画像: 「バンコクナイツ」オフィシャルHPより www.bangkok-nites.asia

「バンコクナイツ」オフィシャルHPより

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空族最新作『バンコクナイツ』(富田克也監督/2016年完成予定)の制作発表トークが2015年6月6日、新宿K’s cinemaで開催されました。登壇したのは富田克也(本作監督)と相澤虎之助(共同脚本)です。

今回、監督は富田克也、脚本に相澤虎之助という核はそのままに、撮影にスタジオ石(from stillichimiya)を迎えた新布陣で挑みます。構想10年、『バンコクナイツ』は空族が前作『サウダーヂ』以前よりあたためてきた念願の、そして渾身の一作。

「サウダーヂ」の“土方・移民・ヒップホップ”から『バンコクナイツ』の “娼婦・楽園・植民地”へ。
舞台はタイのバンコクに実在する日本人専門の売春街“タニヤ通り”へ。そしてタイ東北地方イサーンへと舞台を移し、更にはラオスにまでも及ぶ、全編タイ・ラオスロケを敢行します。

昼過ぎの制作発表トークに先立って上映された「サウダーヂ」はあっという間に満席で、夜の回や夕方の「国道20号線」のチケットを購入して一旦会場を離れる人多数でした。「サウダーヂ」は相変わらず力強い映像と音楽で新鮮でした。

相澤さんとと富田監督のトークですが、監督は現在バンコク滞在中によりスカイプ参加。相澤さんによる進行でスタートした製作発表トークの始まりは背景スクリーンがまだ真っ白です。

画像: 相澤虎之助(空族)さん

相澤虎之助(空族)さん

が、続いてなんと、『バンコクナイツ』の特報(約5分)を観ることが出来ました。今回の撮影スタッフでもある「スタジオ石」の制作によるものです。川と橋、山と小屋、水辺の美しい風景とともに現代アートのようにも見える大きな窪地。この世界で最も激しい爆撃を受けた国、ラオスの緑の中に大きなクレーターが残る風景は衝撃です。

その後、相澤さんがスカイプで富田克也監督を呼び出します。

画像: ここ、監督の自室でしょうか?もう一年前から現地に住んでいるとのこと。

ここ、監督の自室でしょうか?もう一年前から現地に住んでいるとのこと。

監督が、今回、日本からアジアに出て行ったのは、「物差しを拡げたい、日本を見るためにその物差しを拡げるためなんだ」と語っていたのが印象的です。

物語はタイ人女性が主人公で、現地の人達とつくる手法は「サウダーヂ」と同様です。あの有名なタニヤ通りに日本人観光客がやってくる。彼は元自衛隊員だった…。

舞台の一つ、イサーン音楽でも有名なイサーン地方というのはタイの東北部で、タイでも最も貧困な地区といわれています。富田監督の話では、首都のバンコクでタクシー運転手の出身地を聞くと9割がイサーンからと答えていたそうです。またイサーンの森にはベトナム戦争中には抵抗するコミューンがあったことで、抵抗の象徴でもあるそうです。映画好きの人はご存知でしょうが、イサーン地方はタイ出身の映画監督アピチャッポン・ウィーラセタクン氏の作品の多くがつくられた場所としても有名です。

この映画は、ワン・ビン監督の「無言歌」のプロデューサーだったフィリップ・アヴリルが参加している、もう三年越しになろうかという日仏国際共同製作です。ただ実際にはタイのインディペンデントの協力・参加も大きな力となっていて、日・仏・タイのゴールデントライアングルによる合作と言えます。

画像: 『バンコクナイツ』(富田克也監督/2016年完成予定)の制作発表トーク

こちらは『バンコクナイツ』のオフィシャルHPです。
どんどん情報を発信して行くので楽しみにして下さいとのこと。
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会場には撮影スタッフの「スタジオ石」のMMM(とりぷるえむ)とMr.麿(みすたーまろ)のふたりも来ていて「戦闘準備は整っている!」のコメントを残していきました。

監督は最後に「今後、クラウドファウンディングの計画もあるので、興味ある人は是非、参加してみて欲しい。」と話していました。

「サウダーヂ」のビンちゃんのその後も気になるところですが、完成が本当に待ち遠しいです。

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