俳優 小松拓也の『中国電影事情』第六回”中国の映画産業は、今や第二のハリウッドか！？”

中国の映画産業は、今や第二のハリウッド？

日本での韓流ブームも下火になって久しいが、本国韓国だけでなく、日本でも活動をして慌ただしく過ごしていた韓国のトップスター達は現在どのような活動をしているのだろうか？
もちろん日本で現在でも精力的に活動をしている韓流スターはいる。だが、多くの韓流スターたちにとって現在最も魅力的なマーケットは日本ではなく、中国に移っているのだ。

韓国四天王と呼ばれるチャン・ドンゴンやソン・スンホンをはじめ、ユン・ウネやソン・ヘギョ、スジといった韓国のスターたちもこぞって中国の映画やドラマ、CM出演をしている。

また、中国国内での韓国スター達の人気も非常に高く、注目されるドラマや映画のキャストには必ずと言って良いほど韓流スターが名前を連ねるケースが増えている。
中韓合作映画やドラマの本数も近年増加傾向にあるのは顕著であるし、中国で韓流スターを目にしない日はいまやないのではないだろうか？

出演料が10億円!?

その大きな要因の一つとなっているのが中国の映画やドラマ市場が急激に拡大していることだろう。
中国の映画製作費は数十億や百億円を超えるという作品も少なくなく、俳優に対して支払われるギャランティも上昇傾向にある。
中国国内のトップスターになれば映画やドラマ一本の出演料が数億円を超えるのはいまや当たり前で、ジャッキー・チェンや少林サッカーなどで知られるチャウ・シンチークラスの俳優に至っては出演料が一本十数億円にもなるとまで言われている。

韓流ドラマやK-POPは元々中国でも人気が高かったが、それが近年の中国の市場拡大に伴って、本格的に中国進出する韓流スターの増加に繋がり、現在のブームへと昇華した。

中国市場に注目しているのはなにも韓国にとどまった話ではなく、ハリウッド作品も中国資本で製作する映画や中国の製作会社と共同製作する作品などが増加している。
それに連動するように中国の監督や俳優がハリウッド作品に携わる傾向も増え続けており、いまや中国のエンタメ市場はハリウッドにとっても目が離せない巨大な存在と化しているのだ。

10年間で興行収入が、なんと３４倍！！！

今年の7月にアメリカフォーブス誌が報じた内容によると、中国の年間映画興行収入が10年前に約2億ドルだったものが、今年は約68億ドルにまで膨らむだろうと予想されている。また、今後10年で中国俳優のギャラがハリウッド俳優に並ぶだろうとも伝えられており、これら全てが中国国内のエンタメ産業の拡大と連動しているわけだ。
日本でも渡辺謙さんや真田広之さんをはじめ、ハリウッド進出する俳優が増え始めているが、第二のハリウッドとなりつつある中国に向けても、日本人俳優の活躍が増えてほしいと個人的には期待したい。
もしかしたら今後、中国映画を通してハリウッド作品へ進出する日本人俳優も現れるかもしれない。
私自身、そういった可能性を追求したいと考えている。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小松拓也

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俳優小松拓也の『中国電影事情』第五回　”私の人生を変えた1本の香港映画” - シネフィル - 映画好きによる映画好きのためのWebマガジン

私の人生を変えた1本の香港映画
私には自分の人生を変えた一本の映画がある。
それは、1995年、17歳の夏に観た『恋する惑星』という香港の巨匠、王家衛（ウォン・カーウァイ）監督が描いた作品で、当時はまだ日本で無名であった金城武やフェイ・ウォン、トニー・レオンらの名前を一躍有名にした映画でもある。
当時高校3年生であった私は所属することになったばかりのプロダクションの社長の薦めでこの作品を観に行くことになる。そしてそこで受けた衝撃は自分の想像を遥かに超えるインパクトであった。
なにせ進路で悩...

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俳優 小松拓也の『中国電影事情』第三回　『レッドクロス～女たちの赤紙～』中国ロケより - シネフィル - 映画好きによる映画好きのためのWebマガジン

「レッドクロス～女たちの赤紙～」出演しました！
毎回中国の映画に関することをテーマに綴っているこちらのコラム。
今回は番外編は、来月8月1日、2日の21時より二夜連続で全国TBS系列にてオンエア予定の、スペシャルドラマ「レッドクロス～女たちの赤紙～」について紹介したい。
主演の松嶋菜々子さんをはじめ、西島秀俊さんや笑福亭鶴瓶さん、山﨑努さんなどキャスト陣は超豪華！
私はその中で中国共産党の幹部である王江明役として物語後半から出演している。
以下はドラマオフィシャルHPからの引用になるがスト...

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シネフィル連載陣にイケメン俳優も登場！小松拓也の『中国電影事情』スタートにあたって--- - シネフィル - 映画好きによる映画好きのためのWebマガジン

ウォン・カーウァイ監督の「恋する惑星」をみて、国際俳優を目指すーー
はじめまして。
今日は私のことを、皆さんに自己紹介させてください。
私、小松拓也は20年近い時間を台湾、香港、中国といった、いわゆる中華圏で活動し、関わり続けてきている日本の俳優です。
私が初めて日本を飛び出し、台湾へと北京語の語学留学に向かったのは、高校を卒業したばかりの1996年3月のことでした。
留学のきっかけになったのは、ウォン・カーウァイ監督の「恋する惑星」でした。
「恋する惑星」のなかで、自由自在に日本語や英語...

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