20世紀映画界の伝説ジャン=リュック・ゴダールの謎に包まれた作家人生を紐解くドキュメンタリー『ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)』が、2023年9月22日(金)より新宿シネマカリテ、シネスイッチ銀座、ユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開となります。

「ヌーヴェル・ヴァーグの花嫁」と呼ばれたゴダール最大のミューズ、アンナ・カリーナ
時代を熱狂させたゴダールとカリーナの貴重なアーカイブ映像が解禁

『ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家 (シネアスト)』は、20世紀映画界の伝説であり永遠の反逆児、ジャン=リュック・ゴダールの人生をいま改めて振り返り、その伝説の陰に隠された、一人の「人間」としてのゴダールの知られざる素顔に迫る最新ドキュメンタリー。

いよいよ9月22日(金)に日本公開を控え注目が高まる『ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)』より、1961年にゴダールと結婚し、ゴダール最大のミューズとしてゴダール監督作の計7作品に主演したアンナ・カリーナとゴダールの蜜月を振り返る貴重な本編映像が解禁。
1950年代末から60年代のフランス映画界で革新的な映画運動、「ヌーヴェル・ヴァーグ」を先導したゴダール。映像は、アンナ・カリーナが出演した『小さな兵隊』(60)から『メイド・イン・USA』(66)までの合計7作のなかから、ゴダールの長編第4作で、アンナ・カリーナが全面的にフィーチャーされた『女と男のいる舗道』(62)が引用される。さらにゴダールとアンナ・カリーナの貴重なアーカイブ映像や写真、女優ジョゼフィーヌ・マンシーニのナレーションを織り交ぜながら、時代を熱狂させた2人の姿を切り取る。波乱続きのふたりの蜜月は長くは続かず64年に離婚に至るが、それでもゴダールの名声はますます高まり、68年の五月革命をターニングポイントとする政治の季節、70年代の内省と再生、80年代に入ってからのキャリアの劇的な復活――と、常に独自のスタイルを開拓・探究しながら最前線を駆け抜けた。その他にも本作には諸作の撮影風景や自撮り動画などのパーソナルな記録、出演したテレビ番組など、ゴダールファンには嬉しい貴重な映像や写真が満載となっている。

【本編+予告編】『ジャン=リュック・ゴダール反逆の映画作家』

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そして山田宏一(映画評論家)、平野啓一郎(小説家)、菊地成孔(音楽家/文筆家)、諏訪敦彦(映画監督)、堀潤之(映画研究者)、清原惟(映画監督・映像作家)、宇川直宏(DOMMUNE)、真舘晴子(The Wisely Brothers /ミュージシャン)ほか各界の著名人より本作への絶賛の声が続々到着!

山田宏一からは「伝説化されたゴダール、神話化されたゴダールのかげに「人間」ゴダールの弧影が垣間見える。」、平野啓一郎からは「映画史に巨大な影響を与えた監督の、何か微妙なところに触れたような感触の映画。」、清原惟監督からは「ひとつの英雄像が作りだされるのではなく、人間としてのゴダールの複雑さが、作品制作の軌跡と共に映しだされていた。」と、伝説の陰に隠された一人の「人間」としてのゴダールの素顔を描いた本作に絶賛のコメントが多数寄せられた。

コメント一覧

あまりにも知られた事実とともにあまりにも知られざる事実がスリリングに混じり合い、交錯して歴史の証言のように紹介される。伝説化されたゴダール、神話化されたゴダールのかげに「人間」ゴダールの弧影が垣間見える。
山田宏一(映画評論家)

ゴダールについて語ろうとする人々の言葉は、悉く矛盾に満ちた詩となる。まるで彼自身の映画のように。政治と芸術との間で揺れ続けたゴダールの孤独な愛と創作。映画史に巨大な影響を与えた監督の、何か微妙なところに触れたような感触の映画。
平野啓一郎(小説家)

「ゴダール死後作品」の中で、取り敢えずのジャヴ的な軽みなれど、「アンヌ=マリー・ミエヴィル映りまくり」で目が醒める思い。
菊地成孔(音楽家/文筆家)

孤独な詩人と言われ、愛が裏切られることを繰り返し描いたゴダールが、まるで眠りにつく子どもがそっと親にせがむように「ドアを開けたままにしておきたい。そのために映画を作っているんだ」と呟く。少し眩暈がした。そう、まだ映画に希望はある。
諏訪敦彦(映画監督)

心地よいスピード感でゴダールの人生と仕事のハイライトを提示する本作からは、伝説にまみれたゴダールの愛らしくも厄介な人物像がしっかりと浮かび上がってくる。いま最良のゴダール入門!
堀潤之(映画研究者)

この映画を観てゴダールのことを、もっと知りたくなった。
伝説としてではなく、ひとりの人間としての顔が見えてきたから。
どうしようもなく真面目にばかばかしく、それが愛おしくも怖くもなる。
そんなたくさんの顔の断片によって、ひとつの英雄像が作りだされるのではなく、人間としてのゴダールの複雑さが、作品制作の軌跡と共に映しだされていた。
清原惟(映画監督・映像作家)

狂おしいほど映画を愛して、映画の神様に苦しいまでに愛された1人の男の人生。
ゴダール作品、改めて観直したいと思います。
シトウレイ(ストリートスタイルフォトグラファー/ジャーナリスト)

SNS以降、我々は編集を伴った世界で呼吸し、フィクションとリアリティを横断しながら生きている。ゴダール的な日常の到来である!!!!!!! InstagramもYouTubeもTikTokもFacebookもXもそこに露出されたエディットした日常は、全てがゴダールの影響下にあるといっても過言ではない。そう、ゴダールの作品は極めてライフログ的であり、いま世界を取り巻いている"現実と言われているもの"の正体なのだ!!!!!!!
宇川直宏(DOMMUNE)

何がどのように届くかということ。書籍の文字で会話をしたり、壁に共通のことばを書き残したり。ことばが、物語が、歴史が、愛がどのように映画を伝って届くのか。自分だけのチューブに通す、ゴダールのそんなところに救われていたんだ。
真舘晴子(The Wisely Brothers /ミュージシャン)

〈異端(マージナル)〉かつ、〈余白(マージン)〉の存在であることに撤し、ありとあらゆるものを〈結合(マージ)〉し、すべてを可能にした彼の軌跡を振り返り、改めてその覚悟の〈本気(マジ)〉さに尊敬を抱く。
荘子it (Dos Monos)

ゴダールは答えではなく、永遠の疑問符なんだと思う。
最高傑作「気狂いピエロ」の中で最も印象的だった
「俺は地中海に浮かぶ大きな疑問符なんだ」という
台詞が頭の中をぐるぐる駆け巡るような映画だった。
ナカムラクニオ(6次元主宰/美術家)

シンプルなまとまりであるにも関わらず、ゴダールについて気軽に言及できなくなるくらい高カロリーな内容でした。映画や文化に詳しくなくとも、視覚と聴覚には静かにずっと残り続ける大きな衝撃です。
Franz K Endo(アニメーター/映像作家)

【STORY】
1950年代末から60年代のフランス映画界で革新的な映画運動、「ヌーヴェル・ヴァーグ」を先導し、常に独自のスタイルを開拓・探究しながら最前線を駆け抜けたシネマの巨人にして鬼才、ジャン=リュック・ゴダール。自ら選択した安楽死だと伝えられた衝撃の死から1年。いま改めて振り返る20世紀映画界の伝説であり永遠の反逆児、ゴダールの人生とは?その伝説の陰に隠された、一人の「人間」としてのゴダールの知られざる素顔に迫る最新ドキュメンタリー。

監督:シリル・ルティ 
出演:マーシャ・メリル、ティエリー・ジュス、アラン・ベルガラ、マリナ・ヴラディ、ロマン・グーピル、ダヴィッド・ファルー、ジュリー・デルピー、ダニエル・コーン=ベンディット、ジェラール・マルタン、ナタリー・バイ、ハンナ・シグラ、ドミニク・パイーニ 
2022年/フランス/フランス語/105分/カラー・モノクロ/1.78 : 1/5.1ch 原題:Godard seul le cinéma 英題:Godard Cinema 字幕:齋藤敦子

後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ 
提供:シネゴドー、ミモザフィルムズ 
配給:ミモザフィルムズ

©10.7 productions/ARTE France/INA – 2022

9月22日(金)より新宿シネマカリテ、シネスイッチ銀座、ユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開