11月7日(金)より全国公開となる三宅唱監督最新作『旅と日々』が正式招待されていたスイス・ロカルノで開催中の第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門にて、8/16(土)14:30(現地時間/日本時間8/16(土)21:30)より行われた授賞式で見事最高賞である金豹賞グランプリの受賞に加えて、ヤング審査員賞のW受賞となったことが発表されました。

授賞式にて、本作について審査員長の映画監督リティ・パンは授賞式で本作について「ひとつひとつの場面が深い感情を呼び起こし、胸を打つ体験を提供してくれる」と語りました。

映画祭上映後、すぐさま海外メディアでも「人間の悲しみと物語の本質をそっと見つめる静謐な傑作。ささやかでありながら、その親しみやすさは観る者の心を捉えて離さない」(Público)、「三宅唱監督は、感情や人物描写、撮影監督・月永雄太が見事に映し出す彼らを取り巻く風景の美しさといった多層にわたる要素を織り込みながら、短編小説のような繊細な世界を紡ぎ出す」(International Cinephile Society)と称賛の声が続いています。

18 年ぶりの快挙!第78 回ロカルノ国際映画祭 受賞!
三宅唱監督、シム・ウンギョン、河合優実、髙田万作より喜びの声!

◆三宅唱監督コメント全文
ロカルノ国際映画祭、審査員の皆様、選考委員の皆様、すべてのスタッフ、そしてすべての観客の皆様に心から感謝申し上げます。
そしてなにより、この映画に多大なインスピレーションを与えてくださったマンガ家のつげ義春さん、ならびにふたつのマンガの映画化を許諾してくださったつげ正助さんに心から感謝申し上げます。
とても驚いています。いい言葉がみつかりません。一緒に働いたすべての俳優、すべてのスタッフの本当に美しい仕事が、このロカルノの地で評価されたことを心から光栄に思います。ぼくらは最高のチームです。
この映画をつくるまえ、最悪なことがたくさん起きているこの世界で、一体映画になにができるか、深く悩んでいました。
ただ、この映画を撮りはじめて、私は映画そのものに対する愛や信頼、そしてこの世界への愛をふたたび感じることができました。完成した映画を通して、多くの方とそれを共有できるなら、とても幸せです。

◆シム・ウンギョンさん(本作主人公役)コメント全文
旅と日々で、李を演じることができて光栄に思います。
監督に頼りながらスタッフの皆さんと一緒に旅したゴールがロカルノでとても、とても嬉しいです。
審査員の方々、最高です!

◆河合優実さん(渚役)コメント全文
びっくりして声が出ました。
三宅唱監督、本当におめでとうございます!
皆で映画を作った道のりのすべて、初めて完成を観た瞬間、ずっと心を奪われ続けたこの作品が冠をいただき、心から嬉しいです。
関わってくれた全ての方と喜びを分かち合いたいです。

◆髙田万作(夏男役)コメント全文 ※映画祭には不参加
作品の魅力が国や言葉を超えて届いたことを誇りに感じます。
三宅監督をはじめチームの情熱と挑戦が、さらに大きく羽ばたくことを願ってやみません。
こうして素晴らしい作品に関われたことを光栄に思います。

トロフィーを手にする三宅唱監督

<第78回ロルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門審査員長リティ・パン氏による本作授賞式での評>

最高賞を獲得した作品について。
この作品は非常に繊細で、観る者を心に響く物語へと引き込みます。
映像の美しさが人生の儚さと強さを映し出しています。
物語は巧みに演じられており、ひとつひとつの場面が深い感情を呼び起こし、胸を打つ体験を提供してくれます。

<ヤング審査員特別賞 選出の評>

我々がこの作品を選んだのは、それが「二つの季節」を描写すると同時に、「二つの相反する世界」を語っているからです。そこでは環境そのものが物語の能動的かつ不可欠な要素となっています。
前半では、脚本家は理想化された人生観に結びつく、夏の雨に濡れる海を描き出します。後半では、
冬の山が舞台となり、社会の片隅で閉ざされた生き方をする山小屋の主人との関わりをはじめ、より現実的で時に困難な人間関係に直面していきます。
丁寧に構築された映像と、夏と冬の鮮烈な対比は、場所というものがどのように登場人物を形づくり、彼らの選択に影響を与えるのか、そして人生の脆さやリアルな側面をいかに浮かび上がらせるのかを物語っていました。

★第78回ロカルノ国際映画祭情報
1946年に始まり、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンにならぶ歴史ある国際映画祭。
最高賞となる金豹賞を受賞した日本映画には、衣笠貞之助監督の『地獄門』(53)、市川崑監督の『野火』(59)など日本映画界の巨匠による傑作が並ぶ。近年では、青山真治監督『共喰い』(
13)や濱口竜介監督『ハッピーアワー』(15)など世界を舞台に活躍する監督陣の作品がラインナップするなか、三宅監督作品は『Playback』(12)以来、13年振り2本目の出品という快挙となった。

三宅唱監督最新作『旅と日々』予告

【30秒予告】三宅唱監督最新作『旅と日々』11月7日(金)全国ロードショー!

www.youtube.com

監督・脚本:三宅唱
出演:シム・ウンギョン 堤真一 河合優実 髙田万作
原作:つげ義春「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」
音楽:Hi’Spec
製作:映画『旅と日々』製作委員会 
製作幹事:ビターズ・エンド カルチュア・エンタテインメント
企画・プロデュース:セディックインターナショナル 
制作プロダクション:ザフール
配給・宣伝:ビターズ・エンド 
©2025『旅と日々』製作委員会

公式X:@tabitohibi 
公式Instagram: @tabitohibi_mv 
#映画旅と日々 www.bitters.co.jp/tabitohibi

11月7日(金)、TOHOシネマズ シャンテ、テアトル新宿ほか全国ロードショー