ドキュメンタリー映画『アートなんかいらない!』が8月下旬よりシアター・イメージフォーラムにて公開されることが決定致しました。

(c)2021 リタピクチャル

今年2022年は日本国内で数多くの大規模な芸術祭が開催されるアート界にとっては特別な年。今や世界有数の芸術祭となった「瀬戸内国際芸術祭」、「越後妻有 大地の芸術祭」、そして国際芸術祭「あいち2022」などが同時に開催される。しかし、そのお祭り気分に冷水を浴びせかけるかのように公開されるのがドキュメンタリー映画『アートなんかいらない!』だ。

本作は『死なない子供、荒川修作』(2010)、『縄文にハマる人々』(2018)の山岡信貴監督による最新長編ドキュメンタリー。難解さで知られる現代アーティストの荒川修作を読み解いた前々作と、“人類史に残された最強のミステリー”である縄文文化を探求して全国100箇所にも及ぶ旅をまとめた前作が、いずれもイメージフォーラムで予想を超えるスマッシュヒットとなった山岡監督。しかし、荒川修作や縄文文化に深く接した結果、山岡監督はアート鑑賞に何も感じない“自称”「アート不感症」に陥ってしまっていた…。
期せずして新型コロナウィルスによるパンデミックで、芸術やエンタテインメントの意味を改めて問わざるを得なくなった社会状況の大きな変化。それにシンクロするかのように、山岡は自分がなぜアートを素直に楽しむことができなくなってしまったのか、その理由を探るべく現代日本におけるアートの意味を探る旅を始めることを決意する。

(c)2021 リタピクチャル

(c)2021 リタピクチャル

本作は2部構成となっており、「Session1 惰性の王国」と「Session2 46億年の孤独」を分割しての公開となる。
アートの意義を探る「Session1」を体験した目で現実を見つめ直した後、「Session2」でアートの枠組みを超えて人間に本当に必要とされる「アート的なもの」は何なのかを構築し直すという、日常を2つの映画で挟み込むことでリアルな世界も映画の中に取り込み、より深く本作のテーマが体感できる構成となっている。
出演は「瀬戸内国際芸術祭」「越後妻有 大地の芸術祭」の総合ディレクターの北川フラム、「あいちトリエンナーレ2019」芸術監督を務めた津田大介、放送作家でアートプロデューサーの倉本美津留ほか、30名以上のアート関係者が登場する。ナレーションにはパンク歌手で作家の町田康。エンディングテーマは日本のミクスチャーロックを牽引したスーパー・ジャンキー・モンキーの「何」。また、「影からの声」という謎めいたクレジットで美術評論家の椹木野衣がスタッフとして参加している。

(c)2021 リタピクチャル

(c)2021 リタピクチャル

(c)2021 リタピクチャル

2021年/日本/カラー/DCP/Session1:98分 Session2:89分

監督:山岡信貴(『死なない子供、荒川修作』『縄文にハマる人々』)

ナレーション:町田康 
影からの声:椹木野衣 
エンディングテーマ「何」SUPER JUNKY MONKEY

Session1出演:相馬千秋(アートプロデューサー) 倉本美津留(放送作家) 北川フラム(アートディレクター) 津田大介(ジャーナリスト) 大浦信行(映画監督/美術家) 岡本有佳(表現の不自由展実行委員) 木田真理子(ダンサー) 土屋日出夫(オリエント工業社長)ほか

Session2出演:広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授) 関野吉晴(探検家) 鎌田東二(宗教学者) ケロッピー前田(ジャーナリスト) 郡司ペギオ幸夫(早稲田大学教授) 人工知能美学芸術研究会(アーティスト) 佐治晴夫(宇宙物理学者)ほか

製作:リタピクチャル 
配給協力・宣伝:プレイタイム 
(c)2021 リタピクチャル

【Twitter】@artiranai

8月下旬、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開