「男はつらいよ」シリーズ終了から20年、山田洋次監督待望の喜劇「家族はつらいよ」が
いよいよ3月12日より公開いたします。1961年に監督デビューし、フィルムと共に
映画人生を歩んできた山田洋次監督。最新技術を取り入れながら、常に進化していく
山田作品ですが、こだわり続けている技術、それがフィルムです。

2013年には全国の映画館からフィルム映写機が無くなりDCP上映が普及しはじめた期間に、
「フィルムよ、さらば」というテーマで京都・南座にて1か月に渡る全作フィルム上映を行い、
強いフィルムへの思いを叫んだ山田監督。毎作、上映終了後に拍手が起きる上映となり、
上映環境を見直す上で観客と作り手が一体となった上映会となりました。

それから3年――作品が上映される環境のほとんどがDCPとなりましたが、
山田組の撮影ではデジタル移行をせずに、フィルムが使われています
(フィルムで撮影したものをデジタル化しDCPに焼き直しています)。
その理由は、山田監督だけでなく技師たちもまたフィルムと共に映画人生を
歩んできたこと、撮影の中での緊張感、撮影中日々現像されたフィルムを皆で観て
確認するラッシュの在り方等、山田作品では当たり前であり、欠かせない過程が
フィルムにはあったためです。
そんな過程でつくられた前作「母と暮せば」の初号でDCP(デジタル)上映を見た後に
フィルムプリント上映を見たスタッフたちが改めてフィルムの良さを痛感し、この体感を
なんとかお客様にも届けたいという思いの下、本興行において丸の内ピカデリーでの
フィルムプリント上映が急遽実現。さらに好評につき延長も行われ、その貴重な体感に
劇場には多くのお客様の言葉が寄せられました。

本作も同じく、フィルム撮影の過程を経て完成された作品です。フィルム原版と同じ状態、
制作時の臨場感をそのままお客様にお届けすることができたら・・・という切なる作り手の思い、
そしてお客様の笑顔を目の当たりにした劇場・配給の意見が相成り、本フィルムプリント上映が
実現する運びとなりました。色温度、色彩の深み、柔らか味のある音、生きもののように
揺れ動く写真。映像ではなく活動写真・映画としての、理論では表わせられない心地よさを
感じていただきたいと思います。

■35mmフィルムでの上映期間:2016年3月12日(土)初日~4月15日(金)(5週間限定)
■上映劇場:丸の内ピカデリー

画像: 『家族はつらいよ』 予告編 youtu.be

『家族はつらいよ』 予告編

youtu.be

妻よ、笑顔を下さい。夫よ、離婚を下さい。
結婚50年を迎えようとする夫婦。たまには妻に誕生日のプレゼントでも買ってやろうかと
夫が欲しいものを聞いてみると、妻の答えはなんと・・・「離婚届」!一家に突然降りかかる、
まさかの“熟年離婚”騒動に、子供たちは大慌て。さらに、離婚騒動を解決しようと開かれた
家族会議では、全員の不満があちらこちらから噴出!一家の運命やいかに!?
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橋爪功 吉行和子  西村雅彦 夏川結衣  中嶋朋子 林家正蔵  妻夫木聡 蒼井優
小林稔侍 風吹ジュン 中村鷹之資 丸山歩夢 笹野高史 木場勝己 笑福亭鶴瓶(特別出演)
監督:山田洋次
脚本:山田洋次・平松恵美子 音楽:久石譲 撮影:近森眞史 美術:倉田智子
照明:渡邊孝一 編集:石井巌 録音:岸田和美 プロデューサー:深澤宏
製作:「家族はつらいよ」製作委員会 制作・配給:松竹株式会社 
(C)2016「家族はつらいよ」製作委員会

3月12日(土) 全国ロードショー

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