湯浅政明監督による劇場アニメーション『犬王』は、室町の知られざるポップスター【犬王】から生まれた物語を、変幻自在のイマジネーションで描くミュージカル・アニメーションです。湯浅政明(監督)×松本大洋(キャラクター原案)×野木亜紀子(脚本)といった常に新作が期待されるクリエイターが集結。「平家物語 犬王の巻」(古川日出男著)を原作に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、そのバディである琵琶法師・友魚の友情を描きます。

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『犬王』第 78 回ヴェネチア国際映画祭でワールドプレミア上映!
 湯浅政明監督が現地登壇! Q&A レポートが到着!

現地時間9月9日14時頃(日本時間 同日21時)、第78回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に正式出品された『犬王』が世界初上映を迎えました。

©️M. Angeles Salvador

今年のヴェネチア国際映画祭唯一の長編日本映画として選出され、上映後には鳴りやまない拍手喝采に包まれ、上映後のQ&Aには湯浅政明監督が登壇。「犬王のとても明るい性格で、まったく諦めずに自分の夢を実現しようとしているところに感銘を受けました。犬王も友魚も自分のやりたいことを実現させようとした。そんな姿を見ると、自分も周りに左右されず自分の生きたいように生きたいと、勇気づけられます」と作品に込めた思いを語りました。

【オフィシャルレポート全文】
現在開催中の第78回ヴェネチア国際映画祭でオリゾンティ・コンペティション部門に選出されたミュージカル・アニメーション『犬王』がワールドプレミアを迎え、現地を訪れた湯浅政明監督が満場の喝采を浴びた。コロナ禍で定員が半分となったが、会場はソールドアウトとなった。

©️M. Angeles Salvador

©️M. Angeles Salvador

本作は古川日出男による「平家物語 犬王の巻」(河出書房新社刊)を原作に、ロックミュージックなどを取り入れながら現代的にアレンジしたもので、脚本を野木亜紀子が、キャラクター原案を松本大洋が担当している。室町時代に実在した異形の能楽師・犬王と、平家の呪いによって盲目になった琵琶法師・友魚との友情、さらに二人が織りなす音楽とダンスの華々しいショーを通して、歴史のなかで忘れられたアーティストの姿を描く。
会場では、エンドクレジットが流れ始めるなり拍手が巻き起こり、客電がつくと監督は立ち上がって拍手に応えた。その後も鳴り止まない拍手。音楽に合わせるように静かに体を揺らしながら湯浅監督は歓声に答えた。

©️M. Angeles Salvador

上映後のQ&Aに応じた湯浅監督は、「今日はこの映画を観に来てくださってありがとうございます。このふたりのような若者がかつていたことを知ってもらうために作品を作りました。」と挨拶をした。さらに続けて、「当時は生まれたときに生まれた場所で、その人の運命が決まってしまう時代でした。そのなかで上に行くには武士と して身を立てるか、芸術家になるかしかありませんでした。犬王のとても明るい性格で、まったく諦めずに自分の夢を実現しようとしているところに感銘を受けました。犬王も友魚も自分のやりたいことを実現させようとした。 そんな姿を見ると、自分も周りに左右されず自分の生きたいように生きたいと、勇気づけられます。」と語ると、 会場に再び拍手が起こった。

また犬王のルックを松本大洋の原案をもとに構築したことや、ユニークなロックオペラについて音楽を手がけた大友良英との制作プロセスなどを明かした。「現代的なロックをイメージしたのですが、それを琵琶の音を使ってやるというところで大友さんはとても苦労されたと思います。先に絵がほしいと言われ、ストーリーボードとムービーを用意して送りました。そして音楽が出来上がり、歌入れの時にはアヴちゃんに歌詞をまとめてもらい、森山未來さんへ歌唱提案もあり、大友さんのコーラスが追加され、現在のような形の歌になりました。

©️M. Angeles Salvador

昔の音楽から始まり、犬王が踊っているうちにそれが徐々に変わり、ダンスも『雨に唄えば』のようなものがあったり、いろいろなものが混ざっていきます。それに伴ってキャストの二人も70年代や80年代のロックミュージシャンのイメージを入れて歌ってくれてると思います。」と語った。
さらに犬王と友魚の友情について触れ、「誰かの理解者になってあげたい、誰か理解者がいた方がいい、そういう気持ちが込められています。」と言った後、観客に向けて「どうか犬王と友魚の名前を覚えて帰ってください」と声をかけると、再び満場の拍手が起こった。

第二弾キャストに、柄本佑・津田健次郎・松重豊が決定!
現役能楽師&ヨーロッパ企画の面々も声の出演で参加!

室町時代を舞台にしたエンターテインメントの世界を彩る追加キャストを発表!時代の潮流と共に犬王や友魚の運命を翻弄する室町幕府第3代将軍の足利義満役に柄本佑、猿楽の一座の棟梁として究極の美を求める犬王の父に津田健次郎、友魚と共に平家の呪いにかかり亡霊になりながらも現世を彷徨う友魚の父に松重豊が決定しました。

二度目の声優出演となる柄本佑は「高校時代松本大洋先生の漫画には大変にハマっていました。まさか先生の画に自分の声を吹き込む日が来ようとは。光栄でした。」と本作参加の喜びを表し、「ピンポン THE ANIMATION」 「DEVILMAN crybaby」に続いて湯浅政明監督作品への参加となる津田健次郎は「アフレコの際に見た映像は、能楽がポップにエンターテイメントしてました。とても興味深い作品になっています。」とアフレコを振り返りました。近年は声優としても幅広い役柄を演じる松重豊の出演も決定。
また、作品のカギとなる「古い面」は、現代能楽シーンを牽引する現役能楽師、片山九郎右衛門・谷本健吾・坂口貴信・川口晃平が声を重ねて表現。さらに日常シーンから音楽シーンまで室町の世界観を彩るキャラクターたちの 声には湯浅政明監督の過去作とも縁が深いヨーロッパ企画の面々も参戦。石田剛太・中川晴樹・本多力・酒井善史・土佐和成が個性豊かに演じます。

○柄本佑コメント
高校時代松本大洋先生の漫画には大変にハマっていました。まさか先生の画に自分の声を吹き込む日が来ようとは。 光栄でした。

○津田健次郎コメント
能楽がアニメになる...しかも湯浅監督で!一体どんな作品になるのか?予想もつかない期待感のあるこの作品に参加出来る事がとても光栄です。アフレコの際に見た映像は、能楽がポップにエンターテイメントしてました。とても興味深い作品になっています。是非ご覧下さい!

劇場アニメーション『犬王』特報 

劇場アニメーション『犬王』特報 2022年初夏全国ロードショー!

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【STORY】
室町の京の都、猿楽の一座に生まれた異形の子、犬王。周囲に疎まれ、その顔は瓢箪の面で隠された。 ある日犬王は、平家の呪いで盲目になった琵琶法師の少年・友魚と出会う。名よりも先に、歌と舞を交わす二人。 友魚は琵琶の弦を弾き、犬王は足を踏み鳴らす。一瞬にして拡がる、二人だけの呼吸、二人だけの世界。 「ここから始まるんだ俺たちは!」 壮絶な運命すら楽しみ、力強い舞で自らの人生を切り拓く犬王。呪いの真相を求め、琵琶を掻き鳴らし異界と共振する友魚。乱世を生き抜くためのバディとなった二人は、お互いの才能を開花させ、唯一無二のエンターテイナーとして人々を 熱狂させていく。頂点を極めた二人を待ち受けるものとは――?
歴史に隠された実在の能楽師=ポップスター・犬王と友魚から生まれた、時を超えた友情の物語。

声の出演:アヴちゃん(女王蜂)、森山未來、柄本佑、津田健次郎、松重豊
片山九郎右衛門、谷本健吾、坂口貴信、川口晃平(能楽師)
石田剛太、中川晴樹、本多 力、酒井善史、土佐和成(ヨーロッパ企画)

原作:「平家物語 犬王の巻」古川日出男著/河出書房新社刊
監督:湯浅政明
脚本:野木亜紀子 キャラクター原案:松本大洋 音楽:大友良英

総作画監督:亀田祥倫 中野悟史 キャラクター設計:伊東伸高 監督補佐:山代風我 作画監督:榎本柊斗 前場健次 松竹徳幸 向田 隆 福島敦子 名倉靖博 針金屋英郎 増田敏彦 伊東伸高
美術監督:中村豪希 色彩設計:小針裕子 撮影監督:関谷能弘 編集:廣瀬清志 音響監督:木村絵理子 音響効果:中野勝博 録音:今泉 武 音響制作:東北新社 歴史監修:佐多芳彦 能楽監修:宮本圭造 能楽実演監修:亀井広忠 琵琶監修:後藤幸浩

アニメーション制作:サイエンスSARU
配給:アニプレックス、アスミック・エース
公式Twitter:@inuoh_anime
©️2021 “INU-OH” Film Partners

2022 年初夏 全国ロードショー!