虎ノ門ヒルズフォーラムにて各部門の全ラインナップ・審査員、各イベントの魅力・見所を発表する記者会見を開催致しました。
<第 29 回東京国際映画祭 ラインナップ発表記者会見>
■日時:9 月 26 日(月)13:00~
■会場:虎ノ門ヒルズフォーラム 5 階メインホール
■司会:井原敦哉(公益財団法人ユニジャパン事務局次長) ■登壇者:椎名保(東京国際映画祭 ディレクター・ジェネラル)
矢田部吉彦(コンペティション、日本映画スプラッシュ部門 プログラミング・ディレクター)
石坂健治(アジアの未来、アジア三面鏡 プログラミング・ディレクター)
安藤紘平(Japan Now 部門 プログラミング・アドバイザー)
田平美津夫(ユース部門 プログラミング・アドバイザー)
氷川竜介(アニメーション特集「細田守の世界」 プログラミング・アドバイザー)
■ゲスト
松居大悟(コンペティション部門選出作品『アズミ・ハルコは行方不明』監督)
蒼井優(コンペティション部門選出作品『アズミ・ハルコは行方不明』主演)
青木崇高(コンペティション部門選出作品『雪女』主演)
また冒頭、椎名保ディレクター・ジェネラルにより開催の挨拶と、映画祭の「顔」である「フェスティバル・ミューズ」に女優の黒木 華さんが任命されたことが発表されました!
本記者会見でゲストとして登壇したのは、98の国と地域から1502本もの応募があったコンペティション部門に選ばれた2作品の出演者・監督『アズミ・ハルコは行方不明』から監督の松居大悟さんと主演の蒼井優さん、同じくコンペティション部門に選ばれた『雪女』から出演の青木崇高さん、さらにアニメーション特集「映画監督 細田守の世界」から細田守監督。
コンペティション部門審査委員については、下記のメンバー。
審査委員長となるフランスの名匠・ジャン=ジャック・ベネックスに加え、平山秀幸、ヴァレリオ・マスタンドレア、ニコール・ロックリン、メイベル・チャンの就任が決定しております。
コンペティション部門国際審査委員
コンペティション審査員団
審査委員長
審査委員
ジャン=ジャック・ベネックス 映画監督/脚本家/プロデューサー
1946年パリ生まれ、医学を勉強するが、やがて映画業界の道に入る。12年間助監督を務め、『ディーバ』で監督デビューを果たす。同作は世 界的大ヒット作となった。以後、数多くの国際的ヒット映画を監督した。主な監督作は『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』(86)『ロザリンとラ イオン』(89)イヴ・モンタン主演『IP5/愛を探す旅人たち』(92)などがある。近年は社会問題に切り込んだドキュメンタリーも数多く手掛 けている。2013年、フランス・ブローニュで大規模な作品展“Studio Beineix”が開催された。映画監督、プロデューサー、脚本家、写真家、 画 家 、ミ ュ ー ジ シ ャ ン な ど 多 彩 な 才 能 を も つ ア ー テ ィ ス ト で あ り 、監 督 作『 ロ ザ リ ン と ラ イ オ ン 』で 野 獣 の い る 檻 に 入 っ た よ う に 、リ ス ク を 恐 れ ない。イマジネーション溢れる作風が特徴であり、現実世界の要素と夢の記憶を交錯させながら、音楽が色彩や他の知覚に作用する共感覚 を刺激する作品を創りつづけている。
平山秀幸 映画監督
1950年、福岡県生まれ。日本大学藝術学部卒業。76年『青春の殺人者』(長谷川和彦監督)にスタッフとして参加。以後、数々の映画の助監督 を務め、90年に『マリアの胃袋』で監督デビュー。92年『ザ・中学教師』で日本映画監督協会新人賞受賞。95年の『学校の怪談』は大ヒットを 記録し、人気シリーズとなる。98年の『愛を乞うひと』はモントリオール世界映画祭国際批評家連盟賞、日本アカデミー賞最優秀監督賞、毎日 映画コンクール最優秀監督賞など国内外の賞を総なめにした。モダンホラーからジュブナイル、正統派時代劇、艶笑譚、社会派ミステリー、下 町 人 情 話 、 戦 争 映 画 、 山 岳 ド ラ マ な ど 幅 広 い ジ ャ ン ル の 映 画 を 精 力 的 に 発 表 し 続 け て い る 。 主 な 監 督 作 品 に 『 タ ー ン 』( 0 1 )『 笑 う 蛙 』( 0 2 )
『OUT』(02)『レディ・ジョーカー』(04)『しゃべれども しゃべれども』(07)『やじきた道中 てれすこ』(07)『必死剣 鳥刺し』(10)『太平 洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』(11)『エヴェレスト 神々の山嶺』(16)など。2016年10月『呑むか撮るか 平山秀幸映画屋(カツド ウヤ)街道』上梓。
ヴァレリオ・マスタンドレア 俳優
1972年ローマ生まれ。94年『映画泥棒』(ピエロ・ナトリ監督)でデビュー。その後、ダヴィデ・フェラーリオ監督の“We All Fall Down”、 クラウディオ・カリガーリ監督の“The Scent of the Night”“Viola Kisses Everybody”など、数々の映画に出演。また、出演した舞 台“Rugantino”は上演回数253回、つねに完売という大ヒット作品となった。これまでにエットーレ・スコラ、グイード・キエーザ、ナンニ・ モレッティ、ジャンニ・ザナージ、パオロ・ヴィルズィ、フェルザン・オズペテク、ジュゼッペ・ピッチョーニほか多数のイタリア映画界の名匠の作 品 に 出 演 を 続 け て い る 。2 0 1 3 年 、イ ヴ ァ ー ノ ・ デ ・ マ ッ テ オ 監 督『 幸 せ の バ ラ ン ス 』で 主 演 男 優 賞 、ロ ベ ル ト ・ ア ン ド ー 監 督『 ロ ー マ に 消 え た 男』で助演男優賞と、史上初めて2個のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞を獲得するという快挙を達成した。15年、クラウディオ・カリガーリ監 督の“Don’t Be Bad”を共同プロデュース。16年の最大ヒット作“Perfect Strangers”やマルコ・ベロッキオ監督の最新作“Sweet Dreams”にも出演している。現在、監督デビュー長編“SHE LAUGHS”の準備中である。
ニコール・ロックリン プロデューサー
ロックリン・ファウストの共同創立者/パートナー。
米国アカデミー賞受賞作『スポットライト 世紀のスクープ』(監督トム・マッカーシー、出 演マイケル・キートン、マーク・ラファロ、レイチェル・マクアダムス、リーブ・シュレイバー、スタンリー・トゥッチ)のプロデューサーである。ヴァ ラエティ誌が選ぶ注目すべきプロデューサーのトップ10にも選出された。全米製作者協会の会員。
プロデュースを手がけた作品は他に『パー フェクト・ガイ』(監督デビッド・M・ローゼンタール、出演サナ・レイサン、マイケル・イーリー、モリス・チェストナット)や“Middle of Nowhere”(監督ジョン・ストックウェル、出演アントン・イェルチン、エバ・アムッリ、ジャスティン・チャットウィン、ウィラ・ホランド、スーザ ン・サランドン)がある。ロックリン・ファウスト社の創立に先だって、自身の会社ロックリン・エンタテインメントはアルコン・エンターテイン メント社と包括契約を締結した。業界でのキャリアは、ジェリー・ブラッカイマー・フィルムズのアシスタントから始まり、芸能専門の法律事務 所での勤務経験もある。マディソンのウィスコンシン大学で歴史学とアフリカン・アメリカン学で修士号を取得している。
メイベル・チャン(張婉 )
映画監督 香港大学で英文学と心理学を専攻、イギリスのブリストル大学で演劇と視覚芸術の卒業学位を取得、ニューヨーク大学大学院フィルムスクー ル で 映 画 製 作 の 修 士 号 を 取 得 し た 。 初 監 督 作 『 非 法 移 民 』( 8 5 ) は 香 港 電 影 金 像 奨 最 優 秀 監 督 賞 お よ び 第 3 0 回 ア ジ ア 太 平 洋 映 画 祭 審 査 員 特別賞を受賞。以来、数々の映画賞を受賞している。『誰かがあなたを愛してる』(87)は作品賞、脚本賞を含む4つの香港電影金像奨を獲得 し、映画監督としてのキャリアを確立した作品である。『宋家の三姉妹』(97)は3つの台湾金馬奨、6つの香港電影金像奨を受賞。『玻璃の城』( 9 8 )『 北 京 ロ ッ ク 』( 0 1 )『 失 わ れ た 龍 の 系 譜 ト レ ー ス ・ オ ブ ・ ア ・ ド ラ ゴ ン 』( 0 3 ) な ど 他 の 監 督 作 は 世 界 中 の 映 画 祭 に 出 品 さ れ て い る 。
『 七 小 福』(88)『恋のトラブルメーカー』(92)『戦神 ムーン・ウォーリアーズ』(93)など、多くのヒット作のプロデュースも手掛けている。2005年に 中国映画100周年記念のミュージカル“Song of Light and Shadows”の演出を担当。同作は中国の最優秀演劇賞金賞 を受賞した。 2010年のプロデュース作品“Echoes of the Rainbow”は第60回ベルリン映画祭ジェネレーション部門でクリスタル・ベア賞および4 つ の 香 港 電 影 金 像 奨 に 輝 い た 。最 新 監 督 作『 三 城 記 』は ラ ウ ・ チ ン ワ ン と タ ン ・ ウ ェ イ を 主 演 に 迎 え 、今 年 の 香 港 電 影 金 像 奨 6 部 門 に ノ ミ ネ ー トされた。
コンペティション上映作品
コンペティション
▶ 東京グランプリ/東京都知事賞 ▶ 審査委員特別賞
▶ 最優秀監督賞
▶ 最優秀女優賞
▶ 最優秀男優賞
▶ 最優秀芸術貢献賞
審査委員長を含む、国際審査委員 5 名により上記の各賞が 選ばれます。
▶ 観客賞
コンペティション上映の一般観客を対象に投票を募り、 最も多くの支持を得た 1 作品を表彰します。
会見では続けて、アニメーション特集「映画監督 細田守の世界」での細田守監督の対談相手として登場する是枝裕和監督をはじめ、会期中の多彩なゲスト陣が発表されました!
アジアの未来部門 審査員
チェ・ヨンベ
プチョン国際ファンタスティック映画祭 ディレクター
プチョン国際ファンタスティック映画祭のディレクターで あ り 、国 立 の 韓 国 芸 術 総 合 学 校 教 授 、韓 国 映 画 プ ロ デ ュ ー サー協会の副会長も務める。『グエムル -漢江の怪物-』
“26 Years”『大統領の理髪師』“Apology”など数々の ヒット作をプロデュースしている。
ジョバンナ・フルヴィ
トロント国際映画祭 インターナショナル・プログラマー
2002年からトロント国際映画祭のプログラミングを手 掛ける。アジア映画の最新作および新進作家を発掘し、紹 介 し て い る 。イ タ リ ア に 拠 点 を 置 き 、ロ ー マ 映 画 祭 の 選 考 委員会メンバーでもある。
橋口亮輔
脚本家/映画監督
1992年、初の劇場公開映画『二十才の微熱』が大ヒット。2作目『渚の シンドバッド』はロッテルダム国際映画祭グランプリほか数々の賞に輝 く。2001年『ハッシュ!』はカンヌ映画祭の監督週間に出品、世界69 か国以上で公開。『ぐるりのこと。』は「橋口亮輔の新境地」と各界から 絶賛を浴び、昨年公開した『恋人たち』も、数々の賞を受賞している。
作品賞 審査委員
国際交流基金アジアセンター特別賞 審査委員
フィリップ・チア
映画批評家
シンガポール唯一の独立系ポップカルチャー誌「BigO」 の編集者。
ジョグジャ・ネットパック・アジア映画祭、ユー ラシア国際映画祭、上海国際映画祭のプログラム編成コ ンサルタント。ハノイ国際映画祭アドバイザー。
松本正道
シネマテーク・ディレクター
1979年よりアテネ・フランセ文化センターのプログラム ディレクターとして年間200本以上の世界の映画を上 映 。9 8 年 よ り 映 画 美 学 校 の 共 同 代 表 。2 0 0 9 年 か ら 官 民 が協力して映画上映の場を確保するコミュニティシネマセ ンターの活動にも理事として携わっている。
日本映画スプラッシュ部門審査員
マーク・アダムス
エジンバラ国際映画祭 アーティスティック・ディレクター
映画ビジネス誌Screen Internationalのチーフ批評 家を務め、25年以上にわたり、映画ジャーナリストおよび 評 論 家 と し て 活 躍 し 、ヴ ァ ラ エ テ ィ 誌 、ハ リ ウ ッ ド ・ レ ポ ー ター誌、ムービング・ピクチャーズ・インターナショナル誌 や、多くのイギリス国内紙に寄稿してきた。
カレル・オフ
カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭 アーティスティック・ディレクター
カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭で9年間プログラマーおよ び選考委員を務めた後、2010年に同映画祭のアーティス ティック・ディレクターに任命された。欧州議会によって贈 られるラックス映画賞の選考委員でもある。
深田晃司
映画監督 1980年生。
2010年『歓待』で東京国際映画祭「日本映画・ある 視点」部門作品賞、プチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞、13 年『ほとりの朔子』でナント三大陸映画祭グランプリ、15年『さよ うなら』でFILMADRID国際映画祭ディアス・デ・シネ賞、16年
『淵に立つ』でカンヌ映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞。