これは「スーパー能 世阿弥」の、 横尾忠則によるデザインポスター。
2013年7月7日に、赤穂市文化会館で「スーパー能 世阿弥」を観てきたときのポスターです。
なぜ赤穂かというと、能楽の祖といわれる秦河勝(はたのかわかつ)、終焉伝承の地という縁からです。
※京都太秦の広隆寺は秦氏の氏寺。国宝・弥勒菩薩像で有名。


この「スーパー能 世阿弥」は、世阿弥生誕650年を記念して、哲学者であり「スーパー歌舞伎 ヤマトタケル」などの、戯作でも知られる梅原猛に、委嘱して制作された演目です。


このポスターデザインは横尾忠則によるもので、近年になく凄い!と思いました。
能面を内側からみせるというのも、能のポスター史上はじめてだと思います。
本人のコメントも良いと思ったので、ご紹介まで。

画像: ©cinefil asia 「スーパー能 世阿弥」 横尾忠則デザインポスター

©cinefil asia 「スーパー能 世阿弥」 横尾忠則デザインポスター


■横尾忠則のコメント
(国立能楽堂での製作発表時、同hpより)
「梅原先生とはスーパー狂言3部作で、梅若さんとはそれ以前に、「夢浮橋」 「虵」などでお付き合いがあり、今回こういう形でご一緒に仕事をさせていただいたことを非常に嬉しく思っております。

ポスターに関しては、従来はイメージを導入したものが多かったのですが、曲名が「世阿弥」ということで、「秘すれば花」の観念に従い、また梅原先生がお書きになった題字が素晴らしいので、余計なものは持ち込まず、抽象的なものにいたしました。

四隅にある「阿古父尉」の面は、梅原先生が天河社でご覧になった際、絶句するほどに感 動されたというお話を聞いておりましたので、唯一具体的なものとして使わせていただきました」

仁科 秀昭
:天井桟敷、東宝撮影所などの美術スタッフを経て、
現在はミュージアムプランナーとして、活躍中。

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