この度、萩原朔太郎の娘である萩原葉子の同名小説「天上の花ーー三好達治抄ーー」が、56 年の時を経て映画化されることが決定した。

脚本を担当したのは、五藤さや香とこれまで数多くの脚本を手掛け、近年では『火口のふたり』(2019 年)にて監督・脚本を担当した荒井晴彦。監督は4時間超の長篇大作『いぬむこいり』(2017 年)、ドキュメンタリー映画『M/村西とおる狂熱の日々』(2019 年)などを監督する他、プロデューサーとしても多くの作品を手掛けている片嶋一貴。プロデューサーには寺脇研、小林三四郎。製作プロダクションはドッグシュガー、配給は太秦が担当する。

11 月 1 日に新潟県柏崎市でクランクインした本作は、同月 16 日に最終ロケ地、群馬県安中市でクランクアップした。

萩原朔太郎を師と仰ぐ三好達治は朔太郎の美貌の末妹・慶子と結ばれることを望むが、貧乏書生と罵られ拒絶される。しかし、十数年後、慶子が夫と死別すると、三好は妻子と離縁して、慶子と結婚。時は太平洋戦争の真っ只中、越前三国に疎開した二人には、過酷な生活が待ち受けていた。三好は純粋な文学的志向と潔癖な人生観の持ち主であり、奔放な慶子に対して、一途な愛と憎しみが、いつの日か激情とともに、制御できなくなってゆく。天上の花とは、仏教用語で曼珠沙華、彼岸花の別名で、燃えるような赤い花は情熱の象徴であり有毒性をもつ。 人が生きる愛と苦悩の不条理な世界を赤裸々に描きだした、1966 年の第 55 回芥川賞候補作品からの待望の映画化である。
2022 年初冬の公開を予定している。尚、出演者、公開劇場は後日発表予定。

原作:萩原葉子
脚本:五藤さや香・荒井晴彦
プロデューサー:寺脇研・小林三四郎
監督:片嶋一貴
製作プロダクション:ドッグシュガー
配給:太秦

2022 年 初冬 公開予定