第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品された、ロウ・イエ(婁燁)監督作品『シャドウプレイ【完全版】』が、2023年1月20日(金)より新宿K’s cinema、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺他にて全国順次公開されます。また、ロウ・イエ監督の妻、マー・インリーが、『シャドウプレイ【完全版】』の裏側を撮ったメイキング映画『夢の裏側』を同時期公開します。

1989年という奇しくも天安門事件が起こった年から、社会主義市場経済が押し進められ激変する中国の30年間を、香港、台湾との離れがたい関係と、ある家族の姿を通して描くネオ・ノアール・サスペンス。

©DREAM FACTORY, Travis Wei

今回公開されたメインビジュアルは、7人の登場人物によって彩られます。事件の真相を追う若き刑事ヤンが、街角で何かを見つめる姿を一番上に配し、リン、その娘のヌオ、この2人と密接な関係のあるジャン、ジャンのパートナーで台湾のクラブで唄うアユン、ジャンとアユンの協力者タン、そしてヤンの協力者で香港の探偵アレックス。各時代の雰囲気を纏いながらストーリーを紡ぐ、7人の写真で構成するスタイリッシュなメインビジュアルとなっている。

2013年、広州の再開発地区で立ち退き賠償をめぐり、住民の暴動が起こったその日、開発責任者のタンが屋上から転落死する。事故か他殺か、捜査に乗り出した若手刑事のヤンは、捜査線上に浮かぶ不動産開発会社の社長ジャンの過去をたどる。その過程で見えてくるジャンのビジネス・パートナーだった台湾人アユンの失踪事件。転落死と謎の失踪、2つの事件を生んだ愛憎の根本は、ジャンと死亡したタン、タンの妻のリンが出会った1989年が始まりだった。

事件を追う若き刑事ヤンには、中国の若手人気俳優ジン・ボーラン(井柏然)。野心家の不動産会社社長ジャンに、ロウ・イエ組常連のチン・ハオ(秦昊)。市の開発責任者タンに、チャン・ソンウェン(張頌文)。その妻で精神を病んだことがあるリンに、『SHOCK WAVE ショック・ウェイブ 爆弾処理班』のソン・ジア(宋佳)。タンとリンの娘ヌオに、『ソウルメイト/七月と安生』のマー・スーチュン(馬思純)。チャンのビジネス・パートナーで台湾人アユンに『あの頃、君を追いかけた』のミシェル・チェン(陳妍希)が出演。【完全版】では、検閲によりカットされていた香港の俳優エディソン・チャン(陳冠希)が8年の休養期間を経て出演しています。

また、音楽には、本映画完成後の2018年2月に亡くなった、ポストクラシカル・シーンを代表するアイスランド出身のヨハン・ヨハンソンとヨナス・コルストロプが手掛け、静かなピアノ曲や、情感溢れる楽曲を提供しています。

同時期公開されるメイキング映画『夢の裏側』では、あまり捉えられたことのない中国映画の制作現場、そして映画が完成してから電影局とのやりとりで公開まで2年を要した経緯をドキュメントしています。

なお、本作は、2019年第20回東京フィルメックスのオープニング作品として日本初上映されたバージョンに検閲により監督が余儀無くカットせざるをえなかった計5分間のシーンを加え、129分となる。そして、本公開作品のタイトルを『シャドウプレイ【完全版】』とします。

『シャドウプレイ【完全版】』40秒予告

映画『シャドウプレイ【完全版】』40秒予告|2023年1月20日(金)公開

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*STORY*
2013年、広州の再開発地区で立ち退き賠償をめぐり、住民の暴動が起こったその日、開発責任者のタンが屋上から転 落死する。事故か他殺か、捜査に乗り出した若手刑事のヤンは、捜査線上に浮かぶ不動産開発会社の社長ジャンの過 去をたどる。その過程で見えてくるジャンのビジネス・パートナーだった台湾人アユンの失踪事件。転落死と謎の失踪、2つの事件を生んだ愛憎の根本は、ジャンと死亡したタン、タンの妻のリンが出会った1989
年が始まりだった。

監督:ロウ・イエ(婁燁)

出演:ジン・ボーラン(井柏然)、ソン・ジア(宋佳)、チン・ハオ(秦昊)、マー・スーチュン(馬思純)、チャン・ソンウ ェン(張頌文)、ミシェル・チェン(陳妍希)、エディソン・チャン(陳冠希)

2018年/中国/129分/北京語・広東語・台湾語/DCP/1.85:1
©DREAM FACTORY, Travis Wei

配給・宣伝:アップリンク

1月20日(金)新宿K‘s cinema、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺他 全国順次公開