『ブロークバック・マウンテン』『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』で二回もアカデミー賞監督賞を受賞したアジアの生んだ巨匠アン・リー監督が、先日開催されたアカデミー賞授賞式に対して、同じアジアの映画人たちと共に、抗議文をおくったと海外メディアで報道された。
演技部門にノミネートされたのが全員白人だったことで、「白すぎるオスカー」として映画界に人種論争が広がった今年のアカデミー賞。しかし問題になったのは黒人だけでなく、授賞式の最中に、スーツ姿で会計士に扮したアジア人の子どもたちが登場。「数字に強い」「働きすぎ」といった、アジア人へのステレオタイプな見方がジョークとして盛り込まれたことで、NBAの台湾系米国人選手、ジェレミー・リン(林書豪)らが抗議の声を上げていた。
抗議文の中には、「今回のアカデミー賞でアジア人へのステレオタイプな見方に焦点を当てたことについて、AMPASの会員の1人として驚きと失望を覚えた」と書かれており、第79回アカデミー賞で短編ドキュメンタリー映画賞を受賞したルビー・ヤン(楊紫[火華])監督をはじめ、計25人の連名となっている。