1985年 5月、日本で初めての大規模な国際映画祭として開催された「東京国際映画祭」は、2 度の隔年開催をへて、2017年 10月、東京国際映画祭は 30回という節目の年を迎えます。
新たな 30年に向けた一歩を踏み出す本年、世界中から多くの映画人が集まる、カンヌ国際映画祭に合わせて、特別企画第1弾を発表いたしました。

第 30 回記念特別企画 Japan Now 部門
女優特集 「Japan Now 銀幕のミューズたち」

今、世界に発信したい日本を代表する作品の数々を、映画祭独自の視点でセレクションする Japan Now 部門。
本部門では、今一番海外へ紹介したい映画人として過去 2 年、原田眞人監督、岩井俊二監督を特集してきました。
アニバーサリーイヤーの本年は特別編として、日本映画界のクリエイターをインスパイアし、スクリーンで輝く現代のミューズ、女優の安藤サクラさん、蒼井優さん、満島ひかりさん、宮﨑あおいさんの 4 名を特集します。

同世代でありながら、別々の個性を持ち、その魅力で日本映画シーンを牽引する女優陣の最新作やターニングポイントとなった作品などを上映するとともに、ご本人と実際にインスパイアを受けた監督やクリエイターにご登壇頂きトークイベントを実施する予定です。
企画の詳細、ラインナップは 9/26 の記者会見にて発表いたします。(名称:アルファベット順)

<安藤サクラ プロフィール>1986 年 2 月 18 日生まれ、東京都出身。映画を中心に活躍し、『愛のむきだし』(09/園子温監督)、『か ぞくのくに』(12/ヤン・ヨンヒ監督)、『愛と誠』(12/三池崇史監督)など数々の作品に出演。15 年には主演映画『0.5 ミリ』(安藤桃子監 督)と『百円の恋』(武正晴監督)で邦画の賞レースを総ざらいし、『百円の恋』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝いた。17 年の公開 作品には『追憶』(降旗康男監督)、『奥田⺠生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(大根仁監督)、『DESTINY 鎌倉ものが たり』(山崎貴監督)などがある。

<蒼井優 プロフィール> 1985年8月17日生まれ、福岡県出身。『リリィ・シュシュのすべて』(01/岩井俊二監督)で映画デビュー。『フ ラガール』(06/李相日監督)で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞など数多くの映画賞を受賞。近年は『オーバー・フェンス』(16/山下敦弘監 督)、『アズミ・ハルコは行方不明』(16/松居大悟監督)に主演する他、『おとうと』(10)より山田洋次監督作品に出演、最新作『家族はつらい よ 2』(17)が公開を控える。17 年待機作は『東京喰種 トーキョーグール』(萩原健太郎監督)、『彼女がその名を知らない鳥たち』(白石和彌 監督)など。

<満島ひかり プロフィール>1985年11月30日生まれ。『愛のむき出し』(09/園子温監督)で鮮烈に映画界に現れ、国内外で多くの 映画賞を受賞。その後も『カケラ』(10/安藤モモ子監督)、『川の底からこんにちは』(10/石井裕也監督)、『悪人』(10/李相日監督)、 『一命』(11/三池崇監督)、『夏の終り』(13/熊切和嘉監督)、『駆け込み女と駆け出し男』(15/原田眞人監督)、『愚行録』(17/石川 慶監督)など数々の作品に出演し、高い演技力が評価されている。17 年公開待機作に、アニメーション映画『メアリと魔女の花』(米林宏昌監 督・声の出演)、主演映画『海辺の生と死』(越川道夫監督)がある。

<宮﨑あおい プロフィール> 1985年11月30日生まれ、東京都出身。ベネチア国際映画祭にも出品された初主演映画『害虫』(02/ 塩田明彦監督)で第 23 回ナント三大陸映画祭コンペティション部門主演女優賞受賞。その後、数々の映画、ドラマ等に出演。近年の主な出演 作には、『ツレがうつになりまして。』(11/佐々部清監督)、『舟を編む』(13/石井裕也監督)、『怒り』(16/李相日監督)、『バースデーカード』(16/ 田康弘監督)や TV ドラマ「篤姫」(08/NHK)、「あさが来た」(15/NHK)等がある。最新作は滝田洋二郎監督、『ラストレシピ 〜麒麟の舌の記 憶〜』が控えている。

★プログラミング・アドバイザー 安藤紘平(映画監督・早稲田大学名誉教授)氏コメント★

第 30 回記念特別企画として本年は、“日本の今”を代表する銀幕のミューズたち 4人を特集します。

安藤サクラは、圧倒的な個性と演技力でその地位を確固たるものとしています。『0.5 ミリ』の変化に富んだ演技、『百円の恋』の 体当たり演技。身近に見えて、しかし、実際には手の届かないところにいる本物の“女優”です。

蒼井優は、周りにいそうな親近感と、高嶺の花のようなストイックさの両極を備えたギャップが魅力の女優です。内面の優しさと強い 意思から、近年、山田洋次監督が作品で“今に必要な優しさと希望”を彼女に託しているのもうなずけます。

満島ひかりは、ほんの少しの仕草、微妙な表情の変化で台詞より多くの感情や心境を一瞬で伝える演技力があり、彼女の凄さで す。思っていることとちぐはぐな行動をとってしまう人間という生き物の内面を鮮やかに表現します。

宮﨑あおいは、なんと言っても、あのキラキラした笑顔です。無垢で愛らしい笑顔から内に秘めた悲しみをこれほど表現できるのは 彼女しかいないでしょう。『怒り』でも、彼女の笑顔が魅力的なほど、愛情と疑念の中で葛藤する姿が胸に突き刺さります。

第30回東京国際映画祭 アニバーサリービジュアル】決定!

記念すべき 30 回のメインビジュアルとして、リオオリンピック・パラリンピック閉会式のフラッグハンドオーバーでクリエイティブ スーパーバイザー、 チーフアートディレクターを務めた佐々木宏さん(クリエイティブ・ディレクター)、 浜辺明弘さん(アート・ディレクター)を迎え制作した新ビジュアルを解禁しました。

新たな 30 年を祝う「祝祭観」、そして何処にもない「TOKYO」の魅力を強く打ち出したいとの思いから日本を代表する写真家で、映画監督でもある蜷川実花さんの写真を起用。
蜷川さんが写す、様々な「東京」の表情を 1 本の “Tokyo FILM”という映画に例え、カンヌ国際映画祭を皮切りに会期へ向けていくつものシーンが展開されます。

<蜷川実花 プロフィール> 写真家、映画監督 木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映画『さくらん』(2007)、『ヘルタースケルター』(2012)監督。映像作品も多く手がけ る。2008 年、「蜷川実花展」が全国の美術館を巡回。2010 年、Rizzoli N.Y.から写真集を出版、世界各国で話題に。 2016 年、台湾の現代美術館(MOCA Taipei)にて大規模な個展を開催し、同館の動員記録を大きく更新した。2020 年 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事就任。

【第 30 回東京国際映画祭 開催概要】
■開催期間: 2017 年 10 月 25 日(水)〜11 月 3 日(金・祝)
■会場:六本木ヒルズ、EX シアター六本木(港区)ほか
■主催:公益財団法人ユニジャパン
■公式サイト:www.tiff-jp.net ☆公式サイトにて作品エントリー受付中☆