「トゥ・ザ・ワンダー」「ツリー・オブ・ライフ」のテレンス・マリック監督最新作『Knight of Cups(原題)』の海外予告が解禁された。
主演はクリスチャン・ベール。共演は、ケイト・ブランシェット、ナタリー・ポートマン、アントニオ・バンデラスに加え、ブライアン・デネヒー、イザベル・ルーカス、イモージェン・プーツ、ウェス・ベントリー、フリーダ・ピント、テリーサ・パーマー、アーミン・ミューラー=スタール、そしてベン・キングズレーといった超豪華な顔ぶれです…。
撮影は、「ニュー・ワールド」「ツリー・オブ・ライフ」「トゥ・ザ・ワンダー」に続き、マリックと4度目のタッグとなる名匠エマニュエル・ルベツキ。
意味深なポスターと意味深な表情---
なんであれ、公開された映像に引かれてしまう、ファッショナブルでなおかつ詩的な映像。
本作はハリウッドで脚本家として成功しながらも、人生の虚しさに絶望している男の物語だという。タイトルの「Knight of Cups」と同じ名を持つタロットカードの“カップの騎士”には、積極的な行動で明るい未来を切り開くという意味と、満たされない気持ちに不安を感じて悲観的になるという2つのメッセージが込められている。
表の意味は、若い男性。ロマンチスト。芸術に造詣が深い。フェミニスト。心優しい。落ち着いた物腰。優雅。 という反面、裏の意味では物腰が優雅。口が達者。変わり身が早い。八方美人。女たらし。嘘つき。
さて、このマリック監督。まったくもって、世界の映画人にとってはあこがれの監督なんですが、プライベートは謎。
表舞台には一切でない謎めいた人物
マリックが“伝説”と称されるのは、映画制作に対するそのような人並み外れた執念だけが理由ではない。『天国の日々』が絶賛されながら、『シン・レッド・ライン』までの20年にわたり映画界から忽然と姿を消し、しかもその間はフランスで教鞭を取っていたなど、その言動が神秘のベールに包まれていることも理由のひとつだ。公の場に出ることを極端に嫌う彼は、各メディアの取材に応じることもなく、それどころか監督作の契約書において肖像写真のプロモーション目的での使用すら禁じていると噂される。さらに、自らの作品がノミネートされたアカデミー賞や国際映画祭にも現れず、『ツリー・オブ・ライフ』が最高賞であるパルムドールを獲得した2011年のカンヌ国際映画祭授賞式でも、その姿を見せることはなかった。その時、プロデューサーのデデ・ガードナーはこうコメントしている。
「作品がすべてを物語っているんです」
そして、作品数の少ないマリック監督ここへきて、この作品以外に2本のポストプロダクションが進行中とか---ライアン・ゴズリング、クリスチャン・ベール、ナタリー・ポートマン、ルーニー・マーラらが出演する『Lawless(仮)』、そしてブラッド・ピット、エマ・ワトソンがナレーションを務めるドキュメンタリー『Voyage of Time(仮)』だ。
いづれも、近々公開予定のこれらの作品も楽しみ。
まずは最新作『Knight of Cups(原題)』予告ご覧下さい!美的で詩的な映像です!
また、すでに『Knight of Cups(原題)』から、撮影の舞台裏を含む新たな映像がYouTubeにて公開されていました。
出演者のウェス・ベントレー、ナタリー・ポートマン、イザベル・ルーカス、ブライアン・デネヒーが監督の撮影術を語るインタビューが登場。
もちろん、メインキャストであるクリスチャン・ベール、ケイト・ブランシェットらの姿も確認できます。
本作はハリウッドで脚本家として成功者でありながら、人生の虚しさに絶望している男の物語。
タイトルの「Knight of Cups」と同じ名を持つタロットカードの“カップの騎士”の意味には、積極的な行動で、明るい未来を切り開くという意味と、満たされない気持ちに、不安を感じて悲観的になるという2つのメッセージが込められている。
第65回ベルリン国際映画祭にて初上映された本作は、2016年3月にアメリカで公開予定。
日本での公開は今のところ未定のようだが、気になる作品である事は間違いない。