フランス映画界の名優であり、今や名監督でもあるマチュー・アマルリックの監督最新作、『彼女のい ない部屋』が 8 月 26 日(金)より Bunkamura ル・シネマほか全国公開となります。このたび、アマルリック監督のインタビューが到着し ました。

“目を閉じて、あなたを見る。会いたい。” まもなく公開の『彼女のいない部屋』
マチュー・アマルリック監督インタビュー到着!

昨年の、カンヌ国際映画祭に新設された[カンヌ・プレミア]部門に選ばれ、フランスのセザール賞で主要部門にノミネートされた『彼女のいない部屋』が、2022 年 8 月 26 日(金)より Bunkamura ル・シネマほか全国順次公開となる。監督・脚本は、フランス映画界を代表する名優で名監督であるマチュー・アマルリック。本作は「彼の最高傑作」と高く評価されている。主人公を演じるのは、いま“ヨーロッパ No.1 女優”とも言われ、今年のカンヌ<ある視点>部門女優賞にも輝いたヴィッキー・クリープス(『ファントム・スレッド』『オールド』)。海外資料にあるストーリーは「家出をした女性の物語、のようだ」という 1 行のみという話題作である。

© 2021- LES FILMS DU POISSON–GAUMONT–ARTE FRANCE CINEMA–LUPA FILM

このたび公開を前に、アマルリック監督のインタビューが到着した。

原作を読んだ際の衝撃については「ある友人が舞台演劇を作りたがっていたが実現できず、 ある夜、彼は一冊の本を僕にくれた。それがクロディーヌ・ガレアが 2003 年に書いた戯曲 『Je reviens de loin』だったんだ。僕は電車の中でその本を読みはじめた。気づいたら赤ん坊 のように泣きじゃくっていた。そんなことは長い間なかった。ジャケットで顔を隠さないと いけないくらいだった」と語り、映画化に際して参考にしようと思う映画があったかという 質問に対しては、まず「フランシス・フォード・コッポラの『雨のなかの女』がある。去る女。悲劇的でありながら生き生きとしたロードムービーだ。(『雨のなかの女』は)撮影監督のクリストフ・ボーカルヌに見せた唯一の映画なんだ」と回答。
さらに参考にした映画として「僕は最初にメロドラマをたくさん見た。ポール・ヴェキアリ、いうまでもなくダグラス・サー ク、ニコラス・レイ......」とたくさんの作家名をあげ、「日本の心理的な幻想映画もたくさん見た」と加えた。また「黒沢清監督、青山真治監督、濱口竜介監督らの映画にある死生観はヨーロッパにはないもので、彼らの映画を敬愛している」とも告白した。

マチュー・アマルリック監督

一方、主演女優のヴィッキー・クリープスについて聞かれると「ヴィッキーは脚本を読んで浮かんできた曲のプレイリスト を僕にくれたり、クラリスの香水を選んでくれたりした。劇中で使ったあの車、AMC ペーサーも大好きになっていたよ。彼女は演技の足がかりを難なく見つけていた。まるでピアノの正しい鍵盤の上に鍵を落とすようにね」と絶賛。そして「僕は 自分でクラリスの演技を試してみた。何度もクラリスを“演じ”て、自分に何が起こったかをヴィッキーにささやいた。どん な移動をしたか、どう身体が動いたか、どんなテンポで演じたか、などを伝えたんだ」と俳優であるアマルリック監督なら ではの演出法についても明らかにした。

『彼女のいない部屋』マチュー・アマルリック監督からメッセージ到着!

8/26(金)公開『彼女のいない部屋』マチュー・アマルリック監督からメッセージ到着!

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8 月 27 日には Bunkamura ル・シネマでのオンライン舞台挨拶に登場し、『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督と対談を行うアマルリック監督。『彼女のいない部屋』にいかに現代日本映画の影響が見られるのか、映画の公開はもちろん、この対談イベントも楽しみでならない。

『彼女のいない部屋』公開2日目オンライン登壇
濱口竜介監督×マチュー・アマルリック監督

日時:8 月 27 日(土)19:10 回上映後 会場:Bunkamura ル・シネマ
登壇者:濱口竜介監督、マチュー・アマルリック監督

※時間・詳細は公式 Twitter にて発表します。
『彼女のいない部屋』公式 Twitter: @holdmetight0826
※対象回のお座席指定券をご購入の方のみ、ご参加いただけます。
※イベントは当日、会場のみでご覧になれます。オンラインでの配信は予定しておりません。

【あらすじ】
——家出をした女性の物語、のようだ。

原題:SERRE MOI FORT /英語題:HOLD ME TIGHT
監督:マチュー・アマルリック
出演:ヴィッキー・クリープス(『ファントム・スレッド』『オールド』)、アリエ・ワルトアルテ(『Girl/ガール』)
2021年|フランス|97分|DCP|1:1.85 ビスタサイズ|5.1ch|カラー|一般G 日本語字幕:横井和子
配給:ムヴィオラ

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8 月 26 日(金)より、Bunkamura ル・シネマ他全国順次公開