5月10日(日)渋谷にて、映画評論家の大寺眞輔さんが代表する映画組織であるIndieTokyoによる映画イベントが行われた。その模様をレポートしたいと思う。
IndieTokyoは以下の通りの映画組織である。
IndieTokyoは、インディペンデント/アート映画のための媒体でありスペースであり活動組織です。 グローバル化による経済原則が映画の世界を一元的に支配しつつある状況に対抗して、国際的に広まりつつあるDIY精神(なんでも自分でやってみよう!)に基づき、国内外の最新映画情報をどこよりも早く伝えると共に、映画作家、映画人、映画ファンの交流を世界的に進めます。 これを通じて、単に「日本のインディペンデント映画を世界に売る」といった短期的目的ではなく、「世界のインディペンデント映画シーンにコミットする映画人を日本から生み出す」のが私たちの目標です。
今回のイベントのテーマとして掲げられるのは『映画とメディアのいま』である。
一冊全てが映画特集号となった5月10日発売の『POPYE6月号』に深く関わられたライター鍵和田啓介さんとドキュメンタリー映画の情報誌「neoneo」編集委員の萩野亮さんがゲストとして登壇された。
メジャー誌の動きはわかりやすさを求め、シネフィル的なものは排除していこうとされている現状がある。映画評論家もしばしば敬遠される。
映画批評といっても、良い映画批評とはなんなのか。SNSが横行して誰もが発信できる今、みんなそれぞれの感性があって良いとされる時代の流れがある中で、映画批評・ライターの在り方とはどういったことなのかに迫った。
また、ミニシアターがなくなっていくことについてや若い人が映画史における欠落にを気にしないことに対して警鐘を鳴らしている。しかしながら、満員の観客席には若い人が多く、シネセゾン文化を深く知る親を持つ”セゾン二世"が新しいミニシアター文化を形成することに期待をしていると締めくくった。
このイベントはこれから毎月行われる予定だ。第二回の予約は既にはじまっており、映画『亀虫』『パビリオン山椒魚』『パンドラの匣』や相対性理論のPVなどで知られる冨永昌敬監督を迎え、最新作『ローリング』の記念イベントとなる模様である。
6月7日12:00開演 場所:渋谷LastWaltz
(撮影・宮田克比古)