NO 3「ファッションはシネマから盗め」
ミレナ・カノネロ


彼女の名前を一躍有名にしたのは、二度目のオスカーを受賞した「炎のランナー」だった、最初は「バリー・リンドン」1981年の作品、「炎のランナー」の音楽は2001年にNASAのために作曲を手掛けたヴァンゲリス、監督、脚本、撮影、衣装、作曲でオスカー賞を5部門で獲得
名門ケンブリッジを舞台に1924年のパリオリンピックに出場した2人の英国人の実話を元に描いたヒューマン、、、
友情、人種差別、揺るぎない神えの信仰、アスリートとしての矜持、、、、

画像: http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-2166261/Nigel-Havers-tells-Chariots-Fire-big-break-ways-one.html

http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-2166261/Nigel-Havers-tells-Chariots-Fire-big-break-ways-one.html

この作品での全ての衣装を20年代の古着を再現して作ったという。
20年代の古着を探しボタンから縫い目、パッドまで細いデイテールまで研究し、苦心したのは当時の物と素材が一変していることクオリティも現代の物とは全く違うからだ。
古着を縫い直すことで20年代の古き良き英国紳士の衣装らしくなった。
まだ、スポーツが騎士道精神にのっとり崇高さを象徴する"白のウェア"にこだわった時代であることをニュアンスの違う白を多用して見せた。
私がお気に入りのシーンは、リンゼイ卿が邸宅の庭園でハードルの練習のためにシャンパングラスを置いたバーを飛び越えるシーン、、、

では、お待たせ最初は代表的なブリティッシュ トラッド、母校のエンブレムを付け、衿やラペルにパイピングしたブレザーにボーター(カンカン帽)、スクールタイにクリケットセーター、白のフランネルのパンツ等、さらにツイードのスリーピース、クレリックシャツなど当時のキャンパス ウェア、ディナーパーティのシーンではホワイトタイにテールコートの正装など、流石紳士の国、英国の伝統の迫力を見せつけた。

画像: スクリーンショット

スクリーンショット

ソフトなカラーコーディネートは女性にもお勧めです。
テールコート、流石に英国紳士ですね~
アメリカの選手達のデザインは、ラルフ・ローレンだがカジュアルなアメリカンとエレガントなブリティッシュの対比がお見事、ラルフ・ローレンはこの作品の主要なアイテムを商品化して販売、ニューヨーク コレクションにも影響を与えた。

画像: http://www.themoviethemesong.com/chariots-of-fire/

http://www.themoviethemesong.com/chariots-of-fire/

   その後、カノネロはフランシス・コッポラの作品での仕事が多く「コットン クラブ」「ゴット ファザー」などのクラシックな時代背景の衣装が多い。
先程の「炎のランナー」の受賞式にミレナが着用した純白のテイラード スーツは受賞史に残ると言われた。
きっと作品の白を意識したのでしょうね。

画像: Chariots of Fire - Official Trailer HD youtu.be

Chariots of Fire - Official Trailer HD

youtu.be

プロフィール
スタイリスト
濱里 ルカ    Luca Hamasato
独特の心眼美で、「家庭画報」の表紙をはじめ雑誌、ファッションショー、TVコマーシャルなどのファッションの第一線で活躍。
女優やタレント、文化人等のスタイリングを数多く手がけてきた。
また、日本文化においては、自身も幼少の頃、仕舞いを習い、茶道、着物にも造詣が深く、キャリアを積んだならではのセンスでインテリアコーディネイト、ファッションから健康に至るまでのセミナー講師など多彩に活躍中。
プライベートでは、モロッコにて開催される世界唯一の女性だけの国際ラリーに日本人として
参加して完走。

This article is a sponsored article by
''.