『A』『A2』、そして『i 新聞記者ドキュメント』で日常に潜むグレーゾーンに光を当ててきた
森達也監督が自身初の劇映画を監督した作品、『福田村事件』を今年、9月1日(金)より、テアトル新宿、ユーロスペースにて全国公開となります。
映画の題材は、1923年9月1日に発生した関東大震災から6日後、千葉県福田村で起こった、行商団9人が地震後の混乱の中で殺された実際の虐殺事件、『福田村事件』です。彼らはなぜ殺されたのか、村人たちはなぜ彼らを殺したのか。関東大震災から100年となる2023年。歴史の闇に葬られていた実話に基づいたかつてない日本映画が公開されます。

本作は、荒井晴彦が企画し、脚本を担当したのは、これまで数々の傑作を生みだしてきた佐伯俊道井上淳一、荒井晴彦の3名。また音楽は鈴木慶一が手掛けた。

関東大震災時に各地で起きた「朝鮮人虐殺」、そして朝鮮人に限らず“善良な人々”が虐殺された日本の負の歴史をつまびらかにする。
主演を務めるのは、現在の日本映画界で圧倒的な存在感を放ち、なくてはならない重要な俳優としての歩みを重ね続ける井浦新と、森監督が本作への出演を熱望し、過去に、荒井晴彦が脚本を担当した映画『幼な子われらに生まれ』(17/三島有紀子監督作)では、第41回山路ふみ子女優賞、第42回報知映画賞ほか数々の助演女優賞を獲得し、揺るぎない実力を持つ田中麗奈の2人。
共演には、永山瑛太東出昌大コムアイ向里祐香カトウシンスケ松浦祐也木竜麻生杉田雷麟ピエール瀧水道橋博士豊原功補柄本明といった、世代や主な活動フィールドを超えた多種多様な錚々たる面々が、森達也監督が渾身の力を込めた初劇映画作品に集結しました。

この度、本作の劇場公開日に加え、ディザービジュアルと映像初解禁となる特報が解禁となりました。

今回解禁となったディザービジュアルには、多くの日本映画のビジュアルで見られるような、主な出演者の姿は一切見られない。赤く燃え盛る太陽、山の稜線の中で蠢く感情の濁流、そして、関東大震災で半壊した、当時日本で最も高い建築物であった凌雲閣(りょううんかく)がコラージュされ、怒り・憎しみ・混乱・不安を表現したデザインとなっています。

一方で、あわせて解禁となった特報映像には、平穏な村を突如襲った関東大震災の大混乱、そしてその後、流言飛語が飛び交う中で人々が恐怖や不安にかられ、徐々に極限状態へと変容していく様の断片を凄まじい緊張感を持って映し出されていきます。

主演の井浦新、田中麗奈を始めとする出演者たちの鬼気迫る表情も収められており、極限のドラマが展開されることを予感させてくれる特報となっています。

映画『福田村事件』特報

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【概要】
1923年―。澤田智一(井浦新)は教師をしていた日本統治下の京城(現ソウル)を離れ、妻の静子(田中麗奈)と共に故郷の福田村に帰ってくる。澤田は、日本軍が朝鮮で犯した虐殺事件の目撃者であった。しかし、妻の静子にも、その事実を隠していた。その同じ頃、沼部新助(永山瑛太)が率いる行商団一行が、関東地方を目指して香川を出発するのだった。
9月1日―。関東地方を襲った大地震によって、多くの人々はなす術もなく、流言飛語が飛び交う中で、大混乱に陥る。
そして運命の9月6日―。行商団の15名は次なる行商の地に向かうために利根川の渡し場に向かう。沼部と渡し守(東出昌大)の小さな口論に端を発した行き違いが、興奮した村民の集団心理に火をつけ、阿鼻叫喚のなかで、後に歴史に葬られる大虐殺を引き起こしてしまう。

監督:森達也
脚本:佐伯俊道 井上淳一 荒井晴彦

出演:井浦新 田中麗奈  永山瑛太 
東出昌大 コムアイ 木竜麻生 松浦祐也  向里祐香 杉田雷麟 カトウシンスケ 
ピエール瀧 水道橋博士  豊原功補  柄本明

企画:荒井晴彦 
統括プロデュ―サー:小林三四郎 
プロデュ―サー:井上淳一 片嶋一貴 
音楽:鈴木慶一
企画協力:辻野弥生 中川五郎 若林正浩

アソシエイトプロデュ―サー:内山太郎 比嘉世津子 撮影:桑原正 照明:豊見山明長 録音:臼井勝 美術:須坂文昭 装飾:中込秀志 衣裳:真柴紀子 ヘアメイク:清水美穂 編集:洲﨑千恵子 

キャスティング:新井康太 助監督:江良圭 スチール:佐藤芳夫 メイキング:綿井健陽 
特別協力:真宗教団連合 集英社 

文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
釜山国際映画祭NUTRILITE Award A・P・M
This film won the NUTRILITE Award at the Asian Project Market 2023 of Busan International Film Festival.

配給:太秦
製作プロダクション:ドッグシュガー

製作:「福田村事件」プロジェクト
(株式会社テンカラット、株式会社カタログハウス、辻野弥生、株式会社ピカンテサーカス、株式会社ドッグシュガー、太秦株式会社)

【2023年|日本|DCP|5.1ch|136分】

(c)「福田村事件」プロジェクト2023 
映倫番号:PG12 124008 【英題:SEPTEMBER1923】

2023年9月1日(金)より、テアトル新宿、ユーロスペースほか全国公開