やっと香港国際映画祭で、塚本晋也監督の「野火」を見た。
わたしがこよなく愛する、大岡昇平の原作小説、市川崑の映画は、
このような、全身全霊をかけて製作された形で、
塚本によって、超えられたことに感動した。
これは「戦争映画」ではない。
「地獄映画」だ。
この87分の無間地獄が、安倍政権の平成末期に現れることだけ
でも、今年の邦画ナンバーワンは、
たとえほかの映画が、如何に素晴らしくても、
「野火」に座を譲るしかない。
必見!
林 家威:映画監督。『恋するミナミ』他。