『肌蹴る光線 ― あたらしい映画』は、上映機会の少ない傑作映画を発掘し、広めることを目的とした上映会です。
洋邦や、制作年を問わない柔軟な選定を目指し、季節に1回のペースを基準に、アップリンク渋谷で開催していく予定です。アップリンク渋谷と企画者・井戸沼紀美の共同運営で開催されます。
第1回上映作品は世界の映画界で最も期待されている
中国の新星ビー・ガン監督の『『凱里(かいり)ブルース』
第1回目の上映作品として、中国の1989年生まれの映画監督、ビー・ガン(畢贛)の処女長編『凱里(かいり)ブルース』(2015年・113分)を上映します。
出演者がほとんど監督の家族や親戚、友人で構成されている『凱里ブルース』。監督のビー・ガンは同作で台湾の映画賞「金馬奨」の最優秀新人監督賞を最年少26歳で受賞したほか、フランス『ナント三大陸映画祭』では、ホウ・シャオシェン監督以来の中国人としてのグランプリを獲得、『ロカルノ国際映画祭』では現代映画人部門で最優秀新人監督賞を受賞しています。音楽はホウ・シャオシェンやジャ・ジャンク―の作品も手掛ける林強。
海外サイトではギレルモ・デル・トロやジョナサン・デミらが同作に賛辞を送っていることや、アピチャッポン、タルコフスキー、ソクーロフ、ブニュエルらを引き合いに出されながら称賛されていることが確認できます。
また、ビー・ガン監督の第2作となる『LONG DAY’S JOURNEY INTO NIGHT』は、カイエ・デュ・シネマの「2018年に最も期待される映画」リストにも名を連ねたほか、『第71回カンヌ国際映画祭』の「ある視点」部門に正式出品されることが決定しています。
『『凱里ブルース』海外予告
≪凱里ブルースあらすじ≫
霧に包まれた小さな診療所に勤める医者の陳は、何者かに連れ去られてしまった甥や、同じ診療所で働く老婦人の過去の恋人を探しに旅に出た。その途中に立ち寄った村で、過去/現在/未来、現実/非現実がゆらめきはじめる。ミラーボール、電車、カセット、バイク、時計…様々なエレメントと絡みあいながら展開してゆく、白昼夢のような113分。
■第1回上映概要について
第1回『肌蹴る光線―あたらしい映画―』は5月に開催。アップリンク渋谷のほか、京都・誠光社でも特別開催します。また、アップリンクでの作品上映後には、富田克也さん、相澤虎之助さんをお招きしたトークも実施予定です。
『肌蹴る光線―あたらしい映画―vol.1』
・京都会場
2018年5月12日(土)
会場:京都府 誠光社
時間:19:00~
料金:1,500円(ドリンク別)
http://www.seikosha-books.com/event/3275
・東京会場
2018年5月26日(土)
会場:東京都 渋谷アップリンク
時間:17:30~(20:00頃終了予定)
ゲスト:富田克也さん、相澤虎之助さん
料金:1,800円
http://www.uplink.co.jp/event/2018/50931
企画者:井戸沼紀美について
1992年生まれ、都内在住。明治学院大学卒。これまでに手掛けたイベントに『ジョナス・メカスとその日々をみつめて』(2014年)、『ジョナス・メカス写真展+上映会』(2015年)がある。
・協力:中国インディペンデント映画祭、
CHINA FILM INTERNATIONAL、GRASSHOPPER FILM