーヴェル・ヴァーグの最も成功した作品」(フランソワ・ トリュフォー)と評される『アデュー・フィリピーヌ』の監督として、日本でも一部の映 画ファンに絶大的に支持されていたジャック・ロジエは、日本での包括的な紹介が待たれ、 2010 年の長編短編6作品一挙上映によって、多くの映画ファンを魅了した。 ロジエは映画学校(IDHEC)に入り、ジャン・ルノワール『フレンチ・カンカン』(1954) の撮影に実習生として参加した後、初監督作となる短編「Rentrée des classes(新学期)」 *(1955)を撮る。彼が映画監督として名をあげたのは、トゥール国際短編映画祭に出品し た短編第二作『ブルー・ジーンズ』による。この作品を絶賛したゴダールからプロデュー サーのジョルジュ・ド・ボールガールを紹介され、長編第一作『アデュー・フィリピーヌ』 (1960-62)を監督。一躍ヌーヴェル・ヴァーグの重要な人物となる。その後、長編劇映画 としては、『オルエットの方へ』(1969-70)、「Les naufragés de l’île de la Tortue(トルチュ 島に漂流した人たち)」*(1976)と続き、長編第四作『メーヌ・オセアン』(1985)でジャ ン・ヴィゴ賞を受賞。2001 年に「Fifi Martingale(フィフィ・マルタンガル)」(2001)の完 成にあわせ、パリのポンピドゥーセンターでレトロスペクティヴが開催された。
フィルモグラフィー(主な作品)
■長編
アデュー・フィリピーヌ (1960-62年/110分) オルエットの方へ (1969-70 年/161 分) Lesnaufragésdel’îledelatortue* (1976年) (トルチュ島に漂流した人たち)
メーヌ・オセアン (1985年/135分) Fifi Martingale * (2001年) (フィフィ・マルタンガル)
長編第一作
長編第二作
長編第三作
長編第四作 長編第五作
ジャン・ヴィゴ賞
■短編
Rentrée des classes (新学期)* (1955年)
ブルー・ジーンズ
バルドー/ゴダール
パパラッツィ
(1958 年/22 分)(邦題『十代の夏』で劇場公開) (1963 年/8 分)
■TV作品
Cinéastes de notre temps:Jean Vigo*
(「現代の映画作家たち」ジャン・ヴィゴ) (ドキュメンタリー/1964 年)

上映作品

『アデュー・フィリピーヌ』
1960-62年/フランス=イタリア/110分/35mm

画像: 『アデュー・フィリピーヌ』 1960-62年/フランス=イタリア/110分/35mm
画像: http://inthemoodforfilm.blogspot.jp/2010/02/images-adieu-philippine-jacques-rozier.html

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1960 年、モデルのリリアーヌとジュリエットは、兵役を数ヶ月後に控えたミシェルとテレビ局で出会い心惹かれる。
その夏、ふたりは彼と島でヴァカンスを過ごす。永遠の青春映画、ヌーヴェル・ヴァーグの最も成功した作品と評されるロジエの長編 第1 作。

『オルエットの方へ』
1969-71年/フランス/161分/35mm

画像: 『オルエットの方へ』 1969-71年/フランス/161分/35mm
画像1: https://www.critikat.com/actualite-cine/critique/du-cote-d-orouet

https://www.critikat.com/actualite-cine/critique/du-cote-d-orouet

画像2: https://www.critikat.com/actualite-cine/critique/du-cote-d-orouet

https://www.critikat.com/actualite-cine/critique/du-cote-d-orouet

9月初め、海辺の別荘に出かけ、女だけの気ままなヴァカンスを楽しむキャロリーヌとジョエルとカリーン。
ある日、港でジョエルの上司ジルベールと偶然出会った3人は、海からの帰りにパトリックという青年と知り合い…。海とヴァカンスがいっぱいの長編第2作。

『メーヌ・オセアン』
1985年/フランス/135分/35mm

画像: 『メーヌ・オセアン』 1985年/フランス/135分/35mm
画像: http://www.cinemathequedegrenoble.fr/programmation/maine-ocean

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ブラジル人ダンサーのデジャニラは、列車内で検札係のリュシアンに罰金を命じられ困惑する。通りかかった女性弁護士は通訳を買って出るが、やがてリュシアンと検札長を非難し始め大騒ぎに…。
ジャン・ヴィゴ賞を受賞した、ロジエ作品の中でも最もコミカルな1本。

配給:アウラ

《1週目 10月22日(土)〜10月28日(金)》
13:00 アデュー・フィリピーヌ
16:00 オルエットの方へ
《2週目 10月29日(土)~11月4日(金)》
13:00 メーヌ・オセアン
16:00 アデュー・フィリピーヌ
《3週目 11月5日(土)~11月11日(金)》
13:00 オルエットの方へ
16:00 アデュー・フィリピーヌ
《4週目 11月12日(土)~11月18日(金)》
13:00 アデュー・フィリピーヌ
16:00 メーヌ・オセアン

当日料金:一般1,500円/学生・シニア1,200円/会員1,100円
前売3回券:3,000円近日発売

10月22日からシアター・イメージフォーラムで開催

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