世界の巨匠ホウ・シャオシェン監督を、フランス映画を代表する映画監督のオリヴィエ・アサイヤスが追 った伝説のドキュメンタリー映画『HHH:侯孝賢 デジタルリマスター版』が、2021 年 9 月 25 日(土)より新宿 K’s cinema ほか全国順次公開する運びとなりました。

1989 年『悲情城市』でヴェネチア国際映画祭金 獅子賞を受賞、台湾ニューシネマの旗手として世界 にその存在を知らしめたホウ・シャオシェン監督。 『黒衣の刺客』(15)ではカンヌ国際映画祭監督賞 を受賞。2020 年に監督生活 40 周年を迎えました。 同年、57 回台湾金馬奨・終身成就奨(生涯功労賞)を受賞し、「人を感動させるには、まず自分が感動することが必要」とスピーチをしたホウ・シャオシェン監督の尽きない創作意欲は、大きな感動を呼びました。プレゼンターのひとりとして、是枝裕和監督が駆け付けたことも大きな話題となりました。

本作のタイトル「HHH」はホウ監督の英語表記 Hou(侯)Hsiao(孝)Hsien(賢)の頭文字に由来しています。第 20 回東京フィルメックス特別招待作品フィルメックス・クラシックで上映され、今春「台湾巨匠傑作選 2021 侯孝賢 監督デビュー40 周年記念 ホウ・シャオシェン大特集」(●)でもプレミア上映になり、特に注目を集めて、待望の劇場初ロードショーが決まりました。
●ホウ・シャオシェン大特集は2020年の開催予定だったがコロナ禍により本年に延期された。

撮影時のアサイヤス監督(左)とホウ・シャオシェン監督(右)
(C) AMIP-La Sept ARTE-INA-France 1997

『パーソナル・ショッパー』で第 69 回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞したフランスの名匠オリヴィエ・アサイヤス監督は、“カイエ・デュ・シネマ”で映画批評家をしていた 84 年、台湾ニューシネマの監督たちの存在に大きな衝撃を受け、いち早くフランス において台湾ニューシネマを紹介しました。**本作では、13 年来の友人であるホウ・シャオシェン監督はじめ、台湾ニューシネマを牽引した映画人たちへのインタビューを中心に、作品にゆかりの地をめぐります。
80 年代に台湾ニューシネマの旗手として台湾映画を世界に知らしめ、デビュー40 周年を迎えたいまなお世界を魅了するホウ・シャオシェン監督の軌跡を紐解く貴重な機会となります

『HHH:侯孝賢 デジタルリマスター版』予告篇

映画『HHH:侯孝賢 デジタルリマスター版』予告篇

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■作品概要

世界の巨匠たちに映画監督がインタビューを行う、フランスの TV シリーズ「われらの時代の映画」。アンドレ・S・ラバルトと ジャニーヌ・バザンによるこの伝説的な番組で、台湾ニューシネマをフランスに紹介してきたオリヴィエ・アサイヤス監督が台湾を訪れ、素顔のホウ・シャオシェン監督に迫った。取材当時、ホウ・シャオシェン監督は『フラワーズ・オブ・シャンハイ』(98) の脚本を執筆中だった。チュウ・ティェンウェン(朱天文)、ウー・ニェンチェン(呉念真)らホウ・シャオシェン監督と共に台湾ニューシネマを牽引した映画人たちへのインタビューを中心に、『童年往事時の流れ』(85)『冬冬の夏休み』(84)『悲情城市』(89) 『戯夢人生』(93)『憂鬱な楽園』(96)の映像と共にホウ・シャオシェン監督とアサイヤス監督が作品にゆかりのある鳳山、九份、 金瓜石、平渓、台北をめぐる。ホウ・シャオシェン監督は傍らのアサイヤス監督に、広東省から台湾に移住した家族のこと、少年期の思い出、そして映画に懸ける思い、映画製作のプロセスについて語りかけていく。最後のシーンでカラオケを熱唱するホウ監督の飾らない姿はその選曲とともに必見である。本作は INA (L'Institut National de l'Audiovisuel)により、オリヴィエ・アサイヤス監督の監修のもと、そしてアンスティチュ・フランセの協力を得て、デジタル修復された。

監督:オリヴィエ・アサイヤス
撮影監督:エリック・ゴーティエ
編集:マリー・ルクール
出演:ホウ・シャオシェン(侯孝賢)、チュウ・ティェンウェン(朱天文)、ウー・ニェンチェン(呉念真)、チェン・グオフー(陳 国富)、ドゥー・ドゥージー(杜篤之)、ガオ・ジエ(高捷)、リン・チャン(林強)
原題:HHH:A portrait of Hou Hsiao Hsien
(C) AMIP-La Sept ARTE-INA-France 1997

提供・配給:オリオフィルムズ
配給協力:トラヴィス 宣伝:大福

フランス・台湾/1997 年/DCP/ステレオ/ヴィスタ/92 分

2021/9/25(土)より新宿 K’s cinema 他全国順次公開!