長編デビュー作『凱里ブルース』(路边野餐)で、世界の映画界から注目を浴びた28歳の中国の新星ビー・ガン(畢贛)監督。
シネフィルでも、この監督を最初から取り上げてきましたので、覚えている方も多いと思います。

http://cinefil.tokyo/_ct/16954852
http://cinefil.tokyo/_ct/17160799
http://cinefil.tokyo/_ct/17016383

前作『凱里ブルース』では、台湾の金馬奨最優秀新人監督賞を最年少の26歳で受賞し、国際批評家連盟賞受賞と合わせW受賞。フランスのナント三大大陸映画祭では、84年のホウ・シャオシェン監督以来の中国人としてのグランプリ。ロカルノ国際映画祭では、フィルムメーカーズ・オブ・ザ・プレゼント コンペティション部門で監督賞スペシャル・メンション受賞などデビュー作にして、名だたる映画祭の数々で受賞を重ね、世界で注目されてきました。

長編第二作となる『LONG DAY'S JOURNEY INTO NIGHT(地球最后的夜晚)』は、カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品されていますが、カイエ・デュ・シネマの「2018年に最も期待される映画」リストにも名を連ねたほかにも、すでに多くの海外メディアでカンヌで最注目の作品として取り上げられており、その期待度がMAXの中いくつかの場面写真が公開されました。

作品は、同名のユージン・オニールの古典演劇の名作をヒントにしているのかもしれませんが (?)
舞台は中国で、主人公は過去に捨てた故郷に戻り、忘れることができたことがない、彼が愛した女性を追い求めていくという物語。
出演は、アン・リー監督の映画『ラスト、コーション』などのタン・ウェイを主役にし、シルビア・チャン、フアン・ジュー、Meng Li などが共演しています。

まだ、予告等の動画は配信されていませんが、いくつかの写真からも、驚くほど美しい画面が伺い知れます。
作品は、非常に革新的なフィルム・ノワールの手法で、過去と現在、現実と夢の織り混ぜたものとなっているそうですが、カンヌで初上映される、最も気になる作品です。     (園田恵子)

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