2008年公開の「ぐるりのこと。」や2001年の「ハッシュ!」などが、国内外で高く評価されている橋口亮輔監督(53)の新作が公開される。
11月14日に公開される新作「恋人たち」は、なんと7年ぶりの作品となる。
映画を撮り続けるのは厳しい道のり。ここまでやってこられたのは亡き映画評論家・淀川長治(享年89)さんの言葉があったからだという。
淀川長治氏にあったのは、デビュー作「二十才の微熱」が公開された30歳のときで、同作のPRの一環で対談をしたときだった、という。
シネフィル編集部
淀川先生は開口一番「見たわよ」とおっしゃった。
そして、「ファーストシーン、すごいと思った。これは溝口健二かと思った。でも、あとがダメ! なぜだかわかる? あんたには根性がない」とピシャリ。そこから1時間、ずっとダメ出しで、僕は「はい、はい」と聞くしかありませんでした。
ただ、先生は「見込みがある」と。
「あなたは一度映画を選んだんだから、最後まで映画をやんなさい。盗みを働いてもいい、水を飲むことしかできない生活をしてもいい、あんたはやれるから」
とおっしゃってくださったんです。
「目先の映像のことなんかどうでもいいの。アンタは人間のはらわたをつかんで描く人なの!」とも。
ーー中略ーー、先生とお会いして、僕は初めてプロになりたい、と思うようになりました。
7年前、「ぐるりのこと。」を撮った後、同業者から長年にわたって悪質な詐欺被害を受けていたことが判明。
問い詰めると本人も盗みを認めたため、訴えようと弁護士に相談しました。、、、
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日刊ゲンダイ