日本を始め世界中で愛されるムーミンの物語。それは画家としてキャリアをスタートさせたアーティスト、トーベ・ヤンソン自身の人生を投影して生み出されたものだった。文学、コミック、舞台劇、アニメーションなど、今日においても色褪せること無く人々を楽しませ続けるムーミンのキャラクターたちは、いかにして育まれていったのか。本作はトーベ自身の人生のあり方とともに、その創作の秘密に肉薄してゆく。

本国フィンランドでは公開されるや大絶賛で迎えられ、スウェーデン語で描かれたフィンランド映画としては史上最高のオープニング成績を記録。公開から7週連続で興行収入ランキング第1位になるなどロングラン大ヒット。更に第93回アカデミー賞国際長編映画賞フィンランド代表へ選出されたのをはじめ、数々の映画賞を席巻致した。

スナフキンのモデルも登場! 予告映像公開

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予告映像は、フィンランドに第二次世界大戦の戦火が及ぶなか、“ムーミン”を一心不乱に描き上げるトーベの姿を捉えたシーンから始まる。やがて戦争が終わり、これまでの常識に捉われず自由な創作活動に没頭していくトーベ。しかし、著名な彫刻家である父にはムーミンを“芸術”として受け入れてもらえずにぶつかり合ってしまう様子のほか、政治家・哲学者・ジャーナリストでありスナフキンのモデルになったとも言われる恋人アトスとの逢瀬、パーティで運命的に出会った舞台演出家ヴィヴィカとの刺激的な恋、そして世界で初めて上演されたフィンランドでのムーミン劇の模様や、<ムーミントロールの家族>、<スナフキン>、そして<トフスランとビフスラン>のイラストを描く様子なども切り取られ、芸術家として、そして1 人の人間として自由を愛し、たくましく生き抜いたトーベ・ヤンソンの情熱的な人生が色鮮やかに映し出されたものとなっている。

<STORY>
第二次世界大戦下のフィンランド・ヘルシンキ。激しい戦火の中、画家トーベ・ヤンソンは自分を慰めるように、不思議な「ムーミントロール」の物語を描き始める。やがて戦争が終わると、彼女は爆撃でほとんど廃墟と化したアトリエを借り、本業である絵画制作に打ち込んでいくのだが、著名な彫刻家でもある厳格な父との軋轢、保守的な美術界との葛藤の中で満たされない日々を送っていた。それでも、若き芸術家たちとの目まぐるしいパーティーや恋愛、様々な経験を経て、自由を渇望するトーベの強い思いはムーミンの物語とともに大きく膨らんでゆく。そんな中、彼女は舞台演出家のヴィヴィカ・バンドラーと出会い激しい恋に落ちる。それはムーミンの物語、そしてトーベ自身の運命の歯車が大きく動き始めた瞬間だった。

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『TOVE/トーベ』は10月1日(金) 新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか 全国ロードショー

出演:アルマ・ポウスティ、クリスタ・コソネン、シャンティ・ローニー、ヨアンナ・ハールッティ、ロバート・エンケル
監督:ザイダ・バリルート 
脚本:エーヴァ・プトロ 音楽:マッティ・バイ 編集:サム・ヘイッキラ
2020年/フィンランド・スウェーデン/カラー/ビスタ/5.1ch/103分/スウェーデン語ほか/
レイティング:G
原題:TOVE/日本語字幕:伊原奈津子/字幕監修:森下圭子
協力:ライツ・アンド・ブランズ、ムーミンバレーパーク/配給:クロックワークス