レゲエの誕生、そして全世界の音楽シーンに大きな影響を与えた伝説のレーベル「トロージャン・レコーズ」の栄光と転落を描くドキュメンタリー『ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語』の予告編が解禁となりました。

当時の貴重なアーカイヴ映像、物語の主要人物たちを描くドラマパート、そして伝説的ミュージシャンたちの撮り下ろしインタビューで構成された本作。今回お披露目となった予告編では、この映画の主人公の一人であり、「トロージャン・レコーズ」が誕生するきっかけをつくったデューク・リードを描いた再現ドラマから幕を開けます。

次いで、イギリス保守党下院議員だったイノック・パウエルが当時の英国移民政策を激しく非難する演説が流れ、故郷を離れはるばるイギリスへ渡ったジャマイカ人たちが人種差別に直面した場面が映し出されます。しかしながらジャマイカ人にとって音楽が救いだったことが語られるとトゥーツ・&ザ・メイタルズの「54-46 Was My Number」が印象的に流れ、「トロージャン・レコーズ」の誕生や、イギリスの白人労働者階級の若者スキンヘッズたちにいかにレゲエが受け入れられたかが描かれます。DJで映画作家のドン・レッツは劇中で「黒人と白人が音楽を通じて連帯したんだ」と語り、予告編のラストは本作に出演するザ・スペシャルズのネヴィル・ステイプルや、ザ・セレクターのポーリーン・ブラック、リー・スクラッチ・ペリー、ザ・ウェイラーズにも在籍していたマルシア・グリフィスなど、伝説的ミュージシャンたちが一挙に登場します。加えて、応援コメントも到着しましたのでご紹介します。

40年間ジャマイカ音楽をリリースしてきた。だがトロージャンは俺より15年も早くイギリスで流通開始。おかげで70年代後半には俺も輸入盤を手にできた。チェルシー「Liquidator」の入場コールには涙が出るし、レゲエがイギリスに完全に潜入できたのがわかる。ストリングスを足したから売れなくなった? それってRuff & Tuffってこと。いつだってレゲエはストリートミュージックだ。
・石井志津男(OVERHEAT MUSIC/Ruffn’Tuff監督)

1960~70年代のレゲエが移民の流れに伴って英国で迎える青春時代を追った感動作。そして、ここで描かれている青春は鑑賞したぼくらに引き継がれたわけだ。ユース・カルチャーとは年齢だけに呼応するものではない。『RUDE BOY』観て、僕らの時代の青春を追求しに街に出よう!
・本根誠(avex出戻り)

ジャマイカ生まれのレゲエが、どのようにして広くイギリスで派生し、世界中に愛される音楽になったのか?それは“スキンヘッズ”が“ルードボーイ”たちの音楽に惹かれたから!しかもその架け橋が「Trojan Records」だったのですね!!!
数々のヒットチューンとその時代背景を、切り拓いてきたミュージシャンたちの貴重な証言・秀逸な再現映像であたかも体験したかのように感じられるので、歴史や音楽の授業で多感なティーンたちにもぜひ見てもらいたいです。
・asuka ando(ラヴァーズロックレゲエシンガー)

映画『ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語』日本版予告編

映画『ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語』日本版予告編

youtu.be

2018年/イギリス/英語/ 85分 /スコープサイズ /カラー/ 5.1ch /字幕:上條葉月/
原題:Rudeboy: The Story of Trojan Records /
配給:ダゲレオ出版(イメージフォーラム・フィルム・シリーズ)

7月29日(土)、シアター・イメージフォーラム他順次公開