ミステリー界のレジェンド、島田荘司による江戸川乱歩の知られざる秘密に迫る「乱歩の幻影」は、島田荘司のリアルな体験から発想された、幻の名作です。

脚本は島田荘司、監督は「明日を綴る写真館」「20歳のソウル」の秋山純、そして、新進気鋭の女優結城モエが、初主演。乱歩の魅力に取り憑かれた主人公、弓子を演じます。

プロデューサー,監督の秋山純は、「原作脚本に描かれる、透明感のある主人公「弓子」を、2年間探し求めました。幼い頃から文学に親しみ、本を読むことが日常であった結城さんと出会った時、弓子を演じられるのは、結城さんしかいないと直感しました。ロケが進むにつれ、自分の内面に入り込んでいく弓子の精神世界を、結城さんは瑞々しく演じてくれました」と語っている。江戸川乱歩役を、高橋克典、謎の女性芙蓉を、常盤貴子が演じる。

共演に、山口大地、嘉島陸、高橋努、加藤雅也。弓子の恋人里見役は、小貫莉奈が「イケメン」を演じる。また、メタシアターの手法を取り入れた劇中劇演出を、「20歳のソウル」原作脚本の中井由梨子が演出。島田荘司は、原作脚本だけでなく、劇中で使用されるオリジナルオペラの作詞作曲も手がけた。

この度『乱歩の幻影』拡大公開にあたりシネフィルでは単独インタビューを行いました。

秋山純監督

『乱歩の幻影』が生まれたわけ?

数年前に、僕が監督したROOM109というインディーズ映画を、島田荘司先生が観に来てくだいました。以来、島田先生とご縁が繋がり、ある日先生が書かれた「乱歩の幻影」の脚本を読ませていただきました。それは、脚本というより、島田先生の文学そのものであり、映像化は不可能に思えましたが、映像化が極めて少ない島田先生の作品を映画に出来るチャンスだと思い、仲間の力を借りて、切り口を工夫して製作させていただきました。

ちょっとアート的な、不思議な世界観を取り入れていらっしゃるが、どのように作品をまとめていったのでしょうか?

二つの時代を行き来する作品です。時代劇の要素が半分以上含まれていて、予算的にも、CGを多用することや、大規模なロケをすることは、不可能だったため、メタシアターの手法を取り入れようと思いました。
ATG映画へのオマージュを込めて、極めてアングラ的に描いていきました。
中井由梨子さんに、劇中劇の演出をお願いして、ファンタジーの要素もいれつつ、島田荘司先生自ら作詞作曲したオペラを多用して、唯一無二の世界観を目指しました。

出演者について

主人公、弓子の役には、独特の透明感を持ち、幼い頃より本に慣れ親しんで来た、結城モエさん。初めて会った時に、弓子は結城さんしか考えられませんでした。
長年お世話になっている高橋克典さんに、従来の江戸川乱歩像とは一線を画しながらも、苦悩する乱歩を演じていただきました。
また、マジックあり、ダンスあり、吊るされるシーンもある謎の美女芙蓉を、常盤貴子さんに演じていただきました。
高橋克典さんと常盤貴子さんの恋人役を実現出来たこと、島田先生にも大変喜んでいただきました。
主人公の祖父役は、加藤雅也さん。パンフレットにも掲載させていただきましたが、写真家としても活躍する加藤さんに、写真館の店主役は、ピッタリだと思います。
昔からお世話になっている、山口大地くん、嘉島陸くん、小貫莉奈さん、高橋努さんと、僕の撮り方に理解ある俳優部が、集まってくれたので、撮影は極めてスムーズに進みました。

今作品の見どころ

メタシアター、劇中劇の手法を盛り込みました。逆向きベクトルの多層構造を意識して、「弓子が妄想した、乱歩と芙蓉の世界観」だけではなく、「乱歩と芙蓉が思い描いた、未来の弓子」という解釈も加えました。目に見えるものだけが真実ではない。目に見えないものの中に潜む普遍性を感じていただけたら嬉しいです。
また、劇中にオペラを多く用いたので、音楽劇としても楽しんでいただけると思います。島田荘司先生が原作、脚本、音楽を手がけられています。あまりの多才ぶりに驚きますが、初めて島田先生のオペラを聞いた時に、先生の作品には先生の音楽でいこうと決めました。

次回作も、すでに評判と聞いておりますが

阪神タイガース横田慎太郎さんの人生を描いた「栄光のバックホーム」を、つい先程クランクアップしました。

製作総指揮 見城徹 幻冬舎フィルム
原作 奇跡のバックホーム 横田慎太郎
   (幻冬舎文庫)
   栄光のバックホーム 中井由梨子
   (幻冬舎)
脚本 中井由梨子
監督 秋山純
主演 松谷鷹也

出演者は、松谷鷹也くんしか発表されていませんが、オールスターキャストです。元読売巨人軍の松谷竜二郎投手を父に持つ松谷鷹也が、社会人クラブ野球チーム、福山ローズファイターズに入団して半年間野球と向き合い、CG無しの野球シーンにチャレンジしました。横田慎太郎さんの生きた証を、世界中の人々に届けたいです。

『乱歩の幻影』をこれから見られる方に一言。

ある意味難解なストーリーであり、時間軸も交差するため、一度目より二度目、二度目より三度目と、見るたびに魅力を感じていただけると信じています。
江戸川乱歩さんゆかりの地にある、池袋シネマロサさんから、拡大上映が始まります。是非是非映画館の大スクリーンで、乱歩の幻影を味わっていただけたら嬉しいです。

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「乱歩の幻影」舞台挨拶付き特別上映のお知らせ

・9/13(金) 17:30の回(上映後)
登壇者(予定):島田荘司(原作・脚本・音楽)、加藤雅也、嘉島陸、小貫莉奈、秋山純監督

・9/14(土) 18:00の回(上映後)
登壇者(予定):島田荘司(原作・脚本・音楽)、結城モエ、秋山純監督

※登壇者は予告なく変更となる可能性がございます。

<チケット>
チケットは通常通り各2日前からオンライン販売・劇場窓口は当日のみ
通常料金/全席指定席
上映スケジュール・チケットのご購入はこちら

https://www.cinemarosa.net/ranpo.htm
(オンライン販売にてチケットが完売した場合は、当日窓口販売はございません)

シネマ・ロサ公式サイト
https://www.cinemarosa.net/nextschedule.htm

9月13日より 
池袋シネマ・ロサより拡大上映ロードショースタート! 全国順次公開!