このたび、「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜―モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン」があべのハルカス美術館において、1月28日(金)~ 4月3日(日)に開催されることになりました。
50万点にのぼる膨大な文化財を所蔵し、豊かな印象派コレクションでも知られるエルサレムのイスラエル博物館より、名だたる画家の珠玉の作品が一堂に会しました。

「光の画家」と称されるモネの《睡蓮の池》をはじめ、バルビゾン派からナビ派までの流れの中で、外光から内なる光へと向かった画家たちの「光の系譜」をたどります。 
光あふれる名画に癒される夢のようなひとときをお過ごしください。
それでは、シネフィルでも本展の代表的な作品を紹介致します。

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー《川沿いの町、ヴィル=ダヴレー》1855-1856年頃、油彩/カンヴァス、44.5×73.5cm、イスラエル博物館蔵
Gift of Sam Weisbord, Los Angeles, to American Friends of the Israel Museum, in loving memory of his mother,
Goldie Weisbord
Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Einat Arif & Yossi Galanti

バルビゾン派を代表する画家のひとりであるコローは、清々しい緑の樹々や水辺を繊細に描き、その空気感までもが伝わってくるようです。
「銀灰色」ともいわれる色調で、叙情的な世界を描き出しています。
穏やかな光が画面を包み、自然に抱かれて描く画家の幸福感が感じられます。

クロード・モネ《睡蓮の池》1907年、油彩/カンヴァス、101.5×72.0cm、イスラエル博物館蔵
Gift of The Jerusalem Foundation from the Sam Spiegel Collection
Photo © The Israel Museum, Jerusalem

本作は、1909年の個展に出品された「睡蓮」の連作48点のうちの1点です。
ジヴェルニーの自宅の庭に睡蓮を植え、300点にも及ぶ「睡蓮」を描き、「光の画家」、「睡蓮の画家」とも称された印象派を代表する画家・モネの最盛期の作品です。
モネをはじめ印象派の画家たちは、季節や、天候、時間帯等によって、刻々と移り変わる風景の中で、一瞬の情景を切り取り、作品にしています。
本作は、光を受けてきらめく水面に反映する空や雲が大胆な筆致で描かれ、水面で揺らぐ睡蓮の一瞬の情景を鮮やかな色彩で描いています。

ポール・ゴーガン《ウパ ウパ(炎の踊り)》1891年、油彩/カンヴァス、72.6×92.3cm、イスラエル博物館蔵
Gift of Yad Hanadiv, Jerusalem, from the collection of Miriam Alexandrine de Rothschild,
daughter of the first Baron Edmond de Rothschild
Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Avshalom Avital

ピサロとの交流から印象派に加わったゴーガンでしたが、やがて象徴性や装飾性を重視した方向に向かいました。
1891年に自然の中での原始的で神秘的な生活に惹かれ、タヒチ島に住み着きました。
本作は、島に渡った年に描いたもので、燃え盛る火の周りで踊るタヒチ人やそれを見物するタヒチ人、揺らめく炎を大胆に描いています。

フィンセント・ファン・ゴッホ《プロヴァンスの収穫期》1888年、油彩/カンヴァス、51.0×60.0cm、イスラエル博物館蔵
Gift of Yad Hanadiv, Jerusalem, from the collection of Miriam Alexandrine de Rothschild,
daughter of the first Baron Edmond de Rothschild
Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Avshalom Avital

オランダからフランス・パリへ移住したゴッホは、印象派、新印象派の影響を受け、外光のもと、明るい色彩で描くようになりました。
そして1888年、芸術家の共同体を作る夢を抱き、心機一転、南仏アルルに移り、太陽の光を受けて、黄金色に輝く麦畑を描きました。
南仏の明るい空の青と、燃えるように鮮やかな麦畑の黄色の組み合わせに熱心に取り組み、生命力あふれる力強い作品を描いたのです。

ピエール=オーギュスト・ルノワール《レストランゲの肖像》1878年、油彩/カンヴァス、54.6×66.2cm、イスラエル博物館蔵
Gift of Alain Coblence, New York, to American Friends of the Israel Museum, in memory of Jean Davray
Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Max Richardson

1870年代、ルノワールは、印象派の技法を独自に探求しつつ、富裕層の肖像画で生計を立てていましたが、同時に親しい友人の肖像画も手がけていました。
本作は、旧友レストランゲに贈ったもので、全体にラフで伸びやかなタッチが、念入りに描かれた顔を引き立てています。

ピエール・ボナール《食堂》1923年、油彩/カンヴァス、77.0×75.5cm、イスラエル博物館蔵
The Sam Spiegel Collection, bequeathed to American Friends of the Israel Museum
Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Avshalom Avital

本作は、愛犬とともにテーブルにつく妻を描いた作品です。
ナビ派の一員であったボナールは、印象派の柔らかな色彩や微妙な大気感を取り入れながらも、形態と構図を厳密にコントロールし、色彩の調和とコントラストによって絵画全体が光を放つような効果を生み出しました。

本展ではコローなどバルビゾン派の画家たちによる戸外制作のはじまりから、印象派の誕生と発展、ポスト印象派に至るまでの「光の系譜」を辿る約70 点の作品が展示されています。
都市の光と影を絶妙に描いたユダヤ系ドイツ人のレッサー・ユリィの《夜のポツダム広場》のほか、モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン、セザンヌ、コロー、ドガなどの日本初来日の作品も多く、みどころ満載です。
「水の風景と反映」、「自然と人のいる風景」、「都市の情景」、「人物と静物」の4つのテーマに沿って構成されています。
是非、この機会に、光が織り成す珠玉の名画に癒される至福のひとときをお過ごしください。

展覧会概要

展覧会名 「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜―モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン」
会場 あべのハルカス美術館
大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F 
開催期間 2022年1月28日(金)~ 4月3日(日)
開館時間 火~金 / 10:00~20:00
月土日祝 / 10:00~18:00
*入館は閉館30分前まで
休館日 2022年1月31日(月)、2月7日(月)
入館料     当日  団体
一般 1,900円 1,700円
大高生 1,100円 900円
中小生 500円 300円
※団体は15名様以上。
※前売券は11月20日(土)~2022年1月27日(木)までプレイガイドなどで販売。
※障がい者手帳をお持ちの方は、美術館チケットカウンターで購入されたご本人と付き添いの方1名まで当日料金の半額。
展覧会公式サイト https://www.ktv.jp/event/insyouha/

「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」@あべのハルカス美術館 シネフィルチケットプレゼント

下記の必要事項、をご記入の上、「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」@あべのハルカス美術館 シネフィルチケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上2組4名様に、招待券をお送り致します。
この招待券は、非売品です。
転売業者などに転売されませんようによろしくお願い致します。

☆応募先メールアドレス miramiru.next@gmail.com
*応募締め切りは2021年2月7日 月曜日 24:00

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