第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門の審査員が決定した。
シネフィルでもご紹介した、ペドロ・アルモドバル監督が審査委員長を筆頭に8人の審査員が選出されました。

審査委員長
ペドロ・アルモドバル(スペイン)
審査員
マーレン・アデ(ドイツ)
ジェシカ・チャスティン(アメリカ)
ファン・ビンビン(中国)
アニエス・ジャウィ(フランス)
パク・チャヌク(韓国)
ウィル・スミス(アメリカ)
パオロ・ソレンティーノ(イタリア)
ガブリエル・ヤレド(レバノン・フランス)

残念ながら、日本からは審査員としては選ばれていませんが、コンペティション部門で、昨年は、東アジアからは一人も選ばれておらず、(西アジアではイランのカタユーン・シャハビが選出)今回アジアから韓国のパク・チャヌク監督と中国の女優でプロデューサーのファン・ビンビンと二人も選ばれていることは異例なことなのかもしれないです。(短編部門とシネフォンダシオン部門では河瀬直美監督が審査委員長でしたが--)

パク・チャヌク監督はは昨年カンヌに『お嬢さん』をコンペティション部門に出品し賛否を集めていたのも記憶に新しく、また、ファン・ビンビンはカンヌで初の審査員となりますが、中華圏の女優としてはこれで6人目となり過去にはコン・リー(鞏俐)、チャン・ツィイー(章子怡)、マギー・チャン(張曼玉)などが選ばれています。また、第24回東京国際映画祭で審査員となって来日したことなどもありますね。

そう言っては、失礼ですが、SNSなどではアメリカのウィル・スミスとファン・ビンビンに関して、今まで、カンヌとの関わりは作品上、薄いせいか、”なぜ”といった意見が、多く出ているのもご愛嬌です。

あとは、アルモドバル監督を筆頭に、イタリアのアカデミー賞でも外国語映画賞に輝くパオロ・ソレンティーノ監督や、まもなく日本でも公開する、昨年カンヌで国際批評家賞、世界の映画祭を騒がせた『ありがとう、トニ・エルドマン』のマーレン・アデ監督、カンヌで脚本賞などを受賞したフランスのアニエス・ジャウィ監督などカンヌにも縁のある監督などが並んでいますね。

ミヒャエル・ハネケやソフィア・コッポラ、ファティ・アキンなどの世界の巨匠の並ぶ中で、日本からは、河瀬直美監督の『光』がこの部門に選出されていますが、この審査員の面々にどう評価されるのかも楽しみです。

その他の、新規のカンヌの情報では、コンペティション部門で『フレンチアルプスで起きたこと』のリューベン・オストルンド監督による新作「The Square(原題)」が追加で出品されることが確定しました。
また、コンペティション外ではロマン・ポランスキー監督の新作が上映されることも確定し、非常に楽しみなのですが、今年はポランスキー監督が選ばれたセザール賞の審査委員長を辞退したりして、何かと波紋があっただけにまた、何かまた問題がでなければいいのですが---