『生誕９０周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険』キネマ旬報シアターにて『ピアニストを撃て』『柔らかい肌』『隣の女』『日曜日が待ち遠しい!』代表作4本が35mmフィルムで上映決定！

フランスを代表する映画監督フランソワ・トリュフォーの生誕90周年を記念して全国順次上映中の『生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険』が10月1日(土)よりキネマ旬報シアターにて35mmフィルム特別上映つき開催が決定しました。

今年6月から角川シネマ有楽町他全国で順次公開中の『生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険』。上映されたのは短編含め全12本。
カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した1959年の処女長編『大人は判ってくれない』をはじめ、バラエティに富んだ名作・傑作の数々がデジタルリマスター（一部、４Kデジタルリマスター）の美しい映像で甦ります。

今回、キネマ旬報シアターでは、10月1日(土)から2023年1月6日(金)まで13週間に渡る開催が決定。本映画祭での上映ラインナップ全12本のうち、『突然炎のごとく』（1962）、『あこがれ』（短編）（1958）、『私のように美しい娘』（1972）の3作品は、35mmフィルム・バージョンで特別上映される。また、本映画祭では上映されていない『ピアニストを撃て』（1960）、『柔らかい肌』（1964）、『隣の女』（1981）、『日曜日が待ち遠しい!』（1983）等トリュフォーの代表作4本が35mmフィルムで上映されることが決定。フランス、ヌーヴェルバーグの巨匠トリュフォーの名作計16本がデジタルリマスター版と35mmフィルムで上映される、名画座ならではの貴重なスペシャル上映をお見逃しなく。

35mmフィルム特別上映つき
『生誕80周年上映　フランソワ・トリュフォーの冒険』

◆期間：2022年10/1(土)～2023年1/6(金)※1/1休館
◆会場：キネマ旬報シアター

Tirez sur le Pianiste
ピアニストを撃て
場末のカフェに切なげなピアノの音色が響く、軽妙な犯罪小品

アルフレッド・ヒッチコックに傾倒するトリュフォーが『大人は判ってくれない』に続いて手がけたのはモノクロームのサスペンス。過去の悲劇がもとで人生に諦めを抱く場末のピアニストのシャルリーは店のウェイトレスと恋仲になるのだが、兄たちの悪事のせいでギャングをめぐるいさかいに巻き込まれてしまい…… 主人公シャルリーを演じるシャルル・アズナブールの哀切な演技とジョルジュ・ドルリューの音楽がムードを高める、軽妙洒脱な一作。

1960年／フランス／モノクロ／78分

原作：デヴィッド・グーディス
脚本：フランソワ・トリュフォー、マルセル・ムーシー
撮影：ラウル・クタール
音楽：ジョルジュ・ドルリュー
出演：シャルル・アズナブール、マリー・デュボワ、ニコル・ベルジェ、アルベール・レミー、クロード・マンサール
©Robert Lachenay

La Peau Douce
柔らかい肌
平凡なブルジョワ男に舞い込んだロマンスはたちまち緊迫の恋愛サスペンスへ

文芸評論家のピエールは講演先のリスボンで美しい客室乗務員のニコルと出会う。すぐに恋に落ちた二人はパリに戻ってからも逢瀬を重ねる。ピエールは妻子ある身にも関わらず、彼女との新生活を夢見るものの、その優柔不断で臆病な性格から破滅へと向かっていく。
『映画術　ヒッチコック／トリュフォー』を手掛けた直後に制作された今作では、視線の交錯を軸に綿密で緻密なカット割りが施され、愛の三角関係を緊迫のサスペンスへとつくりあげた。

1964年／フランス／モノクロ／117分
脚本：フランソワ・トリュフォー、ジャン＝ルイ・リシャール
撮影：ラウル・クタール
音楽：ジョルジュ・ドルリュー
出演：ジャン・ドサイ、フランソワーズ・ドルレアック、ネリー・ベネデッティ、ダニエル・セカルディ、ジャン・ラニエ、ポール・エマニュエル
©Les films du Carrosse-Sedif-Simar Films

La femme d'à côté
隣の女
あなたと一緒では苦しすぎる。だが、あなたなしでは生きていけない。

郊外で妻と平穏な暮らしを営むベルナールの隣に越してきた夫婦。その妻はかつて激しく愛し合った女性マチルドだった。二人の間にくすぶった炎はすぐに燃え上がり始める。
マチルドを演じるのはトリュフォー最後の恋人となったファニー・アルダン。撮影はジャック・リヴェット作品で傑出した腕前を見せるウィリアム・ルプシャンスキーが務める。「あなたと一緒では苦しすぎる。だがあなたなしでは生きていけない」苦しい、切実なまでの愛の姿を描くトリュフォー晩年の一作。

1981年／フランス／カラー／101分
脚本：フランソワ・トリュフォー、シュザンヌ・シフマン、ジャン・オーレル
撮影：ウィリアム・ルプシャンスキー
音楽：ジョルジュ・ドルリュー
出演：ジェラール・ドパルデュー、ファニー・アルダン、アンリ・ガルサン、ミシェール・ボームガルトネル、ヴェロニク・シルヴェル
© Alain Venisse

Vivement Dimance!
日曜日が待ち遠しい！
ファニー・アルダンの輝きがモノクロームに彩りを与える、痛快なミステリー・ロマン

『隣の女』のクライマックスにおけるファニー・アルダンの姿に着想を得たことから制作がスタート。今年6月に惜しくも逝去したジャン＝ルイ・トランティニャンが無実の罪を着せられた不動産会社社長ジュリアンを演じ、ジュリアンとそりが合わないながら無実の証明のために動く秘書バルバラをアルダンが演じる。
結果的にトリュフォーの遺作となった今作は『野性の少年』以来のモノクローム作品。ネストール・アルメンドロスによるスタイリッシュな画面にアルダンの美しさが際立つ痛快な恋愛ロマン。

1983年／フランス／モノクロ／106分
脚本：フランソワ・トリュフォー、シュザンヌ・シフマン、ジャン・オーレル
撮影：ネストール・アルメンドロス
音楽：ジョルジュ・ドルリュー
出演：ファニー・アルダン、ジャン＝ルイ・トランティニャン、フィリップ・ローデンバック、カロリーヌ・シホール、フィリップ・モリエ＝ジュヌー
© Alain Venisse

◆上映作品スケジュール：

10/1～7
『大人は判ってくれない』（1959）　※DCP上映

10/8～14
『ピアニストを撃て』（1960）
　※35mmフィルム上映

10/15～21
『突然炎のごとく』（1962）
　※35mmフィルム・バージョン特別上映

10/22～28
『柔らかい肌』（1964）　
※35mmフィルム上映

10/29～11/4
『アントワーヌとコレット＜二十歳の恋＞より』（短編）（1962）+『夜霧の恋人たち』（1968）※DCP上映

11/5～11
『野性の少年』（1970）　※DCP上映

11/12～18
『家庭』（1970）　※DCP上映

11/19～25
『恋のエチュード』（1971）　※DCP上映

11/26～12/2
『あこがれ』（短編）（1958）+『私のように美しい娘』（1972）
　※35mmフィルム・バージョン特別上映

12/3～9
『アデルの恋の物語』（1975）　※DCP上映

12/10～16
『逃げ去る恋』（1979）　※DCP上映

12/17～23
『終電車』（1980）　※DCP上映

12/24～30
『隣の女』（1981）※35mmフィルム上映

12/31～1/6（1/1休館）
『日曜日が待ち遠しい!』（1983）※35mmフィルム上映

公式Twitter：@Truffaut90

提供・配給：KADOKAWA

『生誕９０周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険』全国順次上映中