映画『新宿スワン』
ベストセラーを誇る和久井健の人気コミック「新宿スワン 歌舞伎町サバイバルバトル」を『ヒミズ』『地獄でなぜ悪い』の鬼才・園子温監督が実写映画化したドラマ。
新宿の歌舞伎町を舞台にスカウトマンの青年が様々な女性を水商売、風俗、AVといった世界へと送り出しながら奔走する姿を追う。
プロデューサに、『クローズ』シリーズを手がけた山本又一朗、脚本に、人気放送作家の鈴木おさむ。
『そこのみにて光輝く』などの綾野剛、『闇金ウシジマくん』シリーズなどの山田孝之、『ヘルタースケルター』などの沢尻エリカ、『あしたのジョー』などの伊勢谷友介と豪華な面々が結集。
彼らが織り成す濃密な展開に加え、園監督ならではの鮮烈なタッチにも注目。
いやあ、面白い。そして熱い。
出てくる男たちみんなカッコイイ。
特に綾野剛演じる龍彦が、バカで一生懸命で真っすぐで、喜怒哀楽に溢れてて心優しくて、とにかく生き生きしてて魅力的なんだよね。
物語に小気味良いテンポを加えてると思う。
一緒に笑って、一緒に泣いて、一緒に闘った感じ。こんな綾野剛初めて観たかも。山田孝之もさすがの演技力。伊勢谷友介は圧倒的な存在感。深水元基も良かった。
それぞれの個性を際立たせながらのアクションシーンの連続は躍動感たっぷりで、クライマックスの綾野剛と山田孝之の雨の中の圧巻の乱闘シーンまで、アッという間の139分。
詰め込み過ぎな印象だったり、園子温監督にしちゃあエログロが控え目に感じたり、風俗業界描きながらオッパイのひとつも見えなかったり(笑)、欲を言えばキリがないけれど、面白かった。
作品を引き立たせる、歌舞伎町の風景も忘れられないね。
極彩色のネオンの華やかさと、裏通りのみだらな感じ…。
全編新宿で撮影したわけじゃないみたいだけれどリアリティたっぷりだ。
続編ありそうな作りだなあ。期待しちゃう‼︎
シネフィル編集部 あまぴぃ